ドル円、200日移動平均線を前に失速、注目イベントを前に手控えムードが強まる
2日の海外時間にドル円は狭いレンジ内で小動き。NY序盤に発表された2月の米耐久財受注は市場予想を上回る結果となりましたが、民間設備投資の先行指標として注目されるコア資本財受注が冴えなかった為、強弱まちまちの内容に市場の反応は限定的となりました。ドル円は、米国株式相場の下落と、米国債利回りの低下に上値を抑えられ、111.25まで下落した後、111.31でクローズしております。東京時間に記録した日通し高値111.46からわずか21銭の動きに留まるなど、3日から始まる米中の閣僚級貿易協議や、週末の米雇用統計を前に手控えムードが広がる展開となりました。
一方、英ポンドはショートカバー主導で急反発。メイ首相が英議会の膠着打開に向けて、@野党・労働党のコービン党首と協議する意向を示したこと、A欧州連合に対して離脱交渉期限の再延期を要請することを発表したことが切っ掛けです。これを受けて英ポンドは対ドル、対円共に急伸しましたが、まだまだ油断は禁物と考えられます。フランスのマクロン大統領や、欧州連合のバルニエ首席交渉官は共に「合意なき離脱の可能性」が高まっていることを指摘するなど、市場に同リスクを過小評価しないよう警鐘を促しました。英国を巡るヘッドライン次第では再びリスク回避的な動きが強まる恐れもあり、注意が必要です。
テクニカル的に見ると、ドル円はここ数日の上昇で、一目均衡表転換線(110.59)、90日移動平均線(110.76)、一目均衡表基準線(110.92)、21日移動平均線(111.09)等の主要チャートポイントを次々と突破しましたが、昨日は200日移動平均線(111.47)を前に失速しました。同水準付近では「戻り売り」意欲も根強く、上値は相当重たい印象です。とはいえ、本日から再開される米中の閣僚級貿易協議に進展が見られれば突破する可能性もある為、昨日同様、200日移動平均線を巡る攻防に注目が集まりそうです。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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