依然株価が波乱要因、為替も不安定地合い(2/9夕)

9日の東京市場は、ドル高・円安。レンジそのものは決して広くなかったが、夕方にかけてドルは買い進められており、ドルの強さが目についた。

依然株価が波乱要因、為替も不安定地合い(2/9夕)

<< 東京市場の動き >>

9日の東京市場は、ドル高・円安。レンジそのものは決して広くなかったが、夕方にかけてドルは買い進められており、ドルの強さが目についた。

ドル/円は108.70-75円で寄り付いたのち、しばらくはドルが冴えず。108円半ばまで弱含むも切り返すと、夕方にかけては109円台を回復するなど、ドル逆行高をたどっている。前日にNYダウが大幅安となったことで、日経平均株価も連れ安、大引けベースでは前日比508円安となったが、ピークでは700円以上下落していた状況から、やや持ち直しており、それが好感されていた面もあったという。
結局、16時時点でも、そのままドルは日中高値圏である108.95-00円で推移し、欧米時間を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたもののひとつは、幾つかの「要人発言」。前日に米株が再び崩れるなど不安定な状況について、シャー米大統領副報道官は「ファンダメンタルズは非常に強い」と火消しのコメント、また麻生財務相からは「市場動向を引き続き注視」との発言が聞かれていた。
そのほかでは、「米上院での暫定予算をめぐる動き(最終的に上院で可決し、下院に送付)」や、「豪中の経済指標発表」も折につけ市場で話題となっていたようだ。

<< 欧米市場の見通し >>

週初5日に記録した株価暴落でセリングクライマックスを迎えたと思っていたが、昨日のNY時間に米株は再び暴落となった。そして、そんな米株の大幅安を受け、本日の東京時間に日経平均株価も再度大きく値を崩している。
一連の動きを地震に例えるなら、週初の下げが「本震」で、昨日NYや本日の東京はそれを受けた「小さな(?)余震」にあたると考えているが、いずれにしてもいましばらくのあいだ、いわゆる「余震」は継続、株価の不安定な地合いは続きそうだ。また、為替市場も不安定な株式市場をにらみつつ、上下に振れやすい荒っぽい価格変動が続く可能性がある。

テクニカルに見た場合、昨日もレポートしたように、ここ数日は値動きがかなり荒っぽいもののレンジとしては108.50-109.80円で、実は1円強に留まっている。短期的には、再び方向性を欠いた値動きとなっていると言ってよい。そんなボックス相場を上下どちらに放れていくのか、まずはその方向性を注視したい。
なお、週足の観点から見た上方向の抵抗は一目均衡表の先行帯の雲の下限が位置する109.30円レベル、そしてボックス上限の109.80円、心理抵抗の110円など。対する下方向のサポートはボックス下限の108円半ば、年初来安値108.28円などとなる。

一方、材料的に見た場合、12月の米卸売売上高など幾つかの経済指標が発表されるものの、さほど重要視されておらず、影響は基本的に限られそうだ。
ただ、本日から正式に始まる平昌五輪に合わせ、日韓首脳など要人による会談が相次ぐだけに、そちらの動きには注意を払いたい。オリンピックに限らず、スポーツは本来、政治ともっともかけ離れた存在だが、今回ぐらい政治色の強いオリンピックは珍しい。競技の裏で行われる政治的な会談が、金融市場の波乱要因となる危険性も秘めている。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、108.40-109.80円。ドル高・円安方向は、本日の東京高値である109.10円レベルが最初の抵抗で、抜ければ109.30円、前回高値などにあたる109.80円レベルなどがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、本日と6日、直近だけで2度トライして割り込めなかった108円半ばがかなり強いサポートとして意識されている。割り込めば、年初来安値108.28円を目指しそうだが、意外に底堅いイメージもなくはない。(了)

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