ドル円見通し 112円挟んでの膠着状態から上抜ける(4/17)

16日夜の米経済指標はまちまちだった。3月の米鉱工業生産指数は前月比マイナス0.1%で市場予想の0.2%及び前月の0.1%を下回った。

ドル円見通し 112円挟んでの膠着状態から上抜ける(4/17)

ドル円見通し 112円挟んでの膠着状態から上抜ける

【概況】

4月5日夜高値111.82円から4月11日未明安値110.83円まで0.99円幅の円高ドル安の後、先週末13日未明高値で112.09円まで戻したが3月5日高値超えには至らず、その後は膠着状態が続いてきた。15日安値111.88円を16日安値111.83円でわずかに割り込んだ程度で、高値は112円を付けても112.09円超えへ進めずにいたのだが、17日午前の上昇で112.16円を付けて3月5日高値を超えた。

日経平均が4月11日から4連騰、16日は上海総合株価指数が2.4%高と大幅上昇、NYダウも上昇して株高感が強まり、株高債券安から米10年債利回りが上昇するなど、外部環境的にはリスクオン心理からドル高円安へ進みやすい状況にあったが、日米通商協議の内容等も意識してほとんど動けずにいた。17日朝は日米通商協議後の会見でも円高懸念を強める動きが見られず、日経平均も5連騰で開始したために株高に背中を押されて高値更新に入ったという状況だろうか。

NYダウは先週末に269.25ドル高と反騰、週明け15日は27.53ドル安と小幅下落したが16日は67.89ドル高と上昇した。ハイテク株中心のナスダック総合指数は16日に24.22ポイント高の8000.23となり終値ベースでは昨年10月初旬以来約6カ月半ぶりの8000台回復となった。株高を背景に債券が売られたために米10年債利回りは前日比0.03%上昇の2.59%となり1か月振りの高水準となった。

16日夜の米経済指標はまちまちだった。3月の米鉱工業生産指数は前月比マイナス0.1%で市場予想の0.2%及び前月の0.1%を下回った。設備稼働率も78.8%で予想の79.1%及び前月の79.0%を下回った。4月のNAHB住宅市場指数は63で予想と一致し3月の62からは上昇した。

日米通商協議では、茂木経済再生担当相とライトハイザー米通商代表部(USTR)代表が15日から16日にかけての協議を終了して茂木大臣が会見したが、具体的な内容には触れられていないため、自動車関連や為替条項等についての強弱感が定まらないままとなっている。4月下旬には日米首脳会談が予定されており、そこでより具体的な内容も示されると思われるが、茂木大臣とライトハイザー代表は来週も再度会談する意向という。

17日11時には中国の1−3月期GDPの発表もある。市場の事前予想は前年同期比6.3%上昇で、前期の6.4%から減速するとみられている。予想通りなら市場も織り込み済の反応となるかもしれないが、予想を下回る場合や、同時に発表される中国の小売や鉱工業生産が予想を下回る場合には上昇してきた上海総合株価指数の下落反応等で株式市場が揺れる可能性もある。逆に予想を上回るなら上海株高をきっかけに世界的な株高感が強まりドル円を押し上げる可能性もあるので注目される。

【持ち合いは持ち合い放れにつけ】

「持ち合いは持ち合い放れにつけ」が鉄則だ。4月17日朝の上昇で4月13日高値を超え、さらに3月5日高値112.12円も超えてきた。11時の中国指標が気になるところだが、午後へ続伸なら一段高開始への期待感も拡大するために、4月5日高値から11日未明への下げ幅の倍返しで112.81円、3月25日から4月5日への上昇幅並みの二段上昇と仮定した112.93円等112円台後半から113円を伺う可能性も出てくると思われる。またその場合は3月25日安値を中心として3月8日安値と4月11日未明安値を両肩とする日足レベルの逆三尊形成による上昇感が強まり、昨年10月4日高値114.54円を目指す可能性も出てくるかもしれない。
チャート的には高値更新から強気感=ドル高円安感が強まりやすい状況にあると思われるが、そのためには日米通商協議での自動車関連や為替条項がどうなったのか、中国GDPもやはりまだ気になる。懸念をひとまず棚上げして株高同調で上昇しようとしているが、頼みの株高が崩れると梯子を外されかねないと注意する。

