足もとはレンジ取引、米欧首脳会談を注視(7/25夕)

25日の東京市場は、レンジ取引。111円前半の30ポイントにも満たない狭いレンジ内での一進一退に終始しており、明確な方向性はうかがえなかった。

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足もとはレンジ取引、米欧首脳会談を注視(7/25夕)

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25日の東京市場は、レンジ取引。111円前半の30ポイントにも満たない狭いレンジ内での一進一退に終始しており、明確な方向性はうかがえなかった。

ドル/円相場は、111.15円レベルで寄り付いたものの、積極的な動意に欠ける。ゴトー日ということもあり、仲値不足観測なども取り沙汰され、一時はドル高に振れる局面も見られたが続かず。111.40円前後を日中高値に上げ渋る展開となった。
結局、日中の取引レンジは111.15-40円といった25ポイントほどで、方向性は乏しいまま。16時時点では111.15-20円で推移し、欧米時間を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは、25日に米欧首脳会談が予定されているとあって、それと絡めたニュースなどと、引き続き「トランプ米大統領」の発言などについて。
前者でいえば、トランプ氏から「米国とEUはすべての関税、貿易障壁を撤廃すべき」との発言が聞かれた反面、マルムストローム欧州委員による「米製品への200億ドル対抗関税準備」とのコメントが聞かれるなど、米中同様に米欧による全面抗争の懸念も。対して、後者は大統領自身がツイッターで発した「北朝鮮のミサイル施設解体開始を歓迎」「イラン核問題、本物の合意を結ぶ用意がある」との指摘が伝えられていたうえ、米CNNは別に「米ホワイトハウスがトランプ大統領と外国首脳の電話協議の内容を発表しなくなった」と報じていた。

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ドル/円相場は、「ドル高基調のなかの調整局面」といった様相を呈しているものの、同じ調整であっても価格ではなく時間調整の色合いが濃くなってきた。実際、今週に入って以降の値動きを見ると、110.75-111.55円といったところで、まだ1円も動いていない。日本勢がジワリと夏休み入りし始めているだけでなく、欧米勢もサマーバカンスに入りつつあり、流動性が低下するなか、111円台を中心とした一進一退がいましばらく続くとの見方も少なくないようだ。とは言え、「薄商い=荒れ模様」の相場展開にも一応要注意。
材料的には、幾つか注目要因が指摘されるなか、米欧首脳会談への関心はとくに高い。そのなかでも、「米政権が検討する自動車の輸入制限」を焦点とした議論が如何なる決着を見るのか、その内容如何ではユーロ/ドルを中心に為替市場への影響も避けられないだろう。トランプ氏は24日、自身のツイッターに「米国の貿易相手国・地域が公正な取引の交渉をしない場合はさらなる関税を課す」と書き込み警告したうえで、「関税は素晴らしい」などと指摘していた。強硬なスタンスは、本日の会談でも貫き通す可能性がある。

テクニカルに見た場合、先でも指摘したように今週に入って以降は1円にも満たないレンジ取引で方向性に欠ける。そのため、まずは形成している目先のレンジ、110.75-111.55円をどちらにブレークするのか、方向性を注視する向きが少なくないようだ。

上方向に抜ければ、目先高値113.17円からの下げ幅のフィボナッチ38.2%戻しに当たる111.65-70円、同半値戻し112円レベルなどがターゲットに。対して、下方向にブレークすれば、移動平均の200日線なども位置する110.10-20円を目指した値動きが予想されている。

一方、材料的に見た場合、6月の新築住宅販売件数などの米経済指標が発表されるほか、米財務省による7年債の入札が実施される見込みだ。
もちろん、それらも要注意だが、先で指摘した「米欧首脳会談」にはより注意を払いたい。チャートを見ると、5月末以降ユーロ/ドル相場は1.16-17ドル台を中心としたボックス取引を続けている。逆にいえば、レンジ放れのエネルギーが蓄積されているようにも見えることは気掛かりだ。今回の会談などを受けて、一度動き始めれば、一気に値が飛ぶような展開をたどる危険性もある。

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(ドル/円 日足)

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、110.70-111.70円。ドル高・円安方向は、今週のドル高値である111.55円レベルが最初の抵抗。上抜ければフィボナッチを参考にした抵抗の111.65-70円、112円レベルなどがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、昨日NY安値の110.95円レベルの攻防にまず注視。ただ、割り込んでも110.75円レベルが次のサポートとなるなど、底堅いイメージも。

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