ドル続伸期待するも、上値は重く上げ渋りか
〇本日のドル円、152.45レベル示現後はじり高、152円台後半での高原推移
〇テクニカルには、さらなる高値模索が期待できる足形、フィボナッチ次のターゲットは153.65
〇短期的にはやや上昇し過ぎか、来週の日米政策会合を前に調整の動きに注意
〇ドル高・円安方向、本日東京高値153.10レベルが最初の抵抗
〇ドル安・円高方向、昨日上抜けた152円半ばをめぐる攻防にまず注目
〇欧米時間のドル円予想レンジ:152.10-153.30
<< 東京市場の動き >>
東京市場はドルが底堅く推移。しかし上値は重く、153円台にしっかり乗せることは出来ていない。
ドル/円は152.60-65円で寄り付いたのち、当初は冴えない。そうしたなか、日中安値の152.45円レベルを示現した。しかし、底値を付けたあとドルはじり高となり、153円台をつけるも定着までは至らず。152円台後半での高原推移をたどるなか、16時現在では152.70-75円で推移し、欧米市場を迎えている。
一方、材料的に注視されていたものは「日米金融政策」と「韓国情勢」について。
前者は、11日に報じられたブルームバーグの「日銀、追加利上げを急ぐ状況にはないと認識」を受け、12月の日銀利上げ観測が急速に萎んだ感を否めない。しかし、本日早朝に発表された12月の日銀短観で、大企業・製造業の景況感が予想を上回る改善を示し、「追加利上げ観測」がわずかながら再燃していたようだ。ただ依然として、大勢としては「見送り」との見方になる。一方、米国は11日に発表された注目の米消費者物価指数が予想通りの結果でまさかの無風。しかし、昨12日に発表された米生産者物価指数の伸びが予想を上回り、こちらは「利下げペースが鈍化する」との見方を後押ししていたという。
後者は、明14日の午後に実施される見込みの尹大統領の2回目弾劾案をめぐり、様々な思惑が交錯していた。1回目では投票数が規定にとどかず廃案となり、弾劾は失敗に終わったが、韓国紙・文化日報は2回目の投票について「賛成する意向の与党『国民の力』議員が8人以上いることが分かった」と報じている。これが事実であれば、弾劾が成功することになりそうで、最後の最後まで予断を許さない。なお、世論調査会社・韓国ギャラップが発表した最新調査で、尹大統領の支持率が11%まで下落。就任後最低値を記録したと伝えられていた。
<< 欧米市場の見通し >>
ドル/円相場は、本日東京時間に一時153円台を示現した。これは11月27日以来のこと。テクニカルには移動平均の200日線に続き21日線もしっかりと上抜けており、さらなる高値模索も期待できる足形と言えよう。ちなみに、11月高値156.76円を起点とした短期下げ幅を考えた場合、すでに半値戻し(152.70円)は超えている。次のターゲットは61.8%戻しの153.65円となりそうだ。
市場の関心を集める12月の日米金融政策について、先で指摘したように若干の変化も見られたが大勢は変わらず。そうしたなか、本日は目立った米経済指標の発表もないものの、来週に予定されている年内最後の日米金融会合まで、まだまだ重要な指標発表などが残されている。たとえば11月の米小売売上高などになり、その内容如何では市場筋の思惑に変化をもたらす可能性もありそうだ。最後の最後まで油断は禁物だ。
テクニカルに見た場合、ドル/円は移動平均の200日線に続き21日線もしっかりと上抜けるなど上値余地が広がった感がある。リスクはドル高方向で間違いなさそう。しかし、今週のドル/円は「寄り付き安」の右肩上がりで153円台まで3円を超える上昇だ。短期的にはやや行き過ぎで、来週の米FOMCなどをにらみ、その前には調整が先行するといった見方も取り沙汰されていた。一時的な調整の動きにも注意を払いたい。
本日は米経済指標として、11月の輸出入物価指数が発表される予定だが、市場の関心はあまり高くない。基本的に影響は限定的か。また、いわゆるブラックアウト期間に入っていることで、当局者からの発言は見込めずに材料難となるだろう。動きにくそうな雰囲気だ。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは152.10-153.30円。ドル高・円安方向は、本日東京高値の153.10円レベルが最初の抵抗。超えるとフィボナッチポイント153.65円を目指す。
対するドル安・円高方向は、昨日上抜けた21日線が位置する152円半ばをめぐる攻防にまず注目。下回ると200日線が意識されそうだが、いまのところ大崩れするイメージは乏しい。
ドル円日足
注:ポイント要約は編集部
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.12.25
東京市場のドルは157円台で推移、植田日銀総裁の余波は弱く一段の円安は回避か(24/12/25)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、植田日銀総裁の発言を受けて、やや円安ドル高に振れ一時157円50銭台まで上昇した。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:編集人K
2024.12.25
ドル円157円台前半、主要市場のクリスマス休暇入りで市場閑散 (12/25午前)
25日午前の東京市場でドル円は小動きに終始。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:上村 和弘
2024.12.25
ドル円見通し 第一次トランプ政権における円高の教訓(24/12/25)
ドル円は、157円割れを買われつつ25日未明に157.37円まで高値を若干切り上げて確りしている。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.12.13
東京市場のドルは一時153円台まで上昇、12月利上げ見送りムードがやや強まる(24/12/13)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、12月の全国企業短期経済観測調査(短観)の結果後、12月利上げ見送りムードがやや強まり、153円台まで上昇した。
-
みんなのFX トレイダーズ証券
みんなのFXはスワップもスプレッドも高水準!口座開設とお取引で最大1,010,000円キャッシュバックキャンペーン中!
取引は1,000通貨からOK、手数料も無料!eKYCで最短1時間後に取引可能
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。