ドル円今週の週間見通し(週報10月第三週抜粋)

株高とは乖離、円高に動きやすい地合い

ドル円今週の週間見通し(週報10月第三週抜粋)

今週の週間見通し

株高とは乖離、円高に動きやすい地合い

先々週は112円台前半が買い113円台前半は売り、先週は111円台後半が買い112円台後半が売り、と盛り上がる株式市場を横目に、値幅が狭くつまらない相場が続いていますが、着実に上値が重たくなってきていることは確かです。

材料的には、日米の株価(ドル買い・円売り)、米金利の動き(中立〜ドル売り)、北朝鮮問題(円買い・ドル売り)、ドイツとスペインの懸念後退(ユーロ買い・ドル売り)といった材料には変化はありませんが、全体としてはややドル売り材料のほうが多いという状況です。

日経平均株価は21年ぶりの高値ということで衆議院選挙を前に明確に強い地合いを見せていますが、米国株がここに至るまでかなり上昇トレンドが続いてきたことや、主要企業の四半期決算が出てくる中で利食いも出てきていることから、米株に対する慎重な見方が為替市場ではより影響が大きいように思えます。

また、週末の引けの段階で10日時点のシカゴ通貨先物のポジションが公表されましたが、円売りポジションが101,419枚となり、10万枚を超える円売りは8月1日以来ですし、最近でも10万枚を超えているのは7月11日〜8月1日の4週間のみと、枚数的にはかなり円売りが増えている印象です。

このシカゴのポジションは短期的な相関はあまり無いのですが、長期的には市場参加者のポジションの縮図といったもので、今週もこの10万枚超の円売りが続いて円安へと転換するのか、あるいは値動きとポジションの方向性のダイバージェンスからポジション調整による円高が続くのか今週以降はいよいよ動きが出て来るのではないかと思われます。

そうした中で、今週末には衆議院選の投開票が行われますが、現時点の世論調査では与党が圧勝との見方が強まっています。諸外国の世論調査に比べると日本の世論調査は正確だと思いますので、現在の株値も為替も与党勝利(過半数は維持)を前提とした動きになっていると考えられます。つまり、与党過半数割れというようなことでもない限り、政治要因は既に織り込み済みといえ、これを材料とした円売りは出にくいというのが、いまの妙に上値が重たい円相場につながっていると考えられます。

テクニカルにはどうでしょうか。日足チャートをご覧ください。

フィボナッチ・リトレースメントによる値幅観測から113円前後は調整が入りやすいこと、雇用統計アノマリー(雇用統計前後にドルは高値をつけやすい)からも、短期的には既に113.44で高値をつけた格好となっています。現状は高値からの下げに対して、どこまで下値の余裕を考えるべきなのか、というスタンスでチャートを見ることとなります。

9月安値107.32と雇用統計後高値113.44の38.2%押しは111.10(赤いラインのターゲット)となっていますが、111円という水準は8月高値の水準(黄色のラインマーカー)でもあり、同水準を抜けてから円安方向に動いた後の調整というのが過去1か月の動きで、現在はその抜けた水準である111円前後とフィボナッチ・リトレースメントによるターゲットが一致していることから、もっとも狙いやすいターゲットと考えることが出来ます。

いっぽうで、上値については冒頭に書いたように着実に下げてきていることを考えると、今週は112円台後半から半ばにかけては売りが出やすくなる水準と考えられ、112円台半ばに向けて丁寧に戻り売りが出て来ると考えています。

今週は、そろそろ動きが出て来るであろうこと、また動くならば円高方向の可能性が高いことから、111.20レベルをサポートに、112.80レベルをレジスタンスとする流れを見ておきます。

ドル円(日足)チャート

ドル円(日足)チャート

このチャートは、ローソク足の足型をそのままに陰陽の着色のみを平均足と同様とすることで、短期的な方向性(白=上昇、黒=下降)を見やすくした独自チャートとなっています。また、一目均衡表を併せて表示することで上下のチャートポイントもわかりやすく示しました。

今週の予定(時刻表示のあるものは日本時間)

今週注目される経済指標と予定をあげてあります。影響が少ないものはあえて省いています。FRB地区連銀総裁講演の内、2017年FOMCメンバー(ニューヨーク、フィラデルフィア、シカゴ、ミネアポリス、ダラス)ではない地区連銀はカッコ付で示しました。わかりやすさ優先で、あえて正式呼称で表記していない場合もあります。

