ドル円見通し 3/8からの底上げを維持できるか(3/20)

ドル円にとっても売り圧力がかかっているが、さらにドル安反応を強めるかどうかはFOMCの結果を見定めてからというところだろう。

ドル円見通し 3/8からの底上げを維持できるか(3/20)

【概況】

ドル円は3月2日と3月5日深夜の両高値をダブルトップとして3月8日夜安値まで下落した後は15日まで戻したが112円には届かずに再び失速して19日昼には111.13円まで下げた。その後は新たな安値更新を回避して戻している。
全般的には3月21日未明のFOMC声明発表及び議長会見待ちの状況にあってドル円はポジション調整的に19日午前中へ下落したが、111円割れへさらに安値を試しにかかるのは時期尚早として午後からは買い戻されたという印象だ。
ユーロは3月8日からの上昇基調を継続して19日夜も戻り高値を若干切り上げている。3月7日高値から下落しているドル指数は19日も安値を若干切り下げており、ユーロ高やポンドの確りを反映してドル・ストレートではドル安基調で推移しており、ドル円にとっても売り圧力がかかっているが、さらにドル安反応を強めるかどうかはFOMCの結果を見定めてからというところだろう。
NYダウは前日比26.72ドル安で5日ぶりに小反落した。FOMCを控えての調整的な動きと思われる。米10年債利回りは2.61%前後での推移で概ね横ばいが続いている。これもFOMC待ちの状況だ。

【FOMC後に底上げパターン維持か、崩れるか】

2月27日安値で110.33円まで下落したが、その後は3月8日夜安値110.80円、14日早朝安値111.00円と安値ラインはほぼ1直線で切り上がってきた。19日安値111.13円もほぼこのライン上で底上げを維持している。日足レベルでも1月31日安値108.50円、2月27日安値110.33円と切り上げ、3月8日以降も26日移動平均を支持線として確りしている。このため現状は1月3日からの出直り的な上昇相場継続の範囲にあり、中勢レベルでは2月27日安値を上回る内は底上げパターンの維持によりさらに高値を試す可能性も維持されている。
しかし、3月14日安値を割り込むところからは2月27日以降の時間足レベルの底上げパターンが崩れ始め、日足における重要な支持線でもある26日移動平均割れとなるために下落再開注意。さらに2月27日安値を割り込む段階からは日足レベルの底上げパターンが崩れたとして1月3日からの戻り一巡、下げ再開感がかなり強まる事が考えられる。逆に言えば、これらの底上げパターンが維持されるうちは3月5日高値超えによる上昇継続の可能性もあるということだ。いずれへ向かうのか、21日未明のFOMC反応からの展開で見えてくるのではないかと思われる。

【FOMCの次は再び米中問題へ】

日本時間の3月21日午前3時にFOMC金融政策発表、3時半に議長会見がある。前回FOMCで示された当面の追加利上げ棚上げ姿勢を維持すると思われるが、メンバーによる今年と来年の利上げ回数予想中央値や金利水準予想がどの程度下方修正されるのか注目される。それによっては今年1回の利上げが7月から9月にかけての間に決定される可能性が高まってドル高反応を引き起こし、年内利上げ棚上げの可能性が高まるならばドル安が加速しやすくなると思われる。
ドル円にとってはドル安反応ならば1月3日から2か月間に及んだ反騰が一巡しての下落期入りとなるきっかけとなりかねない。逆にドル高反応ならば12月水準の112.50円から113円台中後半まで戻り高値を試して行く可能性も出てくるところだ。

FOMCに対する反応が一巡した後は再び米中問題へと市場の関心もシフトしてゆくと思われる。
米中通商協議については19日に強弱双方の報道があった。ブルームバーグ通信は交渉筋の話として中国が米側の要求に抵抗していると報じ、両者の溝が埋まっていない印象を強めた。一方で米紙WSJ電子版は来週北京で閣僚級協議が開かれ米国からライトハイザー通商代表部(USTR)代表とムニューシン財務長官が訪中して中国の劉副首相らと交渉すると報じた。また4月第1週にはワシントンでの協議も持たれて4月下旬の首脳会談実現を目指すとした。
米中協議が合意に至れば株式市場の楽観的な強気感が拡大してリスクオン心理からドル円は上昇しやすい。しかし合意内容が中国にとって厳しいものとの見方が強まれば次の日米通商協議へ向けての円高感が意識される可能性もある。協議決裂なら株安の発生とリスク回避的な円高が加速しやすいと思われる。