【60分足一目均衡表・サイクル分析】

【60分足一目均衡表・サイクル分析】

概ね3日から5日周期の短期的な高値・安値形成サイクルでは、4月11日未明安値で直近のサイクルボトムを付けて上昇期に入ったが、前回のサイクルトップである4月5日夜高値から5日を超えたために16日朝時点では13日未明高値を直近のサイクルトップとした。また13日高値を超えないうちは16日の日中から18日未明にかけての間への下落余地ありとしたが、13日高値超えからは新たな強気サイクル入りとして18日未明から22日朝にかけての間への上昇を想定するとした。
4月17日午前の上昇で13日高値を超えてきたため、16日午後安値を直近のサイクルボトムとした強気サイクル入りとして17日深夜から22日朝にかけての間への上昇を想定する。新たな弱気サイクル入りは16日安値割れからとし、その場合は19日午後から23日にかけての間への下落を想定する。

60分足の一目均衡表では13日高値からの横ばいにより遅行スパンと実線が交錯状態にあったが、17日朝の高値更新により遅行スパンが好転、先行スパンにやや潜り込んでいた状況から再び上抜けはじめている。このため遅行スパン好転中は高値試し優先とし、弱気転換は両スパンそろって悪化するところからとする。

60分足の相対力指数は週明けからの持ち合い中に40ポイントまで下げたが17日午前の上昇で60ポイントを超えてきたため、50ポイント以上での推移中は上向きとみる。

以上を踏まえて当面のポイントを示す。
(1)当初、4月16日午後安値111.83円を下値支持線、112.25円を上値抵抗線とみておく。
(2)112円を割り込んでも切り返すうちは上昇余地ありとみる。112.25円前後では売り圧力もかかりやすいとみるが、112.25円超えから続伸なら112.50円を目指すとみる。また112円台を維持するうちは18日も高値を試しやすいとみる。
(3)111.83円割れの場合は高値更新による上昇加速が失敗しての弱気転換と仮定して111.50円前後への下落を想定する。111.50円前後では押し目買いも入りやすいとみるが、111.83円以下での推移が続く場合は18日も安値を試しやすいとみる。(了)<9:35執筆>

【当面の主な予定】

4/17(水)
休 場 ジャイナ教マハビラ生誕日 インド
休 場 大統領選挙 インドネシア

11:00 (中) 3月 小売売上高 前年同月比 (2月 8.2%、予想 8.4%)
11:00 (中) 3月 鉱工業生産 前年同月比 (2月 5.3%、予想 6.0%)
11:00 (中) 1-3月期 GDP 前期比 (前期 1.5%、予想 1.4%)
11:00 (中) 1-3月期 GDP 前年同期比 (前期 6.4%、予想 6.3%)
13:30 (日) 2月 鉱工業生産確報値 前月比 (速報 1.4%)
13:30 (日) 2月 鉱工業生産確報値 前年同月比 (速報 -1.0%)
17:00 (欧) 2月 経常収支 季調済 (1月 368億ユーロ)
17:00 (欧) 2月 経常収支 季調前 (1月 93億ユーロ)

