ドル円レンジ取引継続か、日米貿易協議に依然注目(4/16夕)

16日の東京市場は、112円挟みで揉み合い。本日も終日を通したレンジは20ポイント程度にとどまるなど、やはり明確な方向性はうかがえなかった。

ドル円レンジ取引継続か、日米貿易協議に依然注目(4/16夕)

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16日の東京市場は、112円挟みで揉み合い。本日も終日を通したレンジは20ポイント程度にとどまるなど、やはり明確な方向性はうかがえなかった。

ドル/円は111.95円で寄り付いたものの、ほぼ凪相場。実際、値動きは111.85-112.05円といった20ポイント程度で、横ばい推移といってよい状況だった。16時時点では111.85-90円前後で推移、欧米時間を迎えている。
なお、ドル/円以外の為替相場も全般的に動意が乏しい環境下、仮想通貨は依然として落ち着かない。ビットコインは昨日欧米時間に値を下げ、5000ドルの大台を割り込んだのち、本日の東京時間にはじり高で5000ドル台後半まで値を回復していた。

一方、材料的に注視されていたものは、「米貿易問題」について。
米中について、FOXが「ムニューシン米財務長官、米中通商協議は大きく進展と発言」、トランプ米大統領「米中通商協議はいかなる結果でも米国が勝者」などと報じるなか、日米は初日の貿易交渉が終了し、「日本側は去年9月に首脳間で合意した共同声明の内容に沿って、物品貿易協定(TAG)の締結に向けた物品関税の撤廃・削減の議論を中心に交渉を行いたいという考えを伝えた」−−と報道されていた。また、その後は茂木経財相「昨年9月の共同声明に沿って交渉進めることを再確認した」、麻生財務相「為替条項、仮定の話にはコメントしない」との発言が聞かれている。
そのほか単発モノとして、「ノートルダム大聖堂で火災発生、尖塔が崩壊」、「米司法省、18日にロシア疑惑捜査報告書を公表」、韓国中央日報「大阪G20で日韓首脳会談見送りなら、両国間の不審は極度に達する」、黒田日銀総裁「現在の大幅な金融緩和を粘り強く続けていくことが大事」、英紙FT「ドイツ外相、10月以降に英EU離脱の延期なしと発言」−−などの発言や報道が観測されていた。

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ドル/円は112円挟みという高値圏で推移しているものの、112.13円の年初来高値を超えていくことが出来ない。実際、先週末の欧米時間以降、丸二日ほどは111.80-112.10円といった極めて狭いレンジ内の変動にとどまっていることになる。チャートなどを見た場合、リスクは上方向にバイアスがかかりそうだが、移動平均の200日線が位置する111円半ばを再び下回ると、その限りではない。ドルにさらなる下押しが入る可能性もあるだろう。

材料的に見た場合、「米貿易問題」が引き続き市場の注目要因に。米欧そして米中の動きも気になるところだが、昨日からはじまった「日米貿易交渉」の行方にはさらに注意を払いたい。前述したように、日本側の担当である茂木経財相からは「昨年9月の共同声明に沿って交渉進めることを再確認した」といった発言が聞かれたものの、16日付の日経新聞は「米、厳しい対日要求も」などとしたうえで、「為替条項」に踏み込む可能性も指摘していた。やはり予断は許さないだろう。

テクニカルに見た場合、年初来高値である112.13円を目前に捉え、現実的な上値メドとなっているものの、なかなか越えられない状況となっている。リスクはドル高方向にバイアスがかかるが、前述した「日米貿易協議」などがドルの上値を阻んでいる感も。
いすれにしても、112.13円をしっかり超えれば113円近くまでのドル続伸が見込まれる反面、失敗に終われば200日線が位置する111円半ば、あるいは25日線が位置する111.20円レベルなどがターゲットに。

一方、材料的に見た場合、3月の鉱工業生産や4月のNAHB住宅市場指数など幾つかの米経済指標が発表されるほか、カプラン・ダラス連銀総裁によるコミュニティーフォーラム参加なども予定されている。また、バンク・オブ・アメリカなどの決算発表、再三指摘してきた「日米貿易協議」なども実施される見込みで、それなりに材料は盛りだくさん。次の動意に向けたエネルギーは蓄積されつつあるだけに、各種材料をにらみつつ、思わぬ価格変動にも注意を払いたい。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、111.40-112.20円。ドル高・円安方向は、先週末高値近い年初来高値112.13円が最初の抵抗で、しっかり抜ければ113円近くまでのドル続伸も。
対するドル安・円高方向は、本日の東京安値も近い111.80円の攻防にまずは注視。割り込めば移動平均の200日線が位置する111円半ば、同25日線が位置する111.20円レベルなどがターゲットに。

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