株価はいまだ落ち着かず、為替も乱高下か(2/13夕)

13日の東京市場は、ドル安・円高。夕方にかけて下げ足を速め、一時は108.05円レベルを記録し、年初来安値に面合わせする局面も観測されていた。

株価はいまだ落ち着かず、為替も乱高下か(2/13夕)

<< 東京市場の動き >>

13日の東京市場は、ドル安・円高。夕方にかけて下げ足を速め、一時は108.05円レベルを記録し、年初来安値に面合わせする局面も観測されていた。

ドル/円は108.60-65円で寄り付いたのち、しばらくはドルが小じっかり。108.80円近くまで値を上げ、日中高値を示現している。
しかし、ドル高基調は続かず、流れが反転すると下値を試す展開に。米長期金利の低下に加え、前週末比250円高で寄り付いた日経平均株価がマイナス圏に転じ、137円安で大引けたことなどが嫌気されていたという。16時時点でのドル/円は、108.05-10円で推移し、欧米時間を迎えている。

一方、材料的に注視されていたもののひとつは、「幾つかの要人発言」。前日のNY終盤にトランプ米大統領が「中国、日本、韓国などあまりにも多くの国に対して多額の損を出している」としたうえで、報復関税の導入を示唆したことが話題となるなか、安倍首相から「日銀総裁人事はまったくの白紙」、黒田日銀総裁による「現在の金融緩和粘り強く続けることが必要」との発言なども聞かれていた。
また、それとは別に、「南アフリカ与党、ズマ大統領の罷免を決定」との報道も観測されている。

<< 欧米市場の見通し >>

昨日NY時間の価格変動を振り返り、「株価もようやく落ち着いてきた」と思ったのだが、そののち本日東京時間を見ると、考えが早計だった気がしている。前述したように日経平均株価が荒っぽい値動きをたどっているほか、時間外で取引されているNYダウも100ドル前後の下げを記録しており冴えない。まだまだ予断は許さないようで、このあとも引き続き米国を中心とした世界の株価動向に一喜一憂しそうだ。
為替は、株価の上下動に対する耐性がかなりついてきている感もあり、多少の変動であれば影響は限定的か。とは言え、相場の勢いからすると、レンジ下抜けの可能性も否定できず、波乱含みの様相だ。

テクニカルに見た場合、先週末に記録した108.05円レベルに面合わせしてきた。108円台は辛うじて維持したが、リスクはドル安方向に高いと見て間違いない。このままドルが続落し、昨年9月安値の107.32円も「しっかり」下抜けると、ドルは過去1年以上にわたって形成してきた大きなレンジの下限を下方向にブレークすることになりかねず、下値はさらに波乱含みに。

ただ、過去4年の値動きを見ると、いずれも「年初をドル高の起点」として下落してきた相場がおおむね2月半ばまでに底入れしている−−という傾向がうかがえる。果たして、今年も過去の経験則に沿った動きから「5年連続でドルの底入れ」ということになるのだろうか?

一方、材料的に見た場合、幾つかの米経済指標の発表が予定されているものの、マーケットの関心が低いものばかりで、基本的にはノーインパクト。ただ、メスター・クリーブランド連銀総裁の講演が予定されており、そちらには要注意。
また、継続案件である米政権運営不安だが、昨日は「トランプ氏長男宅に不審物入り郵便物、妻を搬送」とのニュースも報じられるなど、思わぬ格好で広がりを見せており、引き続き注意を払いたい。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、107.30-108.50円。ドル高・円安方向は、108.40-50円に弱い抵抗が位置しており、抜ければ108.80-90円がターゲットに。
対するドル安・円高方向は、108円前後が最初のサポートだが、しっかり割り込めば、昨年9月安値の107.32円がいよいよ視界内に捉えられそうだ。(了)

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