ドル円続伸期待、米FOMCなどを注視(8/1夕)

1日の東京市場は、ドルが小高い。値動きそのものは小幅ながら、終盤にかけて112円レベルを再び突破するなど、ドル買い・円売りが旺盛だった。

ドル円続伸期待、米FOMCなどを注視(8/1夕)

<< 東京市場の動き >>

1日の東京市場は、ドルが小高い。値動きそのものは小幅ながら、終盤にかけて112円レベルを再び突破するなど、ドル買い・円売りが旺盛だった。

ドル/円相場は、111.75-80円で寄り付いたのち、しばらくはレンジ取引。111.70-90円といった狭いボックス内での一進一退となった。
しかし、寄り付き段階では前日比88円高だった日経平均株価が上げ幅を拡大、クローズベースでは193円高となったことなどが好感され、レンジを抜けるとドルは112円台を回復。終盤には日中高値である112.10-15円まで続伸、16時時点でもほぼ同水準で推移し、欧米時間を迎えていた。

一方、材料的に、もっとも注視されていたものは、「米貿易問題」と「北朝鮮情勢」。
前者については、前日のNY時間にブルームバーグが「米中、摩擦回避の協議再開を模索」と報じドル買い要因となっていたが、その後の東京時間にはやはりブルームバーグが「米通商代表部(USTR)は対中関税25%への引き上げ提案、現行10%」と報道、物議を醸していたようだ。対して後者は、朝鮮中央通信が前日の南北将官級会談について「戦争リスク解消を協議」と報じるなか、「米国務省高官がシンガポールで米朝接触の可能性を示唆」「北朝鮮、9月29日の国連総会で演説も」−−といった内容も別途観測されている。

<< 欧米市場の見通し >>

為替市場は再びドル高基調が強まりつつある。昨日NY時間に先週高値111.55円を超えたことに続き、本日東京時間には112円台へと乗せてきた。テクニカルには、前日に超えられなかったフィボナッチの観点から見た抵抗(111.95円)を突破したことになり、ドルの続伸が期待される。ちなみに、同様の観点からみた次のターゲットは112.25円で、超えれば112.60円、そして前回高値113.17円と言うことになりそうだ。とは言え、先日の経験則を参考にすれば、再びトランプ米大統領などによる「ドル高けん制発言」にも、一応注意しておきたい。

材料的には、「米とメキシコ、閣僚級協議を2日に開催予定」あるいは「新たな日米通商協議、8月9日初開催で最終調整」−−などといった状況下、先でも指摘した「米中、摩擦回避の協議再開を模索」との報道も観測された米貿易問題を潜在的な要因として注意を要する。ただ、目先的にはFOMCや7月のADP雇用統計といった発表される米経済指標の内容に左右される展開を見込む向きが有力だ。

テクニカルに見た場合、先週来形成している110.50-111.50円といった1円レンジをようやく上方向にブレーク、それに続き7月高値113.17円を起点とした下げ幅の半値戻し111.95円も突破し112円台へと乗せている。
ちなみに、先の下げ幅を考慮したフィボナッチでは61.8%戻しは112.25円、76.4%戻しは112.60円となる。そして、そのレベルも超えるようだと、いよいよ113円台回復、前回ターゲット113.17円が視界内に捉えられそうだ。

一方、材料的に見た場合、7月のADP雇用統計や同ISM製造業景況指数などの米経済指標が発表されるほか、FOMCによる声明発表も実施される見込みだ。
ちなみに、前者のうち、米雇用統計との相関性も取り沙汰されるADPについては、プラス18.6万人程度と、前月よりも改善が見込まれている。対して、後者のFOMCは、「金利据え置き決定がほぼ確実視」されているなか、会合後の声明で「さらなる漸進的利上げにあらためて言及」する可能性も取り沙汰されており、予断は許さない。また、先日のトランプ米大統領発言のような「政府からの介入」による影響にも注目だ。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、111.60-112.80円。ドル高・円安方向は、先でも指摘したフィボナッチの観点から見た抵抗である112.25円レベルの攻防にまずは注目で、上抜ければ112.60円、113円前後などがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、昨日からのドル安値である111.70円レベル、そして111.60円、移動平均の25日線などが位置する111.40?45円など、下方向にサポートは多く底堅いイメージ。(了)

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