<< 東京市場の動き >>
22日の東京市場は、ドルが小幅安。値動きそのものは限定的だったが、夕方にかけドルは下値を探る展開をたどっている。
ドル/円は、109.60-65円で寄り付いたものの、前日が実質的な休場となったNYの流れを継ぎ、当初は揉み合い。109.55-70円といったレンジ取引をたどるなか、下限を割り込むと日中のドル高値である109.35-40円まで小幅に値を崩している。前日比50円高で寄り付いた日経平均株価がマイナス圏へ転じ、一時150円を超える下げを記録したことなどが嫌気されていたようだ。16時時点でも、109.45円前後のドル安値圏で推移し、欧米時間を迎えている。
一方、材料的に注視されていたものは、引き続き「英国情勢」と「北朝鮮情勢」について。
前者は、「メイ首相がEU離脱案修正の方針を表明」したうえで、「29日に首相方針の採決を行う」方針を改めて示した。1週間後の議会判断が、またもや思惑を呼ぶなか、「英野党労働党、2回目の国民投票めぐり議会採決を要求する修正を提案」、「独政府報道官、英国による早期のEU離脱代替案を要請」などといった報道や発言が観測されている。
対して後者は、「スウェーデンで米国と南北の実務者協議開催」と報じられた一方、朝日新聞「米韓当局、北のウラン施設は最大10ヵ所と分析」、韓国外相「北の非核化は過程であり目標」といった報道などもあった。
<< 欧米市場の見通し >>
引き続き、110円台回復を前にしたドル高の調整局面にある。このあとも109円台を中心としたレンジ取引が続く可能性も否定出来ないが、テクニカルには短期のサポートである109.40円レベル割れをうかがう様相を呈していることが気掛かり。しっかり割り込むようだと、いま一段の深押しもありそうだ。なお、深押しを経たのちは108-110円といった新レンジを形成する可能性もある。
実質的な3連休明けとなる米国勢の動きを注視。少しずつ好転する気配もうかがえる「米政府機関の閉鎖」だが、一気呵成の形成逆転とは見込みにくく、本日も潜在的なドルの弱材料として寄与しそう。
また、米中貿易問題についても、まだまだ波乱含み。たとえば、本日ロイターが報じた「米国がカナダにファーウェイ副会長の引き渡し正式要請へ」が新たな火種を生みかねないとの懸念も一部参加者のあいだで指摘されていた。関連報道には注意を払いたい。
テクニカルに見た場合、心理抵抗の110円は超えられずに109円台での一進一退となっている。基本的には109円台で足場固め、今後の上抜けに向けた調整と考えるが、短期のサポートである109.40円レベルを割り込むようだと、その限りではないかもしれない。3日安値の104.10円を起点とした上げ幅に対する最初のサポート、フィボナッチ23.6%押しにあたる108円半ばをメドに、ドルはさらなる下押しをたどる可能性もある。
一方、材料的に見た場合、12月の中古住宅販売件数といった米経済指標が発表されるほか、欧米企業の決算も引き続き予定されている。
また、モスクワにて実施される日露首脳会談や、いわゆる「ダボス会議」が25日までに日程で実施される見込みとされ、参加者などによる発言が波乱材料となるだろう。さらに、欧州においては英国情勢が波乱要因としていまだ大きな関心を集めているようだ。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、108.90-109.80円。ドル高・円安方向は、先週末に記録した年初来高値109.89円が最初の抵抗に。抜ければ、110円台回復が現実味を増しそうだ。
対するドル安・円高方向は、本稿執筆時にも推移している109.40円前後の目先サポートをめぐる攻防を注視。割り込んだ場合には109円前後、そして17日安値108.69円などがターゲットに。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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