ドル円115円割れ
円高進行が想定以上の速さで進んでいます。1月末の日銀追加緩和で121円台後半を付け、わずか7営業日で7円50銭ほど下げるという誰も予想していなかった展開です。米国の利上げ思惑が後退したことによる金利差縮小の動き(8日週報参照)で下げ、改善した米国雇用統計で3月利上げの可能性が復活したと株式市場が嫌気して売られても下げと、結局市場参加者はドル円を売ることしか考えていないといった印象です。
私も売っては利食い、その下をまた売ってと美味しいところを結構逃してはいるのですが、ドル売りポジションを持っていないと何もできなくなるため、今朝売ったドル売りポジションはストップだけ置いて利食いは置かずにしばらくは見ていようと思っています。
ドル円週足チャート
さて、今回のドル円の下げでは、上の週足チャートで示した2014年12月安値115.57レベル(ピンクのライン)を割り込んだことが非常に地合いを悪くしています。長期的にトップ・フォーメーションを形成しているチャートと考えると2015年高値125.86から115.57までの高さが10.29円、仮にピンクのラインをネックラインと考えると105.28ととんでもないターゲットが算出されてしまいます。
いっぽうで今回の流れのターゲットとしては、同じく105.20から125.86までの上げに対する61.8%にあたる113.09レベルという水準が出てきます。半値(50%)がネックラインとほぼ同じ115.53となっていたことも興味深く、115円台半ばを割り込んだため113円台のリスクが短期的に出てきたというのがテクニカルな面からの判断となります。
ただアベノミクスの円安の流れの最後の大きな上げの押しの限界点が緑のラインで示した105.20レベルとほぼ同じであり、長期的なターゲットとしては気にしておくべき水準と言えるでしょう。
オーダー/ポジション状況
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