<< 東京市場の動き >
24日の東京市場は、一時ドル安が進行するも「行って来い」。111円を割り込むことが出来ず、夕方にかけて寄り付きレベルの111.40円程度まで値を戻している。
ドル/円相場は、111.30-35円で寄り付いたのち、当初はドルがじり高。日中高値の111円半ばを示現したものの続かず、その後111.05円レベルまで一気にドル安が進行している。
しかし、111円を割り込むことが出来ずにドルは反発に転じると、夕方にかけては111.45円レベルまで値を戻すなど、「行って来い」。値幅の割に、なかなか激しい上下動をたどるなか、16時時点では111.30-35円で推移し、欧米時間を迎えている。
なお、そうしたなか仮想通貨ビットコインは、5月以来の高値である8000ドル突破となった。
一方、材料的に注視されていたのは、引き続き「トランプ米大統領」が発したとされる発言について。
たとえば、自身のツイッターで「アマゾンと米紙ワシントン・ポストのわたしへの反応は常軌を逸している」と攻撃したほか、北朝鮮情勢に関し「9ヵ月間もミサイル実験がない。日本もハッピーだ」、同様に成果が乏しいと言われた米露首脳会談については「ロシアには何も譲っていない」と反論するなど、幾つかのメディアが報じたことに逐一反応していることが確認されている。
<< 欧米市場の見通し >>
一時113.17円まで上昇したドル高・円安はさすがに一服したものの、基調が転換したとまでは言えず。しばらくは111円台を中心とした揉み合い、いわゆる時間調整入りする可能性を取り沙汰す声も少なくないようだ。ただ、日本の場合、多くの小中学校が夏休みしたことも影響しているのか、今週初めから参加者が大きく減った感もあり、市場は流動性の乏しい状況を呈している。「薄商い=荒れ模様」の相場展開にも一応要注意だろう。
材料的には、幾つか注目要因が指摘されるなか、引き続きまずは「米貿易問題」に注意を払いたい。なかでも、24-25日には「米通商代表部(USTR)が中国製品への関税案をめぐり公聴会を開催」するほか、25日には「米政権が検討する自動車の輸入制限」を焦点とした米欧首脳会談が実施される見込みだ。交渉の進展度合いなどによっては、為替市場への影響も否定出来ない。
テクニカルに見た場合、大きな流れはまだドル高にバイアスがかかるが、上値は重く113円はもちろん、112円もなかなか遠いイメージだ。
ただ、一方で下値も堅そうで、ドルの下値メドは5月末108.12円を起点とした上昇に対する半値押し110.75円レベルなどとなる。また、近いレベルには3月安値104.58円と5月安値108.12円を結んだドルの上昇トレンドラインも位置しており、そちらの攻防も気になるところ。割り込んだからといって、即座に基調が転換したとは言えないが、ドルの下値余地が広がったということは出来るかもしれない。
一方、材料的に見た場合、7月のリッチモンド連銀製造業指数など幾つか米経済指標の発表が発表されるほか、米財務省による2年債の入札が実施される見込みだ。前者については、足もと推移している7月分、最新のデータとなるだけに、今後のほかの指標を占う先行指標として内容を注視している向きは少なくないようだ。
そのほか、24-25日には先で指摘した「米通商代表部(USTR)が中国製品への関税案をめぐり公聴会を開催」するほか、「米下院歳入委員長、24日に追加減税案を共和党議員に説明」との報道も観測されており、こちらも一応要注意。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、110.70-111.70円。ドル高・円安方向は、昨日NY高値111.55円レベルが最初の抵抗で、上抜ければ目先高値からの下げ幅のフィボナッチ38.2%戻しに当たる111.65-70円、112円レベルなどがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、東京で割り込めなかった111円の攻防にまず注視。ただ、しっかりと割り込むようだと、フィボナッチの観点でも重要な110.75円レベルが次のドルのサポートとなりそうだ。(了)
オーダー/ポジション状況
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