ドル円 ややリスクオンで上昇中だがFOMC待ち(6/13)

6月12日、歴史的と言える米朝首脳会談が実現した。実現までにはトランプ大統領の中止発言等もあったが、紆余曲折を経て実現にこぎつけた。

ドル円 ややリスクオンで上昇中だがFOMC待ち(6/13)

ドル円 ややリスクオンで上昇中だがFOMC待ち

6月12日、歴史的と言える米朝首脳会談が実現した。実現までにはトランプ大統領の中止発言等もあったが、紆余曲折を経て実現にこぎつけた。首脳会談の合意文書は包括的なものであり、非核化に対する不可逆的取組やその検証等の具体的な事はこれからとなるのだろうが、ひとまず米朝対話路線で当面は進んでいくということで、市場としてはややリスクオン優先の環境となったと思う。
金委員長は中国のチャーター機でシンガポール入りしたが、かつてのリビア、イラクへの米国による軍事行動の歴史を踏まえれば、自国専用機での訪問なら万が一の撃墜等の不測の事態も警戒すべきだったのかもしれない。包括的過ぎて内容のないという批判もあるようだが、対話と朝鮮戦争終結の可能性が板門店合意からさらに進展したということは言えるだろう。米中間選挙へ向けてのトランプ大統領による政治的な成果アピールも継続すると考えれば、当面は朝鮮半島有事リスクについては大きく後退したと思われる。

【明朝のFOMC待ち】

ドル円は首脳会談に先行して上昇、12日午前には110.49円をつけたが、その後は新たなサプライズ的内容無しとして110円台前半で足踏みしていたが、13日早朝には110.54円まで戻り高値を切り上げている。
12日夜からFOMCは始まっており、14日未明には声明文発表、議長会見がある。さらに14日夜にはECB理事会も控えている。15日には日銀金融政策決定会合もある。これらの金融政策スタンスを見定めつつ、ドル高基調を継続加速するのか、流れが変わってユーロの巻き返しとなり、ドル円も下落に転じるのかどうかが注目される。

12日夜の5月米消費者物価指数は全体の前年比が+2.8%となり、前月の+2.5%から上昇、予想と一致した。コア指数の前年比は+2.2%で前月の+2.1%から上昇、予想と一致した。13日は生産者物価指数の発表もあるが、概ね予想通りに上昇基調が継続するとみられ、米FOMCによる今回の利上げ決定をほぼ確実視している市場に対してはサプライズにならないだろうと思われる。
FOMCでは利上げ決定の上で、年後半への利上げスタンスを示すことになると思われるが、従来の年3回利上げペースから4回利上げペースへとよりタカ派的になるのかどうか、示唆する文言なり議長発言があるかどうかが焦点となる。今のところは市場の12月4回目の利上げ確率予想は5割を切っているようだ。

FOMCが利上げペース加速姿勢を示し、ECB理事会の引き締めへの転換姿勢が鈍ければドル高加速とし、逆にFOMCの利上げ加速姿勢が見えずにECB理事会が転換姿勢を強く示せばユーロの巻き返し上昇のきっかけとなる可能性があると思われる。
FOMC、ECB理事会を翌日に控えた状況のため、13日の日中はドル高継続期待を先取り的に反映する上昇となる可能性もあるが、一段高へ進むには状況を見定めてからとして日中を小動きで推移するか、この間の上昇に対する調整的な動きに入る可能性もあると思われる。

【60分足 一目均衡表、サイクル分析】

【60分足 一目均衡表、サイクル分析】

60分足の一目均衡表では11日午後への上昇で先行スパンを突破、遅行スパンも好転した。13日午前も両スパン好転を維持しているので、遅行スパン好転中は高値試し優先とするが、110.50円超えでは高値警戒感も出やすいため、遅行スパンが悪化し始める場合は弱気転換注意とし、先行スパンへ潜り込むところからはいったん調整安入りの可能性を優先し、上昇再開目安は遅行スパンが再好転するところからとする。

60分足の相対力指数は6月12日午前の上昇で70ポイント台後半へ上昇したが、13日朝に高値更新した際には70ポイントへ届かず、弱気逆行の気配が見える。50ポイント台を維持する内は次の上昇で70ポイントを超えるところから上昇継続とみるが、50ポイント割れからはいったん調整安入りにより40ポイント割れを試すとみる。

概ね3日から5日周期の高値・安値形成サイクルでは、6月8日安値でサイクルボトムをつけて上昇期に入ったと思われる。今回の高値形成期は6月7日早朝高値を基準として12日朝から14日朝にかけての間と想定される。またボトム形成期は8日夜安値を基準として13日夜から15日夜にかけての間と想定される。12日夕安値110.09円を割り込まない内は13日夜にかけて上昇継続余地ありとし、FOMC後も上昇継続なら14日夜、15日朝にかけての間へさらに高値試しが続く可能性ありとする。12日夕安値割れからはいったん弱気サイクル入りとし、FOMC後に反騰する場合は新たな強気サイクル入りの可能性を優先するが、続落の場合は14日夜、15日にかけての間への下落継続を想定する。