17:30 (英) 3月 消費者物価指数 前月比 (2月 0.5%、予想 0.2%)
17:30 (英) 3月 消費者物価指数 前年同月比 (2月 1.9%、予想 2.0%)
17:30 (英) 3月 消費者物価コア指数 前年同月比 (2月 1.8%、予想 1.9%)
17:30 (英) 3月 小売物価指数 前月比 (2月 0.7%、予想 0.2%)
17:30 (英) 3月 小売物価指数 前年同月比 (2月 2.5%、予想 2.6%)
17:30 (英) 3月 生産者物価コア指数 前年同月比 (2月 2.2%、予想 2.2%)
18:00 (欧) 2月 貿易収支 季調済 (1月 170億ユーロ)
18:00 (欧) 2月 貿易収支 季調前 (1月 15億ユーロ)
18:00 (欧) 3月 消費者物価指数(HICP)改定値 前年同月比 (速報 1.4%、予想 1.4%)
18:00 (欧) 3月 消費者物価指数(HICP)コア指数改定値 前年同月比 (速報 0.8%、予想 0.8%)
21:30 (米) 2月 貿易収支 (1月 -511億ドル、予想 -535億ドル)
22:00 (英) カーニー英中銀(BOE)総裁、講演

23:00 (米) 2月 卸売在庫 前月比 (1月 1.2%、予想 0.4%)
23:00 (米) 2月 卸売売上高 前月比 (1月 0.5%)
25:30 (米) ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁、講演
25:45 (米) ブラード・セントルイス連銀総裁、講演
27:00 (米) 米地区連銀経済報告(ベージュブック)



4/18(木)
休 場 聖木曜日 ノルウェー、フィリピン、メキシコ、コロンビア
米国 債券市場は午後2時までの短縮取引

10:30 (豪) 3月 新規雇用者数 (2月 0.46万人、予想 1.50万人)
10:30 (豪) 3月 失業率 (2月 4.9%、予想 5.0%)
15:00 (独) 3月 生産者物価指数 前月比 (2月 -0.1%、予想 0.2%)
16:30 (独) 4月 製造業PMI (3月 44.1、予想 45.0)
16:30 (独) 4月 サービス業PMI (3月 55.4、予想 55.0)

17:00 (欧) 4月 製造業PMI (3月 47.5、予想 48.0)
17:00 (欧) 4月 サービス業PMI (3月 53.3、予想 53.2)
17:30 (英) 3月 小売売上高 前月比 (2月 0.4%、予想 -0.3%)
17:30 (英) 3月 小売売上高 前年同月比 (2月 4.0%、予想 4.6%)
17:30 (英) 3月 小売売上高・除自動車 前月比 (2月 0.2%、予想 -0.3%)
17:30 (英) 3月 小売売上高・除自動車 前年同月比 (2月 3.8%、予想 4.0%)

21:30 (米) 3月 小売売上高 前月比 (2月 -0.2%、予想 0.9%)
21:30 (米) 3月 小売売上高・除自動車 前月比 (2月 -0.4%、予想 0.7%)
21:30 (米) 新規失業保険申請件数 (前週 19.6万件、予想 20.6万件)
21:30 (米) 失業保険継続受給者数 (前週 171.3万人、予想 172.2万人)
21:30 (米) 4月 フィラデルフィア連銀製造業景況指数 (3月 13.7、予想 11.0)

22:45 (米) 4月 製造業PMI (3月 52.4、予想 52.8)
22:45 (米) 4月 サービス業PMI (3月 55.3、予想 55.0)
23:00 (米) 2月 企業在庫 前月比 (1月 0.8%、予想 0.3%)
23:00 (米) 3月 コンファレンスボード景気先行指数 前月比 (2月 0.2%、予想 0.4%)
25:10 ボスティック・アトランタ連銀総裁、講演

4/19(金)
聖金曜日
休 場 米国(外為通常取引、債券、株式、商品休場)
休 場 英国、カナダ、ドイツ、フランス、スイス、ベルギー、イタリア、スペイン、オランダ、ノルウェー、
   ギリシャ、ハンガリー、香港、シンガポール、インドネシア、フィリピン、インド、オーストラリア、
   オーストラリア、ニュージーランド、ブラジル、メキシコ、コロンビア、南アフリカ、

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南アフリカランド(ZAR)相場の焦点
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