ドル円見通し 直前の三羽烏を打ち消す。三角持合いに留まるか逆三尊からの一段高入りか(4/12)

米労働省が発表した週間新規失業保険申請は季節調整済みで19万6000件となり前週比8000件減少して市場予想の21万1000件を下回った。

ドル円見通し 直前の三羽烏を打ち消す。三角持合いに留まるか逆三尊からの一段高入りか(4/12)

ドル円直前の三羽烏を打ち消す。三角持合いに留まるか逆三尊からの一段高入りか

【概況】

3月25日安値109.72円から4月5日高値111.82円まで2.10円の上昇だったが、米雇用統計発表後のイベント通過でドル高が一巡、4月8日夜、9日夜、11日未明と小幅な下落が毎晩続いて11日未明には110.83円まで下げた。この間は米長期債利回りも低下して金利面での円高圧力もかかっていた。また10日夜は米消費者物価の伸びが鈍化したとしてドル安感が強まっての下落だったが、11日未明のFOMC議事録公開から下げ止まり、11日夜は米生産者物価の伸びが予想を上回り、週間失業保険申請件数も予想以上に改善したことでドル高がぶり返した。4月10日夜高値111.27円超えからは買いに拍車がかかって111.50円を超えて12日未明には111.69円まで戻した。直前の下げが0.99円で、11日未明からの反騰幅は0.86円となり、3日間の下げをほぼ解消することとなったが、4月5日高値超えには至らずにいる。

米労働省が発表した週間新規失業保険申請は季節調整済みで19万6000件となり前週比8000件減少して市場予想の21万1000件を下回った。これは1969年10月4日以来49年半ぶりの少なさだった。失業保険受給者総数も171万3000人で前週比1万3000人減少して市場予想の173万8000人を下回った。
米労働省が発表した3月の生産者物価指数は前月比0.6%上昇、エネルギーと食料品を除いたコア指数は0.3%の上昇、いずれも市場予想の0.3%及び0.2%を上回った。また前年同月比は全体が2.2%上昇して予想の1.9%を上回り、コア指数は2.4%上昇で予想と一致した。

前日は消費者物価の伸びが鈍かったことでドル安反応だったが、この日は逆となった。やや過剰な反応にも見えるが、11日未明のFOMC議事録で「FF金利誘導目標の適切なレンジに対する見解は今後のデータや他の動向に基づいてどちらの方向にも変わり得るとの考えを幾人かの参加者が示した」と記されたことで、年内の利上げ予想はゼロ回と言っても今後の経済指標や株高によっては利上げ再開を探り始める可能性もあるのではないかという市場心理がドル安にブレーキを掛け、11日夜の経済指標がその心理を増長させたのかもしれない。
11日の米10年債利回りは前日の2.477%から2.502%へ上昇し、30年債利回りも前日の2.904%から2.935%へ上昇したため、金利差面でもドル円にはプラスとなったが、NYダウは主要企業の決算発表を控えていることや原油安により前日比14.11ドル安と下落しており、株高からの円安圧力はみられなかった。

【三角持合いか、逆三尊からの一段高か】

日足は3月5日高値から3月25日へ下落し、4月5日まで戻したが高値更新へ至らずに8日から3日連続陰線(三羽烏)となった。その連続陰線を解消にかかる陽線を立てたわけだが、4月5日高値超えには進んでいない。4月5日高値が3月5日高値を超えられなかったように、あと一歩で高値更新できずに往来を繰り返しつつ三角持合いを形成し、結果的には三角持合い下放れしたのが昨年10月4日天井から12月前半までの三角持合いと年末年始の暴落であった。今回も3月5日高値を超えない内は同様の三角持合いに捕まる可能性がある。2017年11月6日天井の後も、12月12日へ戻したが高値更新に至らず、その後は1月8日まで小三角持合いを形成して1月暴落へ進んでいる。

