ドル円111円台後半、米株調整で上値重く
週明けの海外市場でドル円は111円台後半の動き。全般的に材料難の中で、米株式市場に調整の動きが強まると、ドル円は112円を回復することができずに反落。一時111.64まで値を下げた後東京時間7:00現在は111.70-75レベルでの取引です。
昨晩は深夜に発表となった12月の米建設支出が事前予想前月比+0.1%に対し-0.6%と悪化したことをきっかけにNYダウが下落、一時400ドル超下げたことでリスク回避の円買いがやや強まりました。米中貿易協議の進展や、中国の製造業向け付加価値税引き下げといったどちらかといえば株式市場にとってポジティブなニュースも多かった中で、年明け以降急速に戻した米株価が一定の水準に達したことで、高値警戒感や利益確定に調整の動きが強まった形です。ただ、終盤にかけてはダウは下げ幅を縮小し、結局前日比206ドル安の25,819.65ドルで引けています。
ドル円は112円台を維持できなかったものの、テクニカルには引き続き上昇トレンドの上限付近で111円台前半の90日移動平均や200日移動平均にも支えられた位置にあります。
一方でこのところの足下の経済指標や景況感の悪化を無視する形で、米中貿易協議への楽観に引っ張られて上昇を続けてきた感のある米株式市場で、今回の調整が一時的なものなのか、長引くことになるのかは今後の為替市場にとっても重要なポイントです。
尚、中国では本日から全国人民代表大会が始まりますが、中国の今後の経済見通しに変更を加えるのかや、米中交渉の中でもテーマとなっている技術移転や知的財産権の問題等がどのようにとりあげられるのかにも注目が集まります。
ドル円日足
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