<< 東京市場の動き >>
10日の東京市場は、113円挟みでレンジ取引。終日を通して20ポイント強の変動しか観測されない凪相場で、方向性らしい動きはほぼ皆無だった。
ドル/円相場は、113円前後で寄り付いたものの、動意は総じて手控えムード。寄り付きレベルを挟み上下10ポイント、つまり112.90-113.10円といったボックス相場に終始している。そうしたなか、日経平均株価は5日続落となったものの、下げ幅は36円安にとどまったこともあり、為替市場への影響は限定的だった。16時時点では、113.05-10円で推移し、欧米時間を迎えている。
なお、詳細は下述するように、英国関係の材料が少なくなかったポンドだが、実際の変動は限られた。ただ、それでも対円では148.30円台から149円近くまで上昇するなどポンドは総じて強含み。
一方、材料的に注視されていたものは、「英国ファクター」と「北朝鮮情勢」について。
前者は、ダウ・ジョーンズによる「英国とEUが来週15日までに、離脱条件で合意する可能性がある」との報道が観測されるなか、英紙タイムズは「EU離脱の英首相案、野党議員30-40人が支持する構え」、ITVニュースは「英、アイルランド国境管理めぐるEUとの協議で前進」−−などと報じ、いずれもポンドの買い要因に。
対して後者は、トランプ米大統領から「米朝再会談は中間選挙後の見通し」「北朝鮮とは非常にうまくいっている」とのコメントが聞かれるなか、韓国紙が「米朝再会談、日本で開催の可能性も」などと報じ一時物議を醸している。ちなみに、韓国紙報道については、菅官房長官が「そうした事実はない」と記者会見でのちに否定をした。また別途、韓国外相から「北朝鮮への独自制裁、解除を検討中」との発言が聞かれていたという。
<< 欧米市場の見通し >>
10月3日の114.55円を高値に調整局面入りしている。ドルの上値は重そうだが、下値もなかなか堅そうで、「価格調整」ではなく「時間調整」の色彩を濃くしつつあるようだ。実際、今週10日の欧米時間以降、ここ2日ほどは112.80-113.50円という極めて狭いレンジ取引をたどっており、目先は方向性を喪失していると言ってよい。短期的な動きとして、抜けるとすれば下方向という気がするが、まずは足もとの狭いボックス圏のブレークする方向ならびにタイミングを注視しておきたい。
材料的には、米中間選挙まで残り1ヵ月を切るなか、米中や日米をはじめとする貿易問題への関心が再び強まりつつあるようだ。また貿易問題と絡め、11日からのインドネシアG20財務相・中銀総裁会議で「為替問題が議論される」といった見方も台頭し、目先のドル上昇を抑制している感も否めない。いましばらくは、次の動静をにらみながらドルを買いにくい状況が続く可能性もある。
テクニカルに見た場合、足もとはドル高基調のなかの調整局面か。
ごく短期では、前述したように112.80-113.50円という1円にも満たないボックス圏を形成しており、まずはレンジの放れる方向性を注視したい。下方向であれば、8月安値109.77円を起点としたフィボナッチの38.2%押しにあたる112.70-75円や、半値押し112.15円などがターゲットとなる反面、上方向であれば一目均衡表の転換線が位置する113.65-70円や114.00-10円などが抵抗として意識されそうだ。
一方、材料的に見た場合、9月の生産者物価指数といった米経済指標が発表されるほか、米財務省から3年債や10年債の入札が実施される予定となっている。また、昨日に続き本日もエバンス・シカゴ連銀総裁による講演が実施される見込みで、そちらにも注意を払いたい。
また、それらとは別に、継続案件である欧州情勢にも気掛かり。とくに英国については、本日東京時間だけでも、複数のニュースが報じられるなど引き続き波乱含みだ。ここのところ堅調なポンドだが、もともと足の速い通貨だけに、流れが一気に転換するような動きにも一応要注意。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、112.50-113.50円。ドル高・円安方向は、ここ2日ほどのレンジ上限である113.40円レベルが最初の抵抗で、抜ければ一目均衡表の転換線が位置する113.65-70円がターゲットに。
対するドル安・円高方向は、昨日安値の112.82円が最初のサポートで攻防が注視されている。ただ、割り込んでも112円台にはフィボナッチや移動平均、一目均衡表などで見た場合のサポートは多く、底堅い雰囲気だ。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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