米2月失業率関連指標の予想
(今回発表予想)3月8日9時現在
本日、米失業率関連指標が発表されます。今回の予想値は上記になっています。
(黒線の右側は今回の米国失業率予想を加味しています)
米(オレンジ)・欧(青)・日(灰)の失業率推移です。
ここ最近の変化率は流石に横這い傾向を辿っています。FRBも述べていますが、雇用はゆっくりと安定的に伸びるとの見方になりそうです。
失業率…
12月の失業率は予想(3.9%)より若干悪化し4.0%となりました。2月予想は前回とレンジも同じ3.9%で改善を見ています。失業率の数値自体は4%前後であればあまり材料視されないと思われます。
非農業部門雇用者数(NFP)…
1月のNFPは予想16.5万人に対し、30.4万人となり、エコノミスト上限でも23万人でしたので、想定外の高い数値となりました。しかしながら12月は当初の31.2万人⇒22.2万人と9万人の下方修正でしたので、それを加味すると実質21.4万人になります。これまでNFPとADP社の関係から推定値を出してきましたが、前回の分析ではレンジは17.6万人〜20.3万人との予想でしたので、今回も参考程度で、同様に試してみます。
さて、水曜日に発表されたADP社民間雇用者数は従前予想の18.9万人⇒18.3万人とほぼ予想通りでしたので、この観点からみればエコノミスト平均値18万人相当になります。
(黒い線より右側のオレンジはADPの実数値)
上のチャートはNFP(青)とADP(オレンジ)の比較をしたもので、図は当月から1年間を遡り(例:2019年2月分は2018年3月〜2019年2月の集計)各月で1年合計を記載しています。2018年2月以降はADPとNFPの差が月平均0.1万〜3.4万人でした(絶対値にしています)。ADP社の2月までの合計245.5万人(月平均20.5万人)に当てはめると、今回のNFPで予想されるレンジは17.1万人〜20.6万人程度となりそうです。毎回必ず上下に発表値の修正がありますので、前月との合計値で見た方が良いかと思います。
尚、一部エコノミストは12月・1月と非常に良かったこと、全米で厳しい天候が影響し、2月は反動を含めてかなり減少するかもしれないとの見方もあります。
平均時給…
2月の予想は+0.3%で、1月の+0.1%よりは上がる予想となっています。しかしながら、1月は予想0.3%⇒結果0.1%でしたので、あまり良くありませんでした。今回の予想レンジは0.2〜0.4%です。レンジ下限は0.2%ですから1月よりは改善を見込んでいます。
エコノミストは今回の一連の失業率関連数値については非常に重要と見ています。昨年末の悪い経済指標を引き摺るような数値になっていくのか、逆にそれを払拭するような数値が出てくるのかを見極めたいとの分析をしています。欧州中銀の経済見通し下方修正に準じていくトレンドに入るのか、米対日欧の景況格差は拡大するのか注目されます。
ドル/円の相場は発表数値次第になりそうですが、111円台を抜け出す大きな様な、数字のブレがあるかないかとなります。昨日のユーロ大幅下落で、ドル全面高に入りつつありますが、対円ではクロス円の円高地合いに上値が抑え込まれていますので、仮に、今日このポジション調整がでても、欧州通貨が強くなり、円は対ドルで底固くなる可能性が高くなります。
サポートは111円10銭〜20銭、110円90銭にあります。上値は111円80銭〜90銭、112円10銭、112円30銭〜40銭に抵抗線があり、今日のところは112円台が重くなっています。
(2019年3月8日10:45、1ドル=111円47銭、1ユーロ=1.1188ドル)
オーダー/ポジション状況
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