ドル高基調継続も高値圏で足踏み状態(7/19夕)

19日の東京市場は揉み合い。112円後半、わずか20ポイント強のレンジ取引で、方向性らしいものはほぼうかがえなかった。

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ドル高基調継続も高値圏で足踏み状態(7/19夕)

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19日の東京市場は揉み合い。112円後半、わずか20ポイント強のレンジ取引で、方向性らしいものはほぼうかがえなかった。

ドル/円相場は、112.80-85円で寄り付いたものの、新規材料が乏しいこともあり開店休業状態。日経平均株価が5日ぶりに反落して大引けたものの、為替市場への影響はとくにみられなかった。終日を通して112.65-90円といったレンジ、20ポイント強での一進一退にとどまるなど、積極的な動意は見送られている。
16時時点では、寄り付きに近い112.80-85円で推移、欧米時間を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは、継続案件の「米貿易問題」と、久しぶりの「北朝鮮情勢」について。
前者は、「トランプ米大統領、メキシコと個別に通商協定模索の可能性示唆」、WSJ紙「米自動車業界が団結、トランプ氏に関税案の撤回要求」、「ユンケル欧州委員長、25日の米大統領との会談を楽観視」−−などといった報道が観測されている。対して後者は、ポンペオ米国務長官から「北の遺骨返還は数週間内に」「非核化をめぐる北朝鮮との合意には時間がかかる可能性がある」との発言が聞かれるなか、ロシアのRIA通信は「マツェゴラ駐北朝鮮大使が、国連安全保障理事会に北朝鮮制裁の緩和を提起することが論理的との考えを示した」と報じていた。

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昨日東京時間の終盤に記録した113.14円を戻り高値に、その後はやや冴えない。上値も重そうだが、下値も堅いことで、価格ではなく時間的な調整がいましばらく可能性も取り沙汰されているようだ。なお、ドル高については113.14円を抜ければ、次は113.30円が抵抗になると見込まれる反面、下方向は東京安値112.65円レベルを下回ると下げが一時的に加速する危険性もあるという。
なお、材料的にはパウエルFRB議長の議会証言を終え、週末のG20財務相・中銀総裁会議をにらみつつ、再び米貿易問題に焦点が当たりつつある。そうしたなか、米議会では本日と明日、19-20日に「自動車・同部品の輸入制限をめぐる公聴会」が開催される予定で、そちらの動静は一応要注意か。貿易相手国だけでなく、先でも指摘したように自動車など米国の業界関係者からもトランプ政権への風当たりが強いだけに、通商圧力の後退が示されることを期待する声も少なくない。

テクニカルに見た場合、昨日ドルの戻り高値113.14円を示現後、ドルはやや冴えないが足もとの動きは飽くまで調整。基本的なリスクがドル高方向に高いことは間違いないだろう。前記した直近高値113.14円を上抜ければ、次は2016年12月高値118.66円を起点とした下げ幅のフィボナッチ61.8%戻しにあたる113.30円や、昨年12月高値の113.75円を目指す展開となりそうだ。
対するドル安方向は、東京安値112.65円レベルを下回ると、下げが一時的に加速する危険性も。先週初めに示現した安値110.20円を起点としても3円近く上昇しているだけに、たとえ半値程度の押しが入ったとしても下値メドは111円台後半か。1円近い続落を否定出来ないのかもしれない。

一方、材料的に見た場合、7月のフィラデルフィア連銀景況指数といった米経済指標が発表されるうえ、アメックスを中心とした米企業の決算発表、クオールズFRB副議長の講演などが注視されている。
また、それ以外では前段で指摘した「自動車・同部品の輸入制限をめぐる公聴会」を警戒する声が多い。果たして、米貿易摩擦後退への糸口に繋がるものとなるのか、それとも逆に亀裂拡大を示すものとなるのか要注意だ。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、112.50-113.50円。ドル高・円安方向は、直近高値113.14円が最初の抵抗で攻防を注視。上抜ければ、フィボナッチの観点から113.30円や、昨年12月高値の113.75円を目指す展開となりそうだ。
対するドル安・円高方向は、本日の東京時間も下げ止まった112.65円前後が時間足など短期チャートでサポートになっている感がうかがえる。割り込んだ場合には、直近安値112.10円などがターゲットに。

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