ドル円不安定な地合い継続、乱高下に注意(1月第1週)

先週のドル/円は、大荒れ。3日の早朝には薄商いの間隙を突く格好で、一時104円台まで下落する局面も観測されていた。

ドル円不安定な地合い継続、乱高下に注意(1月第1週)

ドル円不安定な地合い継続、乱高下に注意

先週のドル/円は、大荒れ。3日の早朝には薄商いの間隙を突く格好で、一時104円台まで下落する局面も観測されていた。

前週末に、「米中首脳が電話会談、その後トランプ氏は『貿易で大きな進展』とツイッターに投稿」などと報じられたものの、為替相場への影響は限定的。ドル/円は、先週末のNYクローズと大差ない110.25円前後で寄り付いた。
そののち週間高値である110.45-50円を示現したものの上値は重く、じり安推移をたどるなか、米アップルが「中国経済の減速」を理由に、業績の下方修正をしたことを材料に、断続的に下方向のストップロスを巻き込む展開になると、なし崩し的に一気に104円台まで下落している。ちなみに、3日早朝、108円台から104円台までの下落はわずか10分程度のあいだの出来事だった。
しかし、ドルの暴落がある種のセリングクライマックスになった感もあり、週末にかけてはむしろドルが底堅い。発表された米雇用統計が好数字になったことも好感され、週末NYは108円半ばで取引を終え、越週している。

一方、週間を通して注目された材料は、米政府機関閉鎖ならびに米貿易問題を中心とした「幾つかの米国ファクター」について。
政府機関の閉鎖については、予算協議が不調に終わると結局越年が決定。閉鎖は2週間目へと突入し、米経済についても様々な影響が観測されている。ただ、それでもトランプ米大統領は「国境のコンクリ壁を断念せず」「壁がなくては国境警備できない」と発言するなど、強硬姿勢は変わらず。さらに、この週末には実に「数ヵ月でも数年でも政府機関を閉鎖する」といった発言さえも聞かれていた。
対して、米中貿易問題について、トランプ米大統領から「現在進行中の貿易交渉は順調」との楽観的な発言が聞かれた反面、米CEA委員長による「中国経済の失速は米企業業績に打撃」といった懸念コメントも。そうしたなか、ブルームバーグによる「米中、7-8日に次官級の通商協議」との報道も別に観測されている。

<< 今週の見通し >>

昨年のドル/円相場は、一年を通して10円程度しか変動がなかったが、今年は年明け早々1週間で5円も動くという展開をみせた。2017年と18年、2年連続で小動きに留まったものの、名実ともに19年、新たな年に入ったことで、「潮の目の変化」を期待している。
ともかく、年初にみせた104円台までの暴落は短期的にさすがに行き過ぎ、ある種のセリングクライマックスだったと思われるが、それでもドル安リスクが高まった感を否めない。日米を中心とした株価は依然として不安定であり、それに連れる格好で為替市場も引き続き荒っぽい変動を続ける可能性がある。金融市場が落ち着きを取り戻すには、いま少しの時間が必要だろう。

市場を不安定にしている一因の「米政府機関の閉鎖問題」は、先でも指摘したようにトランプ氏が週末に「数ヵ月でも数年でも政府機関を閉鎖する」と発言するなど、解決のメドが見えていない。今週も依然としてドルの足かせ要因となりそうだ。対して、先週末に発表された雇用統計は極めて良好な数字で、米経済の強さが目に付くものの、先行きについてはやや不安視する見方も少なくない。また、パウエルFRB議長が今年の米利上げを当面見送る方針を示すなど、ドルの支援要因はどうみても乏しいと言わざるを得ない状況だ。

テクニカルに見た場合、週足・一目均衡表は先行帯の雲が10ポイント程度と極めて薄い状況下、一気に週足が下限割れまで突き進んだ。やや長い目で見た場合でも、ドル安リスクが高まってきたことは間違いないだろう。
そんな週足・一目の先行帯の雲は、今週109.65-75円レベルに位置、依然として薄い状況が続くだけに、これまでとは逆に抵抗として寄与するのかどうかを注視したい。上値は重そうだが、仮にしっかりと超えてくると110円台回復を否定出来ず、下値リスクはかなり軽減しそうだ。

一方、材料的に見た場合、12月のISM非製造業指数や11月の貿易収支、同消費者物価指数といった米経済指標の発表が予定されているほか、米財務省による10年債や30年債といった長期債の入札が実施されるもようだ。ただ、依然として続く米政府機関閉鎖の影響で、一部経済指標の発表が延期される可能性も取り沙汰されており、個別については別途確認をとっていただきたい。
そのほか、米政府機関閉鎖の行方のほか、7-8日に実施される予定の「米中次官級の通商協議」の動静なども気掛かりだ。

そんな今週のドル/円予想レンジは、107.00-109.80円。ドル高・円安については、先週のドル暴落後高値である108円半ばの攻防にまずは注視。超えれば109円レベル、週足・一目均衡表の先行帯の雲が位置する109.65-75円などがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、弱いサポートということなら107.80円レベル、107円前後など下方向に数多い。ただ、それらを下回っても先週記録したドルの安値104円台はさすがに遠く、簡単には届きそうにない。(了)

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