以上を踏まえて当面のポイントを示す。
(1)当初、12日夕安値110.09円を支持線、110.50円台を抵抗線とみておく。
(2)110.25円を上回る内は高値試し継続の可能性ありとするが110.50円台に留まる内は110.25円割れからの下落再開注意とする。
(3)110.60円超えの場合は110.75円から111円手前試しを想定する。FOMC前では反落しやすいとみるが、FOMCから上昇なら111.30円台を目指すとみる。
(3)110.25円割れから続落の場合は12日夕安値試しとし、割り込む場合はいったん弱気サイクル入りとして安値試し優先と考えるが、FOMC前では109.70円台あれば買い戻しも入るのではないかとみる。ただしFOMCから下落反応の場合は109円台序盤まで突っ込む可能性ありとみる。(了)<9:55執筆>

【当面の主な予定】

6/13(水)
17:30 (英) 5月 消費者物価指数 前月比 (4月 0.4%、予想 0.4%)
17:30 (英) 5月 消費者物価指数 前年比 (4月 2.4%、予想 2.4%)
17:30 (英) 5月 生産者物価コア指数 前年比 (4月 2.4%、予想 2.5%)
18:00 (欧) 4月 鉱工業生産 前月比 (3月 0.5%、予想 -0.7%)
21:30 (米) 5月 生産者物価指数 前月比 (4月 0.1%、予想 0.3%)
21:30 (米) 5月 生産者物価指数 前年比 (4月 2.6%、予想 2.8%)
21:30 (米) 5月 生産者物価コア指数 前月比 (4月 0.2%、予想 0.2%)
21:30 (米) 5月 生産者物価コア指数 前年比 (4月 2.3%、予想 2.3%)
27:00 (米) 米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利 (現行 1.50-1.75%、予想 1.75-2.00%)
27:30 (米) パウエル米FRB議長、定例記者会見

6/14(木)
未 定 (日) 日銀・金融政策決定会合(1日目)
10:30 (豪) 5月 新規雇用者数 (4月 2.26万人、予想 1.90万人)
10:30 (豪) 5月 失業率 (4月 5.6%、予想 5.6%)
11:00 (中) 5月 小売売上高 前年比 (4月 9.4%、予想 9.6%)
11:00 (中) 5月 鉱工業生産 前年比 (4月 7.0%、予想 7.0%)
15:00 (独) 5月 消費者物価指数改定値 前月比 (速報 0.5%、予想 0.5%)
17:30 (英) 5月 小売売上高 前月比 (4月 1.6%、予想 0.5%)

20:45 (欧) 欧州中銀(ECB)政策金利 (現行 0.00%、予想 据え置き)
21:30 (欧) ドラギECB総裁、定例記者会見
21:30 (米) 新規失業保険申請件数 (前週 22.2万件、予想 22.2万件)
21:30 (米) 5月 小売売上高 前月比 (4月 0.3%、予想 0.4%)
21:30 (米) 5月 小売売上高 除自動車 前月比 (4月 0.3%、予想 0.5%)
21:30 (米) 5月 輸入物価指数 前月比 (4月 0.3%、予想 0.5%)
23:00 (米) 4月 企業在庫 前月比 (3月 0.0%、予想 0.3%)

関連記事

「FX羅針盤」 ご利用上の注意
当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。

FXが初めての方向け特集

円通貨ペア 為替チャート・相場予想

米ドル(USD)

米ドル(USD)相場の焦点
  • ・米景気の先行き見通しと金融政策 ◎
    ・北朝鮮、シリア等の地政学リスク○↓
    ・米中貿易戦争◎
    ・トランプ政権の「ロシアゲート」の広がり ◎↓
    ・ドル高の人為的是正の有無 ◎↓
    ・アメリカ第一主義、保護貿易政策への転換の経済への影響波及
    ・減税、インフラ投資等の実効性
米ドル/円 通貨ペア 詳細分析

ユーロ(EUR)

ユーロ(EUR)相場の焦点
  • ・ユーロ圏の経済指標2018年に入り軒並み悪化○↓
    ・ECB金融緩和政策引き締め転換へ ○ 
    ・英国EU離脱の今後の展開と影響 ○ 
    ・ISによるテロの脅威と難民問題 △↓
ユーロ/円 通貨ペア 詳細分析

豪ドル(AUD)

豪ドル(AUD)相場の焦点
  • ・中国の景気減速一服 ◎→
    ・資源価格下げ止まり ○→
    ・金融緩和策の継続見通し ○↓
    ・国内ファンダメンタルズの相対的な安定○↑
豪ドル/円 通貨ペア 詳細分析

NZドル(NZD)

NZドル(NZD)相場の焦点
  • ・予想外の政権交代と保護主義化◎↓ 
    ・NZ中銀の追加金利引き下げの有無
    ・新政権下の中銀の政策スタンス変化の有無 △↓
    ・乳製品価格の反発 ◎↑
    ・国内の住宅価格の高騰とピークアウト ○↓
NZドル/円 通貨ペア 詳細分析

トルコリラ(TRY)

トルコリラ(TRY)相場の焦点
  • ・米国との相互ビザ発行停止等関係悪化 ◎↓
    ・エルドアン大統領の権限強化による強権的大統領制への移行◎
    ・クルド系住民のテロのよる国内情勢不安定化○↓
    ・政情不安による海外資金の流出 ○
トルコリラ/円 通貨ペア 詳細分析

南アフリカランド(ZAR)

南アフリカランド(ZAR)相場の焦点
  • ・ズマ大統領辞任による期待感◎
    ・資源価格の下げ止まり ◎↑
    ・金価格反発  △↑
南アフリカランド/円 通貨ペア 詳細分析

ライブ株価指数

政策金利表

ページトップへ戻る