米12月小売売上高結果
昨日発表された12月の米国小売売上高が9年ぶりの最大幅のマイナスとなりました。米国GDPにおける個人消費の割合は約60%も占めているので、先々の影響度合いは大きくなることが予想されます。
昨日の相場は、小売売上高の予想外の大きなマイナスにも関わらず、ドル円は50銭程度、ユーロドルは40ピップス程度しかドルが売られず、株式はNYダウで前日比100ドル程度のマイナスで引けています。
今日発表される米鉱工業生産指数やNY連銀製造業景況指数以降、3月8日の雇用統計までの統計数値次第では、今回の小売売上高の不冴えが一過性ではないと見做される可能性が膨らみます。
(今回発表済)2019年2月14日
米小売売上高(前月比ベースと3ヶ月移動平均線、赤い線はゼロ)
2011年以降は最大の落ち込みで移動平均線も▼0.1%とマイナスになりました。
米小売上上高(実数値:単位は百万USドル)
2018年央から横這い傾向、今回の落ち込みは大きかったようです。
アトランタ連銀GDPナウ(出所:アトランタ連銀HPから)
アトランタ連銀のGDPナウによる18年4QのGDPの予想値は、小売売上高発表前の+2.7%が+1.5%まで下がり、小売売上高のマイナスインパクトがGDPで▼1.2%もあったことを示しています。
MarketWatch紙によれば
エコノミストはこの数値に懐疑的である。と述べており、12月は多くの向かい風があったことを指摘。例えば、株価の大幅下落、突然のリセッションの話題、政府一部機関閉鎖、平年より悪い気候などを挙げている。
大幅下落の要因としては、ガソリン売上▼5.1%、ネットでの売上げ▼3.9%、百貨店▼3.3%などがある。
2019年になって、株価の回復、消費者信頼感指数は依然高い、雇用はかなり確りしているなどを挙げています。これらにより12月の数値自体も上方修正されると予想しているエコノミストがおり、意外に楽観的な取り方をしています。
(2019年2月15日14:20、1ドル=110円33銭、1ユーロ=1.1286ドル)
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