ドル円 ユーロや豪ドル安でドル高感強まる(2/7)

2月5日の為替市場では全般的なドル高感が強まったが、特に豪ドルの下落が目立った。

ドル円 ユーロや豪ドル安でドル高感強まる(2/7)

ドル円 ユーロや豪ドル安でドル高感強まる(2/7)

【概況】

ドル円は1月25日から1月31日夜にかけて下落したが、2月1日夜の米雇用統計をきっかけに反騰入りして2月4日夜には110.15円まで続伸、1月23日深夜高値109.99円を超えて1月3日暴落以降の戻り高値を更新した。
1月25日夜からの下落は米連銀が追加利上げを棚上げして保有資産圧縮計画も早期に切り上げるのではないかとの報道がきっかけであり、31日未明のFOMCは予想通りに利上げを当面棚上げする姿勢を示し、保有資産圧縮計画の見直しも示唆した。FOMCを通過したことでひとまずドル売り材料一巡として下げ渋っていたところに米雇用統計での就業者数増加幅が予想の倍近い数字になったことでドル円は買い戻し機運が一挙に進んで急反騰となった。
1月後半に何度もトライして実現できなかった110円に到達したことで2月5日は上げ一服の揉み合いとなり、6日は11時過ぎからのトランプ大統領一般教書演説がドル高円安のきっかけを与えなかったことでいったん下げたが、109.61円まで下げたところからは切り返して再び110円台をつけ始めている。

【ドル高というよりも他が弱い?】

2月5日の為替市場では全般的なドル高感が強まったが、特に豪ドルの下落が目立った。ロウ豪中銀総裁が利下げの可能性もありうると発言したことから豪ドルが急落し、1日の下落率は凡そ2%だった。1月3日にドル円とともに暴落的な下げとなり、その後は戻してきたが1月31日の戻り高値から下落が続いているため、戻り一巡による下げ再開の可能性が懸念される。経済指標の悪化も目立つが、中国の景気減速による資源輸出国への悪影響も見られるため、豪ドル米ドルが0.70ドルの心理的節目を割り込むようだとさらに下げが加速しやすく、ドル円にも円高圧力となりやすいと注意する。

ユーロも1月31日高値から下落基調にあり、2月4日から日足は3日連続陰線=三羽烏となっている。
欧州委員会がイタリアの2019年成長率を昨年11月の1.2%から0.2%へ下方修正する見込みとのイタリア紙報道がきっかけだが、英国のEU離脱問題での混乱によるユーロ及びポンドへの売り圧力も強まっている印象だ。
英国のメイ首相は7日にトゥスクEU大統領やユンケル欧州委員長とブリュッセルで会談するが、EUは再交渉に応じない姿勢を継続しており、トゥスク大統領は6日に「英離脱派が行く地獄は一体どんな所だろう」「メイ首相から行き詰まりの現実的な打開策を聞きたい」と述べる等強硬姿勢のままだ。「合意無き離脱」の可能性も高まっている。3月末の期限まで時間的余裕も乏しくなっている。

ドル指数は1月31日から2月6日まで5連騰している。米連銀の利上げ棚上げや資産圧縮計画の早期切り上げ姿勢はドル安要因であり、株高の進行中でも米長期債利回りの上昇が抑えられているのだが、それ以上に豪ドル安、ユーロやポンド安といったそれぞれの弱さが相対的にドル全般を押し上げているという印象だ。このことはドル円にとっても円安がさらに進むことを過度に期待できないのではないかという懸念を抱かせる。

【60分足一目均衡表、サイクル分析】

概ね3日から5日周期の短期的な高値・安値形成サイクルでは、1月31日深夜安値をサイクルボトムとして2月4日深夜から6日深夜にかけての間への上昇を想定していたが、4日深夜高値からは新たな高値更新へ進めずに前回ボトムからも3日を経過したために6日朝時点では4日深夜高値を直近のサイクルトップとした。また新たな高値更新へ進めない内は6日の日中から7日深夜にかけての間への下落を想定するとしたが、4日深夜高値超えからは新たな強気サイクル入りとした。
6日夜へ下落したが、その後の反騰で110円に到達したため、6日夜安値を直近のサイクルボトムとした強気サイクル入りとする。6日夜安値割れ回避の内は7日夜から11日深夜にかけての間への上昇を想定するが、6日夜安値割れからは底割れによる新たな弱気サイクル入りとして11日から13日にかけての間への下落を想定する。

ドル円 ユーロや豪ドル安でドル高感強まる(2/7)

