ドル円方向性乏しい、レンジ取引継続か(11/15夕)

15日の東京市場は、113円半ば挟みの一進一退。終日を通したレンジは30ポイントにもとどかず、積極的な動意はうかがえなかった。

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ドル円方向性乏しい、レンジ取引継続か(11/15夕)

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15日の東京市場は、113円半ば挟みの一進一退。終日を通したレンジは30ポイントにもとどかず、積極的な動意はうかがえなかった。

ドル/円相場は113.60円前後で寄り付いたものの、動意の手控えられたレンジ取引。113.40-70円といった狭いボックス内での一進一退に終始している。前日比176円安で寄り付いた日経平均株価は下げ幅を縮小させたものの、プラス圏は回復できず。クローズベースでは42円安となったが、為替市場への影響は限定的だった。16時現在では、113.55円前後で推移し、欧米時間を迎えている。
なお、東京時間はやや落ち着いた動きだったが、仮想通貨は昨日欧米時間に軒並み安値。たとえば、ビットコインは6300ドル前後から5600ドル台前半まで、一時急落していた。

一方、材料的に注視されていたものは、「米国ファクター」と「英国情勢」について。
前者は、米中貿易問題について、ロイターが「中国、米国からの通商改革要請に書面で回答」、米紙WSJは「中国、問われる自由貿易標榜の本気度。通商協議物別れ」と報じていた。また、ここ最近連日のように伝えられている政権人事については、WHが「リカーデル大統領副補佐官が政権内で異動すると発表」し、物議を醸していたようだ。
対して後者は、未明に「英、EU離脱の合意草案を閣議承認」と報じられ、ポンドの買い戻しとなったが勢いは続かず。日経新聞が報じていたように、「メイ英首相の賭け再び、議会承認が次の壁」とみられ、そうしたなかBBCの政治エディターが党幹部の話として「英保守党EU離脱派、15日にメイ党首の不信任投票呼び掛けの公算が大きい」とツイッターに投稿するなど、やはり紆余曲折がありそうとの見方が嫌気されていた。

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昨日の欧米時間、8日以降に形成していた113.55-114.25円という目先のレンジを一時下抜けたものの、結局回帰してきた。前述のレンジを若干広げた113.30-114.25円といった新レンジを形成、目先はそのなかで明確な方向性の乏しい展開が続く可能性もある。なお、短期ではなくやや長い目で見た場合のリスクは、まだドル高方向にバイアスがかかるものの、ジワリと下方向への圧力が高まってきたことは気掛かり。113円レベルをクリアに下回ると、基調の変化が生じたと言えるかもしれない。

材料面で見た場合、米国ファクターへの警戒感が再燃している。貿易問題を中心に、国内・外ともに材料が多く、続報などは要注意。ただ、米ファンダメンタルズは良好なうえ、年末をにらんだ幾つかの需給要因がドルの下支えになるとの指摘も聞かれている。また、為替が影響を受けやすい米株や金利の動きにも当然注意を払いたい。

テクニカルに見た場合、昨日レポートしたレンジよりは幾分広がったが、それでも大局的には引き続きレンジを形成している。本日も113.30-114.25円、およそ1円レンジをめぐる攻防に注目だ。
ちなみに、上抜けた場合には年初来高値114.55円がターゲットとなる反面、下方向にブレークした際には週間を通して113円前後に位置する一目均衡表の先行帯の雲の上限が意識されることになる。

一方、材料的に見た場合、11月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数や10月の小売売上高といった幾つかの米経済指標が発表されるほか、昨日に続くクオールズFRB副議長の議会証言やボスティック・アトランタ連銀総裁による討論会参加などが実施される見込みだ。それらは要注意。
それ以外でも貿易や人事といった様々な米国絡みの案件の続報や、英国ファクターやイタリア予算案をめぐる動きEUの対応などにも引き続き注意を払いたい。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、113.10-114.00円。ドル高・円安方向は、昨日のNY高値である114円前後の攻防を注視。ただ、抜けても114円前半には抵抗が多く、年初来高値114.55円は近くて遠い存在か。
対するドル安・円高方向は、昨日安値である113.30円が最初のサポート。割り込んだ場合には113円前後がターゲットで、その少し下には一目均衡表の先行帯の雲の上限をはじめ移動平均などでも多くのテクニカルポイントが位置している。いずれにしても、底堅そう。

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