三角持合いを上放れして一段高に入ったのは昨年5月21日高値から5月29日安値へ下落してからの反発時に見られるので、今回も同様に三角持合い上放れへ進む可能性も充分にあるところだ。
3月5日以降をより細かく見れば、3月8日安値110.80円と4月10日安値110.83円がほぼ同水準にあり、3月25日安値を頭とした逆三尊型の両肩を形成している可能性もある。3月5日高値超えへ進めば逆三尊形成からの一段高入りとして3月25日への下げ幅の倍返し114.52円=昨年10月4日天井114.54円を目指す可能性も出てくると思われる。相場は常に形状を変化させて強気転換、弱気転換を繰り返すものだが、現状は逆三尊からの上昇か、三角持合いに留まって下放れへ向かうのか、いずれの可能性も抱えた状況と言える。

【60分足一目均衡表・サイクル分析】

【60分足一目均衡表・サイクル分析】

概ね3日から5日周期の短期的な高値・安値形成サイクルでは、4月5日夜高値を直近のサイクルトップとして弱気サイクルに入ったが、9日夜安値から下げ渋った後に11日未明へ一段安したために11日朝時点では9日深夜安値を直近のサイクルボトムとして底割れにより新たな弱気サイクルに入った可能性があるとした。ただし10日夜高値を上抜く反騰の場合は11日未明安値をボトムとした強気サイクル入りと改めて11日の日中から12日夜にかけての間への上昇を想定するとした。11日夜の反騰により現状は11日未明安値を直近のサイクルボトムとした強気サイクル入りと思われる。既に5日夜高値から4日半を経過しているのでトップアウト警戒期にあるが、111.30円を上回る内は高値更新余地ありとし、111.50円割れを弱気転換注意、111.30円割れからは弱気サイクル入りとして16日未明から18日未明にかけての間への下落を想定する。

60分足の一目均衡表では11日夜の反騰で遅行スパンが好転、先行スパンを突破した。このため遅行スパン好転中は高値試し優先とするが、111.50円割れの状況が続き始める場合は深夜にかけて遅行スパンが悪化してくるため下げ再開を警戒する。

60分足の相対力指数は8日から11日未明への安値更新に対して指数のボトムがほぼ横ばいに止まる強気逆行型を見せていたが、12日未明への急騰で80ポイントを超えた。かなり買われ過ぎ状態と思われるので70ポイント割れからは下げ再開を警戒する。

以上を踏まえて当面のポイントを示す。
(1)当初、111.50円、次いで111.30円を下値支持線、4月5日高値111.82円を上値抵抗線とみておく。
(2)111.50円を上回る内は4月5日高値試しを想定する。高値更新の場合は112円前後への上昇を想定するが、急反騰後の反動安も警戒されるので111.80円から112円にかけてのゾーンは反落警戒圏とし、111.50円割れからは下げ再開とみる。
(3)111.50円割れを弱気転換注意とし、111.30円割れからは弱気サイクル入りと仮定して111円前後への下落を想定する。また111.30円以下での推移なら週明けも安値を試しやすく、11日未明安値割れからは3月25日安値を目指す下落期入りと考える。(了)<9:25>

【当面の主な予定】

4/12(金)
未 定 (中) 3月 貿易収支・米ドル建て (2月 41.2億ドル、予想 70.5億ドル)
未 定 (中) 3月 貿易収支・人民元 (2月 344.6億元、予想 766.0億元)
15:00 (独) 3月 卸売物価指数(WPI) 前月比 (2月 0.3%)
18:00 (欧) 2月 鉱工業生産・前月比 (1月 1.4%、予想 -0.6%)
18:00 (欧) 2月 鉱工業生産・前年同月比 (1月 -1.1%、予想 -1.0%)
21:30 (米) 3月 輸入物価指数・前月比 (2月 0.6%、予想 0.4%)
23:00 (米) 4月 ミシガン大学消費者信頼感指数 (3月 98.4、予想 98.0)

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