米雇用統計を注視、薄商いのなか波乱も!?(8/4夕)

4日の東京市場は、狭いレンジでの一進一退。明確な方向性はうかがえず、動意そのものも乏しかった。

米雇用統計を注視、薄商いのなか波乱も!?(8/4夕)

<< 東京市場の動き >>

4日の東京市場は、狭いレンジでの一進一退。明確な方向性はうかがえず、動意そのものも乏しかった。

110.00-05円レベルで寄り付いたのち、当初はややドル売り優勢。109.85円レベルを記録し、前日の直近安値を更新するも続かず。その後は110円台前半を中心とした揉み合いとなり、終日を通した値幅はわずか30ポイントに留まった。16時時点では110.05-10円で推移して、欧米時間を迎えている。
なお、そうしたなか、本日も豪ドル/円などが荒れ模様。発表された豪小売売上高が予想上回る数字だったこともあり、一時大きく値を上げるなど流動性の乏しいなか、なかなかの急変動をみせた。

一方、材料面としては、前述した豪経済指標発表以外で、米紙ワシントンポストが「トランプ氏、『壁問題』発言でメキシコ大統領に圧力」「トランプ氏、豪首相に『あなたとの電話は不愉快』と発言」などといった内容を報じたほか、ロイターは「トランプ政権による中国の不公正な貿易慣行への対抗策について、4日を予定していた発表を延期」と指摘していた。
そのほか、日経新聞が「トヨタ、マツダに出資へ」と報じるなか、トヨタは夕方に決算を発表し、前提為替レートについて「ドル/円は110円、ユーロ/円は124円」と発表している。

<< 欧米市場の見通し >>

1日のNY時間に一時110円の大台を割り込んだことで、一旦の「アク抜き」がされたとみていたのだが、予想以上に底が深く驚いている。時間足のような短期のチャートを見ると、ドルの戻りのレベルが少しずつ切り上がっており、上値がじわりと重くなっている感を否めない。
本日のNY時間には注目の7月米雇用統計が発表され、その内容次第といった面は否めないものの、ヒョッとすると4月安値の108.13円や6月安値108.75円をうかがうような展開をたどっても不思議はないだろう。

テクニカルに見た場合、本日は週末ということで日足だけでなく、週足ベースの動きにも要注意。そのなかでも気になるのは、週足・一目均衡表の先行帯の雲(108.65-112.10円)をめぐる動きか。
もちろん、現在のところ日足は110円前半に位置し、雲の中にどっぷり浸かっている状況だが、発表される米雇用統計を受けて、雲の上限あるいは下限のどちらかを抜けていく可能性もないではない。とくに下方向、下限割れとなれば今年初の出来事で、来週にかけてのマーケット・センチメントが一気にドル安方向へと傾く懸念も指摘されていた。

一方、材料的に見た場合は、なんと言っても発表される7月の米雇用統計に注目。ちなみに、市場がもっとも注視している非農業部門雇用者数の事前予想値はプラス18万人程度で、前月のプラス22万2000人よりは若干悪化しそう。ただ、それでも数字自体は決して悪いものではないようだ。
そんな米雇用統計だが、最近は非農業部門雇用者数以外、たとえば平均時給などの数字に反応することも少なくないうえ、当月分だけでなく「前月分の修正」などがスポットライトを浴びることも多い。したがって、指標発表直後の初期反応だけでなく、内容面を精査したあと若干のタイムラグを経ての動意・方向性にこそ要注意−−などとする声も聞かれていた。

以上を踏まえた本日欧米時間のドル/円予想レンジは、109.00-111.00円。ドル高・円安方向は、昨日のまでの短期サポートで、割り込んだあとなかなか回復できない110.20-30円が最初の抵抗で、抜ければ今週のドル高値111円レベルがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、昨日と本日で合計2度下げ止まっている109.80-90円が最初のサポート。割り込むと109円以下、6月や4月の安値も視界内に。(了)

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