ドル円方向性欠く、114円挟み保ち合いか(11/14夕)

14日の東京市場は、113円後半での揉み合い。終日を通したレンジは30ポイントにもとどかず、方向性は乏しかった。

ドル円方向性欠く、114円挟み保ち合いか(11/14夕)

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14日の東京市場は、113円後半での揉み合い。終日を通したレンジは30ポイントにもとどかず、方向性は乏しかった。

ドル/円相場は113.75-80円で寄り付いたのち、しばらくはレンジ取引。113.70-85円といった狭いボックス圏での一進一退をたどっている。注視されていた日経平均株価が前日比終値を中心とした、よく言えば平穏な動きにとどまったことで、為替市場への影響も限定的だった。
その後、ドル/円はレンジを上抜けし114円直前まで小幅に上昇するも114円台に乗せられず。今度は113.85-00円といったレンジを形成すると、16時段階では113.90円前後で推移し、欧米時間を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは、「米国ファクター」と「英国情勢」について。
前者は、貿易問題に関して香港紙が「中国の主要交渉担当者が貿易で米国と協議の用意」などと報じるなか、対外要因として「米大統領、仏大統領の低支持率を揶揄」したことが明らかになるなど、新たな軋轢も判明している。一方、国内要因としてもABCによる「米大統領、ケリー首席補佐官と国土安全保障長官の交代検討」、「米大統領夫人、政権高官の解任を要求」といった報道の枚挙に暇がなかった。
対して後者は、「英とEUが離脱条件で合意、英は14日に閣議へ」と報じられ、安心感を醸すも東京時間のポンドの動きはやや鈍い。次の一手に、関心が移行している感も否めないようだ。

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リスクという点ではドル高方向にバイアスがかかるものの、時間足などやや短期のチャートをみると、目先は上げ渋り様相がうかがえる。実際、8日の東京以降、本日までのレンジは113.55-114.25円に過ぎない。つまり、1円未満のボックス圏内での変動にとどまっており、さながら時間調整の様相だ。そんなレンジ取引がいましばらく続くのか、それともどちらかの方向にブレークするのか、まずはその方向性が注視されている。

材料面で見た場合、米国ファクターへの警戒感が再燃し始めているようだ。米中や日米については貿易面で対決姿勢を見せているなか、「欧州軍」をめぐりフランスやドイツとの対立が新たに鮮明化するなど、ある意味、孤立無援とも言える状況になっている。また、国内的にも経済状況は良好ながら、利上げをめぐるFRB議長との意見対立や人事問題、「CNNが言論の自由めぐり大統領を提訴」を実施するなど話題に事欠かない。様々な要因を考え合わせると、ドルは徐々に買いにくくなってきた、とする声も一部で聞かれていた。

テクニカルに見た場合、リスクという点ではドル高方向にバイアスがかかる。年初来高値114.55円も視界の片隅に捉えられているが、目先は上げ渋り様相で、実際にここ数日は114円挟みのレンジ取引となっている感を否めないだろう。先週末から取引している113.55-114.25円レンジはさすがに狭すぎるため、動きが長期化することはなさそうだが、ともかく上下どちらに抜けていくことが出来るのか、まずはその方向性を注視したい。
ちなみに、上抜けた場合には年初来高値114.55円がターゲットとなる反面、下方向にブレークした際には週間を通して113円前後に位置する一目均衡表の先行帯の雲の上限が意識されそうだ。

一方、材料的に見た場合、11月のNY連銀製造業景況指数や10月の小売売上高といった幾つかの米経済指標が発表されるほか、クオールズFRB副議長の議会証言やカシュカリ・ミネアポリス連銀総裁による講演などが実施される見込みだ。それらは当然要注意。
また、それ以外でも前段で指摘した様々な米国絡みの案件の続報や、英国ファクター、イタリア予算案をめぐるEUの動きなどにも引き続き注意を払いたい。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、113.40-114.40円。ドル高・円安方向は、昨日高値の114.15円そして114.23円の攻防を注視。抜ければ年初来高値の114.55円がターゲットに。
対するドル安・円高方向は、本日東京安値である113.70円レベルが最初のサポートか。ただ、割り込んでも、113円半ばに強いサポートが位置するなど底堅いイメージだ。少なくとも大崩れする展開は見込みにくい。

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