ドル円週報 先週は今年一番の小変動、次の方向性を注視(4月第4週)

先週のドル/円は、112円挟みの揉み合い。週間を通した値幅はわずかに40ポイント程度と、今年一番の小動きだった。

ドル円週報 先週は今年一番の小変動、次の方向性を注視(4月第4週)

<< 先週の回顧 >>

先週のドル/円は、112円挟みの揉み合い。週間を通した値幅はわずかに40ポイント程度と、今年一番の小動きだった。

前週末は材料盛りだくさん。たとえば、トランプ米大統領から「FRBが適切な仕事をしていれば、株式は5000-10000ポイント以上高い」、ムニューチン米財務長官は「日米通商協議に『為替条項』盛り込みたい」との発言が聞かれるなか、週明けの相場がオープン。ドル/円は111.90-95円と、先週末のNYクローズと大差でないレベルで寄り付いただけでなく、その後もマーケットは膠着感の強い値動き。
17日のザラ場に112.16円を記録し、ドルは年初来高値を更新するも、ドル買い機運はまったく盛り上がらなかった。週間を通して111.75-112.15円といった小動きのまま週末を迎え、NYは週初オープンレベルの111.90-95円で取引を終え、越週している。

一方、週間を通して注目された材料は、「米貿易問題」について。
米欧についてロイターが「EU、200億ユーロの対米報復関税検討」、米中は米紙WSJ「米中貿易協議、『人民元安誘導には罰則』を検討」−−などといった報道も観測され話題となったが、やはりマーケットの関心をもっとも集めたのは15-16日に「新貿易協議」が実施された日米の動き。会合前から、前述したムニューチン発言が聞かれた反面、時事通信「政府、日米協議で農業先行合意に応じず」といった対立の構図が示されていた。
結局、2日間実施された日米協議は、終了後に出席した茂木再生相から「率直な意見交換をすることができよいスタートが切れた」、米USTR「物品、農業について協議した」−−などといった発言が聞かれたものの、具体的な合意事項はなく、ほとんどの問題が次回以降に先送りされている。

そのほか単発モノとして、北委員長「米側が正しい姿勢で臨むのなら3回目の米朝首脳会談を行う意欲がある」、OECD報告「日本は消費税最大26%まで引き上げを」、「仏ノートルダム大聖堂で火災発生、尖塔が崩壊」、「米司法長官がロシア疑惑めぐり記者会見、トランプ氏のロシア共謀はなかったと発言」、共同通信「自民党の萩生田幹事長代行が消費増税延期もあり得ると発言」−−などといった発言や報道が観測されていた。

<< 今週の見通し >>

先週17日に112.16円を記録し年初来高値をわずかに更新するも、ドルは上値をわずかに拡大させただけにとどまった。以降、ドルは上げ渋る展開だ。そんなドル/円は先週、1週間を通した値幅がわずか40ポイント程度に終わり、今年の週間最小変動幅である2月18-22日週の約50ポイントレンジを下回る結果となっている。次の材料をにらみつつ、ドル/円は小動きがいましばらく続く可能性も否定できないが、動意に向けたエネルギーを蓄積しているともいえる状況だけに、今週末からはじまる本邦10連休期間中の「フラッシュ・クラッシュ(瞬間的暴落)」を警戒する声もジワリと高まりつつあるようだ。

材料的に見た場合、「米貿易問題」は引き続き潜在的なリスク要因。米欧についても予断は許さないが、月内に協議が再開する見込みである「米中」そして「日米」の動きにはとくに注意を払いたい。なお、日米については時事通信が「麻生氏訪米、25日に日米財務相会談実施へ」と報じたうえ、会談では「為替条項」も焦点になると指摘、改めて思惑を呼んでいた。最近は、貿易問題に対するマーケットの反応が鈍いとはいえ、状況次第では波乱要因となる可能性もある。

テクニカルに見た場合、先週のドル/円は週間を通して40ポイント程度のレンジ取引に終始するなど、明確な方向性が乏しい。
週明けである本22日も、欧米市場を中心にイースター(休場)が続くことから、動きは限られそうだが、問題はそのあと。参加者が市場に戻るなか、次回以降のトライで、年初来高値である112.16円をしっかり抜ければ113円近くまでのドル続伸否定できない反面、先週安値111.75円レベルや移動平均の200日線が位置する111円半ばを下回ると、110円台突入が意識されかねない。

一方、材料的に見た場合、4月のリッチモンド連銀製造業指数、同ミシガン大消費者信頼感指数、1-3月のGDP速報値といった重要な米経済指標が相次ぎ発表される予定となっている。また、マイクロソフトやアマゾン、フェイスブックなどの決算発表も、波乱要因となりかねないだろう。
そのほか、先で指摘した「日米協議」そして、下旬にも開催とされている「米中協議」の行方などは気掛かりだ。

そんな今週のドル/円予想レンジは、111.00-112.50円。ドル高・円安については、先週更新した年初来高値の112.16円をめぐる攻防にまずは注視。抜けると113円近くが、取り敢えずの上値メド。ただ、強い抵抗となると113円半ばから後半であるため、上値は波乱含みとなるかもしれない。
対するドル安・円高方向は、先週安値の111.75円レベル、そして200日線が位置する111円半ばなど短期的にもサポートは多い。大崩れする展開も見込みにくいが、円ショートポジションが積み上がっていることには注意を払いたい。

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