ドルは続伸、111円台回復も現実味(2/13夕)

13日の東京市場は、ドルはさらに続伸。連日のドル戻り高値更新で、一時110.70円レベルを記録している。

ドルは続伸、111円台回復も現実味(2/13夕)

<< 東京市場の動き >>

13日の東京市場は、ドルはさらに続伸。連日のドル戻り高値更新で、一時110.70円レベルを記録している。

ドル/円は、寄り付いた110.40-45円を日中安値にじり高推移。前日に記録した110.65円前後では一旦上げ渋るも、上抜けると110.70円レベル、わずかながらドルの戻り高値を更新してきた。日経平均株価は前日ほどでないが、それでも終値ベースで280円高となったことなどが好感されていたという。
高値を示現後は若干の下押しが入るも、下げ切れずに強保ち合い。16時時点では110.60-65円で推移し、欧米時間を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは、「米中貿易協議関連」と「英国情勢」について。
前者は、米大統領から「対中通商交渉団は合意目指し尽力」、「米中通商協議は合意近ければ期限延長可能」といった楽観的な発言が聞かれるなか、米紙WSJは「米中通商協議の争点は首脳決着か、履行検証も難題」、香港紙「中国主席、15日に北京で米交渉団と会談へ」と指摘、協議進展に期待を示していた。
対して後者は、引き続きEU離脱に関する発言や報道が相次いだ。幾つか例を挙げると、英首相から「EUと離脱協議続行」表明のコメントが聞かれたうえ、続けて「離脱協定修正案の取りまとめ期限を約2週間延期」と発言。英首相府「修正離脱案の議会採決は今週実施されず」、英メディア「メイ首相は『離脱案承認か離脱延期長期化』の二者択一迫る戦略か」−−などになる。

<< 欧米市場の見通し >>

ドルは連日の戻り高値更新。本日東京時間には110.70円レベルまで続伸している。ポジションの偏りが徐々に気になってきたものの、リスクそのものはドル高。テクニカルにもさらなるドルの続伸を期待する声が少なくない。ちなみに、フィボナッチの観点では昨年高値114.55円を起点とした大きな下げ幅のフィボナッチ61.8%戻しを超えてきており、76.4%戻しにあたる112.05-10円がターゲット。また、移動平均では中長期の75日線や200日線が位置する111.25-40円が意識されそうだ。
材料的には、本日以降週末にかけて注目要因が相次ぐ。そうしたなか、「米つなぎ予算期限(15日)」について、昨日「国境警備をめぐる与野党の原則合意」が示されたものの、トランプ氏は自身のスタンスをいまだハッキリとはさせていない。また、「合意に満足せず」といった発言をしたとも報じられている。一方で、「政府機関の再閉鎖は望んでいない」とも指摘したようだが、先行きに不透明さが残る感を否めない。

テクニカルに見た場合、フィボナッチの観点では110.55円をしっかりと超えてきたことにより、次のターゲットは112.05-10円に。後者は昨年高値114.55円を起点とした下げ幅の76.4%戻しにあたる。
ただ、本稿執筆時の110.60円前後からはやや乖離があるため、現実問題としては移動平均の75日線や200日線が位置する111.25-40円をまずは目指す展開となりそうだ。

一方、材料的に見た場合、1月の消費者物価などの米経済指標が発表されるほか、本日はメスター・クリーブランド連銀総裁やボスティック・アトランタ連銀総裁などによる講演が相次ぐ。要人発言からは、今後の経済・物価見通しや金融政策に対する考え方に注意を払いたい。
そのほか、米国ファクターとしては「米中貿易協議」や「つなぎ予算」の行方などにも要注意。それら以外では引き続き英国情勢が波乱要因となりかねないと思われる。


そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、110.20-111.10円。ドル高・円安方向は、本日東京高値である110.70円レベルが最初の抵抗。超えれば111円前後、そして移動平均の200日線などが位置する111円台前半がターゲットに。
対するドル安・円高方向は、昨日から本日にかけてドルの下値を支えている110.30-35円の攻防にまずは注視。ただ、ドルの下値は切り上がってきており、仮に下回っても大崩れすることは予想しにくい。(了)

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