10月16日(月)
10:30 中国9月CPI、PPI
16:00 トルコ7月失業率
18:00 ユーロ圏8月貿易収支
21:30 米国10月NY連銀製造業景況指数
**:** 日米経済対話

10月17日(火)
06:45 NZ7〜9月期CPI
09:30 豪中銀理事会(3日)議事録公表
17:00 コンスタンシオECB副総裁講演
17:15 英中銀総裁議会証言
17:30 英国9月CPI、PPI
18:00 ユーロ圏9月CPI確報値
18:00 ドイツ10月ZEW景気期待指数
18:00 ユーロ圏10月ZEW景気期待指数
21:30 米国9月輸入物価指数
22:15 米国9月鉱工業生産、設備稼働率
23:00 米国10月NAHB住宅市場指数
26:00 フィラデルフィア連銀総裁講演

10月18日(水)
**:** シンガポール市場休場
17:00 南ア9月CPI
17:10 ドラギECB総裁講演
17:30 英国9月失業率
20:00 南ア8月小売売上高
20:45 プラートECB理事討論会
21:00 NY連銀、ダラス連銀総裁討論会
21:30 米国9月住宅着工、建設許可件数
23:15 クーレECB理事討論会
23:30 米国週間原油在庫
27:00 ベージュブック

10月19日(木)
**:** APEC財務相会議(〜21日)
08:50 本邦9月貿易収支
09:30 豪州9月失業率
09:30 豪州7〜9月期NAB企業信頼感指数
11:00 中国7〜9月期GDP
11:00 中国9月小売売上高、鉱工業生産
17:30 英国9月小売売上高
21:30 米国新規失業保険申請件数
21:30 米国10月フィラデルフィア連銀製造業指数
23:00 米国9月景気先行指数
**:** EU首脳会議(〜20日)

10月20日(金)
15:35 黒田日銀総裁挨拶
17:00 ユーロ圏8月経常収支
17:30 英国9月財政収支
23:00 米国9月中古住宅販売件数
27:00 (クリーブランド連銀総裁講演)

10月21日(土)
 08:30 イエレンFRB議長講演

10月22日(日)
 **:** 衆議院選投開票

ディスクレーマー

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円通貨ペア 為替チャート・相場予想

米ドル(USD)

米ドル(USD)相場の焦点
  • ・米景気の先行き見通しと金融政策 ◎
    ・北朝鮮、シリア等の地政学リスク○↓
    ・トランプ政権の「ロシアゲート」の広がり ◎↓
    ・ドル高の人為的是正の有無 ◎↓
    ・アメリカ第一主義、保護貿易政策への転換の経済への影響波及
    ・減税、インフラ投資等の実現性
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ユーロ(EUR)

ユーロ(EUR)相場の焦点
  • ・スペインカタルーニャ地方独立問題○ 
    ・ECB金融緩和政策引き締め転換へ ○ 
    ・ドイツ総選挙与党の辛勝と極右台頭○↓ ・英国EU離脱の今後の展開と影響 ○ 
    ・イタリア銀行の問題収束へ ○ 
    ・マクロン仏大統領誕生と大衆迎合主義、極右政党の台頭沈静化 
    ・ISによるテロの脅威と難民問題 △↓
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豪ドル(AUD)

豪ドル(AUD)相場の焦点
  • ・中国の景気減速一服 ◎→
    ・資源価格下げ止まり ○→
    ・金融緩和策の継続見通し ○↓
    ・国内ファンダメンタルズの相対的な安定○↑
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NZドル(NZD)

NZドル(NZD)相場の焦点
  • ・予想外の政権交代と保護主義化◎↓ 
    ・NZ中銀の追加金利引き下げの有無
    ・新政権下の中銀の政策スタンス変化の有無 △↓
    ・乳製品価格の反発 ◎↑
    ・国内の住宅価格の高騰とピークアウト ○↓
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トルコリラ(TRY)相場の焦点
  • ・米国との相互ビザ発行停止等関係悪化 ◎↓
    ・エルドアン大統領の権限強化による強権的大統領制への移行◎
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    ・政情不安による海外資金の流出 ○
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南アフリカランド(ZAR)相場の焦点
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    ・ズマ大統領によるゴーダン財務相解任と債務格付けのジャンク化 ◎↓
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