新規材料難、ドル/円は再びレンジ取引か(3/18夕)

週明け18日の東京市場は、レンジ取引。111円半ばを挟んだトータル20ポイント程度の動きで、方向性も乏しかった。

新規材料難、ドル/円は再びレンジ取引か(3/18夕)

新規材料難、ドル/円は再びレンジ取引か

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週明け18日の東京市場は、レンジ取引。111円半ばを挟んだトータル20ポイント程度の動きで、方向性も乏しかった。

週末に、香港紙が「米中首脳会談、6月に延期の可能性も」などと報じ物議を醸したが、寄り付いた週明けの為替市場は前週末のNYクローズと大差なし。その影響は取り敢えず限定的だった。
ドル/円は111.45円レベルでオープンしたのち、111.65円レベルへとわずかに値を上げるも、上値は重い。上げ渋ると、その後は111.50-65円のレンジ取引に終始している。16時時点では111.55円前後で推移、欧米時間を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは、「米中情勢」について。
前述した香港紙報道に加え、ロイターはカリフォルニア大学などのエコノミストらが発表した研究論文を参考に「米貿易戦争損失額、昨年だけで78億ドル」と報道。またトランプ米大統領から「グーグルは中国と中国軍を支援している」との発言も観測されている。
そのほか、「仏の週末デモを18週連続で観測、参加者減も過激行動は逆に増加」、「NZの空港で不審物発見、警察が一時的な閉鎖措置」、日経新聞「米CBOE、ビットコイン先物の上場見直しを検討」−−などのニュースが観測され、それぞれ思惑を呼んでいたようだ。

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ドル/円相場は依然としてレンジ取引。先週末に一時112円台乗せをうかがうも、トライは失敗に終わると、再び膠着の度合いを強めている。今週の「週報」でレポートしたように、今月のドル/円はまだ1.4円しか動いていないほか、期間をさらに狭め、「先週来」とするなら取引のほとんどは111円台。つまり、短期的には1円も動いていない計算だ。関心はポンドに高い状況下、ドル/円はレンジ放れのタイミングならびに方向性が注視されている。
材料的に見た場合、いわゆる米国ファクターについては、米朝そして米中関係が注視されている。ただ、先の香港紙報道を含め、「米中貿易問題の合意は時間がかかる」との見方は以前からすでに指摘されるなど、今後の見通しに大きな変化が生じるような出来事でも起こらない限り、影響は限定的かもしれない。なお、そうしたなか、英国を中心とした欧州ファクターなどにも一応要注意。「デモ激化」報道などが観測されているフランス情勢も気掛かりだ。

テクニカルに見た場合、短期的には移動平均の200日線も位置する111.40-45円レベルで底堅さもうかがえるが、上値も重くレンジ取引。実際、前述したように過去1週間程度のドル/円相場は、おおむね111円台での推移にとどまっている。上下どちらに抜けていくのか、その方向性が注視されるところだが、仮に下方向の場合、NYクローズで200日線をしっかりと下回ることになれば、今後再び下値リスクが高まりかねないとの指摘も聞かれていた。

一方、材料的に見た場合、3月のNAHB住宅市場指数など幾つかの米経済指標が発表される予定となっているが、全体を通していえばやや材料難か。
ただ、引き継ぎされている事案は少なくないうえ、仏首相府が「デモ過激化をうけて18日に新たな治安対策表明」を発表するといったニュースなどもあり、米国よりも欧州ファクターにむしろ注意が必要である気もしている。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、111.10-111.90円。ドル高・円安方向は、先週高値である111.90円レベルが最初の抵抗で、越えれば112円台回復も。年初来高値の112.13円などがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、足もと上回って推移している移動平均の200日線(111.40-45円)をめぐる攻防にまずは注目。ザラ場はもちろん、NYクローズで越えられるか否かも要注意だ。割り込んだ場合には、13日NY安値の111円レベルを目指す展開か。(了)

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