ドルはやや強いが明確な方向性乏しい(3/11夕)

週明け11日の東京市場は、ドルが小高い。値幅としては30ポイント程度にとどまり、決して大きくはなかったが、夕方にかけて値を上げドルは高値引けとなっている。

ドルはやや強いが明確な方向性乏しい(3/11夕)

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週明け11日の東京市場は、ドルが小高い。値幅としては30ポイント程度にとどまり、決して大きくはなかったが、夕方にかけて値を上げドルは高値引けとなっている。

週末に、3月中にも実施される見込みとされていた米中首脳会談について、「4月以降になる可能性も浮上」などと報じられるなか、ドル/円はオープン。しかし、それほど大きな影響もなく、寄り付きは先週末のNYクローズより、わずかに円高の111円前後で取引を開始している。その後はいったん下押しが入り、日中安値である110.85-90円を示現するも続かず。終盤にかけては逆にドルの反騰高となり、111円台を回復。16時時点では日中最高値の111.15-20円で推移、欧米時間を迎えていた。
なお、そうしたなかポンドが乱高下。安寄りしたのち上昇、再びの下落を経て、結局高値引け。レンジそのものは、決して広くなかったが、なかなか荒っぽい動きをたどっている。

一方、材料的に注視されていたものは、「米中関係」と「英国情勢」について。
前者は、中国人民銀総裁「通貨切り下げ回避で米国と合意」、中国商務次官「米とはすべての追加関税を撤回する協議を続けている」、米大統領「対中貿易協定締結なら、株価は大きく上昇する」−−といったポジティブな発言が聞かれるなか、CNBCは「米NEC委員長、米中首脳会談は4月にズレ込む可能性を示唆」と報じ、逆に両国関係への懸念も指摘されていた。
対して後者は、EU席交渉官「英に関税同盟脱退の選択肢提案の用意」、英首相「議会が首相案否決なら、EU離脱は実現しない可能性も」などという発言に加え、英紙サンデー・タイムズ紙「メイ氏は首相の座にしがみつくため悪戦苦闘している」、「複数の閣僚が、早ければ今週中にメイ氏が辞めるべきだと表明するかどうか議論した」と報じ物議を醸していた。

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先週5日、一時112円台を記録するなどドル上値トライの機運がうかがえたものの、その後失速。出直しとなったが、リスクが再びドル安方向に転じたかどうかは微妙なところだ。実際、過去1ヵ月程度に及ぶやや広めのレンジ、110.25-112.15円のなかにとどまっており、しかも本稿執筆時の111.15-20円はほぼ中間点だ。方向性に乏しく、今後上下どちらに動いても不思議はないだろう。前記したレンジブレークの方向を注視したい。

材料的には、米中あるいは米朝関係を警戒する声が依然としてあるなか、注目を集めはじめているのは世界的な景気減速懸念。米国については、先週末に発表された米雇用統計で失業率など一部は改善したものの、非農業部門雇用者数は大幅な下振れで期待外れに終わっている。
また、日本についても中国景気の鈍化などを受け、景気後退懸念が指摘され始めているようだ。各国ファンダメンタルズ要因ならびに、発言を含めた景気判断や対応などにも一応要注意。

テクニカルに見た場合、先で取り上げたように過去1ヵ月程度で見た場合、110.25-112.15円というレンジを形成し、本稿執筆時はそのほぼ中間点で推移している。
また、期間をさらに狭めると、ドル高の調整とみられた下押しの動きも、先週末にみせた110円後半で取り敢えずのボトムを打ったようだ。次の一手、どちらにバイアスをかけた動きとなるのかが注目されるところだが、しばらくは111円挟みのレンジ取引が続くとの見方も。

一方、材料的に見た場合、1月の小売売上高など幾つかの米経済指標が発表される予定となっている。先でも指摘したように、ここ最近の米経済指標はまだら模様ながら、やや悪い内容のものが増えてきている印象。本日以降の米指標に関しても、期待外れの内容が続けばドル売り要因となりえるだろう。
そのほか、明日の「英議会採決」を控え、引き続き欧州情勢にも要注意。ちなみに、本日はユーロ圏財務相会合が実施される予定で、そちらも警戒されている。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、110.70-111.70円。ドル高・円安方向は、本校執筆時に下回っている移動平均の200日線が位置する111.40円レベルが最初の抵抗。抜ければ111.60円前後、そして年初来高値112.13円などがターゲットとなる。
対するドル安・円高方向は、本日東京そして先週末NY安値にあたる110.75-85円をめぐる攻防に注目。割り込んだ場合、110.40円前後に位置する一目均衡表の先行帯の雲の上限がサポートに。

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ドル円日足

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