ドル円 材料的には欧州通貨主導の展開も(9/13夕)

13日の東京市場は、111円台前半での揉み合い。新規材料難のなか、値動きそのものも30ポイント強にとどまるなど、方向性も依然乏しい状況だった。

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ドル円 材料的には欧州通貨主導の展開も(9/13夕)

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13日の東京市場は、111円台前半での揉み合い。新規材料難のなか、値動きそのものも30ポイント強にとどまるなど、方向性も依然乏しい状況だった。

ドル/円相場は、111.25円前後で寄り付いたのち、しばらくは横ばい推移。111.15-30円といった値動きをたどるなか、クロスの円売りなどもありドル/円も連れ高、目先の抵抗を上抜けしたものの上値は111.45-50円まで。結局、大きな意味でのレンジは抜けられないまま、16時段階では111.40-45円で推移、欧米時間を迎えていた。

なお、そうしたなか仮想通貨も全般的には動意が乏しかったが、イーサリアムなど幾つかは堅調推移。最大ではNYに記録した目先安値から10ドル以上、10%を超える上昇が観測されている。

一方、材料的に注視されていたものは、「米中貿易協議」と「北朝鮮情勢」について。
前者は、米紙WSJが「米中通商協議、近く再開へ」と報じるなか、「米、通商協議再開に向け中国に接触」、「米は中国側に閣僚級協議を提案」−−などといった報道も別に観測されていた。
対して後者は、北朝鮮分析サイトの38ノースが「北はICBM関連施設解体か」との分析結果を明らかにしたうえ、14日に予定されている南北連絡事務所開設を前に韓国次官から「ともに勤務し、意思疎通ができる新たな時代が開かれる」いった期待を表明したコメントが聞かれている。

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短期的な抵抗線となっていた111.25円を先日上抜けたものの、予想ほど値が走らず。「一気呵成の112円台乗せ」などとドルの一段高を見込んでいた期待は、さすがに萎んでしまった感を否めない。と言うより、その後の展開をみると、足もとは111.00-65円といった新たなレンジを形成している可能性も否定出来ないだろう。いずれにしても、最近推移している111円台を中心としたボックス圏を如何にして放れるのか、引き続き動静には注意を払いたい。

材料的には、欧州や新興国情勢のほか、米中あるいは日米を中心とした米貿易問題などへの関心が高い。また、昨日「13日にも米東海岸に上陸する見込みとなった」と指摘した大型ハリケーン「フローレンス」だが、NHKによると「強い勢力を維持したまま、現地時間の14日午後に米南部ノースカロライナ州に上陸する見通し」−−だという。ある米調査会社の推計では、今回のハリケーン直撃・上陸で200億ドル程度の損失が発生する可能性が取り沙汰されていることもあり、続報には要注意だ。

テクニカルに見た場合、引き続き日足は一目均衡表の先行帯の雲に埋没した動きで明確な方向性は乏しい。
そんな一目均衡表の先行帯の雲は、本日110.75-111.55円に位置するが、明日には110.80-111.50円とレンジを徐々に狭めてくる。保ち合い放れに向けてジワリと煮詰まってきた感も否めない。来週発生する「雲の捻じれ」に向けた一連の動きの中で、しっかりとしたレンジ放れを達成する可能性も指摘されていた。

一方、材料的に見た場合、8月の米消費者物価指数が発表されるほか、米財務省による30年債の入札、ボスティック・アトランタ連銀総裁の講演などが実施される予定で、それらはいずれも要注意。また、米加によるNAFTA再交渉の追加協議も実施される見込みとされ、そちらの行方も気に掛かる。
さらに、欧州では英中銀とECBによる政策決定発表に加え、トルコ中銀も金融決定会合を開催する見込み。実際の行動次第だが、欧州通貨主導の展開をたどることもありそうだ。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、111.00-111.90円。ドル高・円安方向は、昨日記録した高値111.65円レベルの攻防を注視。抜ければ、直近だけで2度レジストされている111.80円前後、そして112円がターゲットに。
対するドル安・円高方向は、移動平均の25日線などが位置する111円前後が最初のサポートだが、割り込んでも下方向のテクニカルポイントは少なくない。大きく崩れることは予想しにくいかもしれない。

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