ドル円:2月11日のファンダメンタル分析
テーマ:「景気後退リスクという不安」
イエレンFRB議長は、昨日の議会証言で、米経済に対するリスクに言及しました。
イエレン議長は米国景気の見通しは自信を持っているようで、次の一手は決して利下げではなく、米利上げを想定していることがわかります。この事はドルにとっては良い材料です。
一方で、東京株式市場は日経平均の連日の大幅安。
政府日銀によるテコ入れ対策を期待する声が市場で増えてきていますが、既にマイナス金利を発動している以上、日銀としても、更なる追加の金融緩和や、財政政策へと動きにくい状況です。
株価は引き続き金融機関株を中心に下値を探る展開と想定され、当面の心理的節目である15,000円を意識する相場展開です。
米国の場合、すでに利上げモードへのギアが入っている一方で、日本の方は利上げどころか、日経平均の下の目途がはっきりしない状況で、その意味での景気後退が足元の大きなリスクとなっています。
ドル円:2月11日のテクニカル分析
ポイント:10日東京時間は115.00挟みで横ばいでしたが、注目のイエレン証言後、9日安値の114.20をあっさりと割り込み、NY引けにかけダウ平均が100ドル安水準へ下げ幅を広げ、一時113.12まで下げました。依然安値継続、下値目途の113台の前半を一旦達成するも、その後の反発が鈍い場合には底割れによる弱気と見て、105台の前半を目指す流れでしょう。
前日高値の115.25を上抜く場合は強気転換注意と仮定し、9日高値と5日線の位置する115台の後半水準を上抜く場合には次の高値形成への上昇を想定します。その場合の上値目処は8日高値の117.52試しです。
昨日の動きは113.12〜115.25と、約2円の幅で下げていて、ボラが高いので大きく変動する可能性ありで要注意です。
ドル円は株安を背景に、上値115台が重いですが、イエレンFRB議長の議会証言でハッキリとした様に、日欧当局がマイナス金利導入した事で、米利上げ時期は遅れる可能性は高いものの、引き続き金利正常化には意欲的で、当面、利上げの可能性を残しながら、今後の米国経済指標次第、原油価格や中国・欧州の金融リスク等の海外要因次第の中、次回米利上げのタイミングを計る展開でしょう。
今日のレンジは、113.00~115.00と見ます。
オーダー/ポジション状況
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