ドル続伸か正念場、112円台乗せの期待も(9/5夕)

一時111.70円台まで値を上げたが、調整売りなどに押され小反落、終盤にかけては逆に上値の重さが目についた

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ドル続伸か正念場、112円台乗せの期待も(9/5夕)

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5日の東京市場は、ややドル高。一時111.70円台まで値を上げたが、調整売りなどに押され小反落、終盤にかけては逆に上値の重さが目についた。

ドル/円相場は111.30-35円で寄り付いたのち、ドルはじり高推移。ゴトー日仲値不足観測などもあり、日中高値である111.70-75円まで値を上げたが続かなかった。終盤にかけて111.40円台まで値を戻し、「行って来い」に近い値動きに。16時段階では、111.40-45円で推移し、欧米時間を迎えている。
なお、ポンド/円は引き続き値動きが荒っぽい。片道ではなく往復だったがトータル1円を超える値幅で、上昇後に急落するという乱高下をたどっていた。

一方、材料的に、注視されていたものは、「北朝鮮情勢」と「アルゼンチンの動静」について。
前者については、「猪木議員が6日から訪朝、建国記念日行事に出席」、「韓国特使団、文大統領の親書持参し特別機で平壌へ」といった報道が観測されたほか、朝鮮中央通信が「北委員長、ミサイル担当幹部死去で弔問」と報じ、16日ぶりに金氏の行動が明らかになっている。また、米紙WPが「米大統領、就任直後に『北攻撃計画』策定を指示」と指摘し、一部で話題となっていたもよう。
「アルゼンチン、早期融資めぐりIMFと協議」、「米大統領がアルゼンチン大統領と電話会談、米は支援を約束」と報じられるなか、アルゼンチン中銀は『月次調査』を公表し、そのなかで「エコノミストらは通貨一段安を予測」などと指摘していた。

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ドルは本日東京時間に111.70-75円まで値を上げ、8月29日高値の111.83円を視界内に捉えた動きとなっている。前日から小幅ながら続伸しており、素直に考えればドルはさらなる上値トライが予想されよう。111.83円あるいは8月1日高値の112.15円を超えれば、7月高値の113.17円も現実のメドとして見えてくる。ただし、再三再四指摘している「ダマシ」の可能性はいまだ拭いきれない。
ドル上値追いの際には、リスク管理などをしっかりと行っておきたいところだ。

材料的には、トルコや英国など欧州情勢への関心が高く、為替市場の動きもそれら通貨がイニシアチブを握っていた感があったものの、本日は「米加がNAFTA再交渉に向けた会談」を実施する見込みで、久しぶりに米ドル主導の相場展開をたどる可能性もある。また、通貨安が止まらない、「米国の裏庭」アルゼンチン情勢にも一応要注意。

テクニカルに見た場合、ドルは昨日111円半ばまで上昇するも、一目均衡表の先行帯の雲の上限(111.50-55円)に阻まれた。本日東京時間にはザラ場ベースで一時突破したが、本稿執筆時では再び雲の中に押し戻されている。つまり、一目の雲の上限が依然として強い抵抗となっている感があり、このあとも攻防には要注意。ザラ場ベースの動きは当然として、NYクローズにおいても上抜けることが出来るかどうか、注視されている。
なお、仮に上放れた場合には8月29日高値の111.83円が次のターゲットで、それも超えれば8月1日高値の112.15円を目指す展開となりそうだ。


一方、材料的に見た場合、7月の米貿易収支が発表されるほか、カナダ中銀による政策金利の公表が実施される見込みだ。また、本日はカシュカリ・ミネアポリス連銀総裁やウィリアムズNY連銀総裁など連銀関係者による講演が数多く予定されており、そこでの発言内容は要注意か。
また、先でも指摘した「米加がNAFTA再交渉に向けた会談」ならびに、通貨安が止まらないアルゼンチン情勢など、米国を取り巻く周辺地域の動きも気掛かり。

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ドル円日足

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、110.90-111.90円。ドル高・円安方向は、東京高値である111.70-75円が最初の抵抗。抜ければ111.83円や112.15円などがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、移動平均の25日線が位置する111.05円レベルの攻防にまず注視。ただ、割り込んでも110.65円レベルに一目の雲の下限が位置するなど、下方向のサポートは多く、かなり底堅いイメージだ。

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