60分足の一目均衡表では7日未明への上昇で先行スパンを上抜けてきたが、再び転落するところへの余裕も乏しい。2月4日深夜高値を超えない内は遅行スパンも実線との交錯を繰り返しやすい。このため2月4日深夜高値超えからは遅行スパン好転中の高値試し優先とするが、109.75円割れからは先行スパン転落となるため弱気転換注意とし、6日夜安値割れからは遅行スパン悪化中の安値試し優先とする。

以上を踏まえて当面のポイントを示す。
(1)当初、109.75円円を下値支持線、4日深夜高値110.15円を上値抵抗線とみておく。
(2)109.75円を上回る内は4日深夜高値試しとし、高値更新の場合は110.50円から110.69円(6日夜への下げ幅の倍返し)前後への上昇を想定する。110.50円以上は反落注意だが、110円台を維持する場合は111円台を目指す可能性ありとみる。
(3)109.75円割れからは弱気転換注意として6日夜安値試しを想定する。6日夜安値割れからは新たな弱気サイクル入りとみて109円台序盤への下落、さらに週末週明けへの続落で108円台後半を目指す可能性も出てくるとみる。(了)<9:50執筆>

【当面の主な予定】

2/7(木)
休 場 (中) 旧正月
休 場 (香) 旧正月
06:45 (NZ) 10-12月期 失業率 結果 4.3%(前期 3.9%、予想 4.1%)
09:00 (米) パウエル米連銀議長、発言 教育者とのタウンミーティング
14:00 (日) 12月 景気先行指数(CI)速報 (11月 99.1、予想 97.9)
16:00 (独) 12月 鉱工業生産 前月比 (11月 -1.9%、予想 0.7%)
16:00 (独) 12月 鉱工業生産 前年同月比 (11月 -4.7%、予想 -3.4%)
20:30 (欧) メルシュECB理事講演
21:00 (英) イングランド銀行(BOE)政策金利 (現行 0.75%、予想 0.75
21:00 (英) 英中銀資産買取プログラム規模 (現行 4350億ポンド、予想 4350億ポンド)
21:00 (英) 英中銀イングランド銀行、四半期物価報告
22:30 (米) 新規失業保険申請件数 (前週 25.3万件、予想 22.1万件)
23:30 (米) クラリダFRB副議長講演
29:00 (米) 12月 消費者信用残高 前月比 (11月 221億ドル、予想 170億ドル)

2/8(金)
休 場 (中) 旧正月
北朝鮮 朝鮮人民軍創建日(建軍節)
08:50 (日) 12月 国際収支・経常収支(季調前) (11月 7572億円、予想 4585億円)
08:50 (日) 12月 国際収支・経常収支(季調済) (11月 1兆4387億円、予想 1兆35167億円)
08:50 (日) 12月 国際収支・貿易収支 (11月 -5591億円、予想 1338億円)
09:30 (米) ブラード・セントルイス連銀総裁講演
09:30 (豪) 豪準備銀行(RBA)四半期金融政策報告
16:00 (独) 12月 貿易収支 (11月 205億ユーロ、予想 180億ユーロ) 
16:00 (独) 12月 経常収支 (11月 214億ユーロ、予想 233億ユーロ)

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米ドル(USD)相場の焦点
  • ・米景気の先行き見通しと金融政策 ◎
    ・米中貿易戦争をはじめとする米保護主義の拡大懸念◎
    ・トランプ政権の「ロシアゲート」の広がり ◎↓
    ・ドル高の人為的是正の有無 ◎↓
    ・アメリカ第一主義、保護貿易政策への転換の経済への影響波及
    ・減税、インフラ投資等の実効性
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ユーロ(EUR)

ユーロ(EUR)相場の焦点
  • ・英国EU離脱の今後の展開と影響 ○ 
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    ・金融緩和打ち止め観測 ○↑
    ・国内ファンダメンタルズの相対的な安定 ○↑
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NZドル(NZD)

NZドル(NZD)相場の焦点
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    ・米中貿易摩擦による中国の景気減速懸念◎↓
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トルコリラ(TRY)相場の焦点
  • ・エルドアン大統領の経済政策、中銀支配への不安◎↓
    ・政情不安、経済政策への不信による海外資金の流出 ○↓
    ・米国との関係悪化一段落◎↑
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南アフリカランド(ZAR)

南アフリカランド(ZAR)相場の焦点
  • ・米中貿易摩擦で中国景気失速懸念◎↓
    ・ムーディーズによるソブリン格付け引き下げ懸念◎↓
    ・資源価格の下げ止まり ○↑
    ・金価格反発  △↑
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