【60分足一目均衡表・サイクル分析】

【60分足一目均衡表・サイクル分析】

概ね3日から5日周期の高値・安値形成サイクルでは、14日朝安値を前回のサイクルボトムとして強気サイクルに入ったが、12日高値から3日目となる15日午前高値で直近のサイクルトップをつけて弱気サイクル入りしていた。今回の安値形成期は19日朝から21日朝にかけての間と想定されたが、14日安値から3日目となる19日昼前安値から戻しているため、19日昼前安値を直近のサイクルボトムとした強気サイクル入りと考える。
次の高値形成期は20日の日中から22日にかけての間と想定されるので、21日未明のFOMCをうけて上昇ならサイクルトップ形成の継続として21日夜、22日へ高値試しが続きやすいと思われる。逆にFOMC前後から下落反応なら19日昼前安値割れを条件にサイクルトップをつけての新たな弱気サイクル入りとして22日から26日にかけての間への下落が想定される。

60分足の一目均衡表では19日昼前安値からの反発で遅行スパンが好転し始めているので遅行スパン好転中の高値試し優先とする。FOMCを前後してからと思われるが、次に遅行スパンが悪化するところからは下げ再開と仮定して安値試し優先へ切り替える。

60分足の相対力指数は19日昼前安値時に30ポイント割れまで低下し、その後の反騰で50ポイントを超えているので戻り高値を試し中と思われるが、50ポイント割れからは下げ再開注意とする。

以上を踏まえて当面のポイントを示す。
(1)当初、111.25円を下値支持線、111.50円から111.75円にかけてのゾーンを上値抵抗帯とする。
(2)111.25円を上回る内は上昇余地ありとし、111.50円超えからは111.75円前後試しを想定するが、111.70円以上は反落注意とする。また直前高値から0.30円以上の下落が発生する場合は下げ再開注意とする。
(3)111.25円割れからは弱気転換注意とし、19日安値を割り込むところからは新たな弱気サイクル入りとしてまず3月8日安値110.80円試しを想定する。110.80円割れからは中勢レベルの下落感が強まるため当面の下値目処を110円台前半へ引き下げ、先行きは1月31日安値108.50円を目指すとみる。

【当面の予定】

3/20(水)
英国のEU離脱協定の条件再提示期限(三度目の議会採決期限)
   (英) 英中銀(BOE)金融政策委員会(MPC)1日目
16:00 (独) 2月 生産者物価指数 前月比 (1月 0.4%、予想 0.2%)
18:30 (英) 2月 消費者物価指数 前月比 (1月 -0.8%、予想 0.4%)
18:30 (英) 2月 消費者物価指数 前年同月比 (1月 1.8%、予想 1.8%)
18:30 (英) 2月 消費者物価コア指数 前年同月比 (1月 1.9%、予想 1.9%)
18:30 (英) 2月 小売物価指数 前月比 (1月 -0.9%、予想 0.7%)
18:30 (英) 2月 小売物価指数 前年同月比 (1月 2.5%、予想 2.5%)
18:30 (英) 2月 生産者物価コア指数 前年同月比 (1月 2.4%、予想 2.3%)
27:00 (米) 米連邦公開市場委員会(FOMC)、政策金利発表(現行 2.25-2.50%、予想 2.25-2.50%)
27:30 (米) パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、定例記者会見

3/21(木)
休 場 (日) 春分の日
休 場 (南) 人権の日 
EU首脳会議(22日まで)
中国習近平国家主席、イタリア訪問(23日まで)
06:45 (NZ) 10-12月期GDP 前期比 (前期 0.3% 予想 0.6%)
06:45 (NZ) 10-12月期GDP 前年同期比 (前期 2.6%、予想 2.5%)
09:30 (豪) 2月 新規雇用者数 (1月 3.91万人、予想 1.50万人)
09:30 (豪) 2月 失業率(1月 5.0%、予想 5.0%)
17:30 (ス) スイス国立銀行3カ月物銀行間取引金利誘導目標 (現行 -0.75%、予想 -0.75%)
18:30 (英) 2月 小売売上高 前月比 (1月 1.0%、予想 -0.4%)
18:30 (英) 2月 小売売上高 前年同月比 (1月 4.2%、予想 3.3%)

21:00 (英) 英中銀(BOE)金利発表 (現行 0.75%、予想 0.75%)
21:00 (英) 英中銀資産買取プログラム規模 (現行 4350億ポンド、予想 4350億ポンド)
21:00 (英) 英中銀金融政策委員会(MPC)議事要旨
21:30 (米) 3月 フィラデルフィア連銀製造業景況指数 (2月 -4.1、予想 6.0)
21:30 (米) 新規失業保険申請件数 (前週 22.9万件、予想 22.5万件)
23:00 (米) 2月 景気先行指数 前月比 (1月 -0.1%、予想 0.1%)
24:00 (欧) 3月 消費者信頼感速報値 (2月 -7.4、予想 -7.1)

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