明日の日銀会合待ち、レンジ内で乱高下も
〇本日のドル円、128.20レベルへ小緩むも底堅く、その後流れが反転し129円台回復、しかし定着出来ず
〇昨日はNY休場のなか終日を通して1.6円ほど、そして本日も東京だけで1円近い値動き、変動が大きい
〇目先の材料として、明日の日銀金融政策決定会合の結果公表にまずは注目
〇目先の相場観は128円台を中心とした一進一退、短期的にはレンジ内で往来相場をたどる可能性
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは128.20-129.60、ドル高・円安方向は129.15レベルが最初の抵抗
〇ドル安・円高方向は、128.20円レベルの攻防にまず注目
<< 東京市場の動き >>
17日の東京市場はドル底堅い。先週末13日以来の129円台回復局面も観測されたが続かず、上値も重かった。
ドル/円は128.55円レベルで寄り付いたのち、当初は下値を試す展開。128.20円レベルへと小緩むも底堅く、目先底値を確認後は流れが反転、129円台へと達している。ただ、129円台では頭も重かったようで定着は出来ず。16時現在では小幅に軟落した128.70-75円で推移し、欧米市場を迎えていた。
一方、材料的に注視されていたものは「ロシア情勢」と「中国情勢」について。
前者は、英国によるドイツ製戦車のウクライナ供与をめぐり、ロシアとドイツの関係が若干不審な雰囲気を醸し始めた。ペスコフ報道官からは「戦車供与も戦況は変わらない」とした強気発言が聞かれるなか、ロシア露国防省はそれと別に「ドイツ海軍機接近で空軍がSu-27戦闘機をスクランブル発進させた」と発表している。対してドイツは、依然として戦車供与に関して明確なコメントを発しないまま、ベーアボック外相は演説を行い、ウクライナ侵略の罪でロシア指導部を起訴する特別法廷の設置を呼び掛けていたようだ。
対して後者は、「過去1ヵ月間でコロナ関連死がおよそ6万人」と公式発表するなど、政府による一部の情報解禁が観測されたものの、依然として中国に対しては厳しい目を向ける向きが多い。ブルームバーグでは「実際には数十万人に上る可能性があると専門家は指摘する」と報じたうえで、「死亡者数90万人との試算も」と続けていた。春節(旧正月)をこのあと迎えることもあり、引き続き中国の新型コロナの感染情報には要注意だ。一方、そうしたなか「米財務長官が18日に中国副首相と対面会談」、「米国務長官、2月5-6日に中国を訪れる計画」−−といった報道も別途観測されていた。
<< 欧米市場の見通し >>
今年に入り2週連続で、週間レンジが5円を超えているドル/円相場は、今週もまあまあの変動。昨日もNY休場のなか終日を通して1.6円ほど、そして本日も東京だけで1円近い値動きが観測されている。
引き続き日米金利情勢が注目されるなか、目先の材料としては明日の昼ごろと推測される日銀金融政策決定会合の結果公表にまずは注目だ。なかでも、以前に読売新聞が報じていた「大規模な金融緩和策にともなう副作用を点検」があるのか否か、あるとすれば具体的な内容についても警戒感を抱く向きが多い。いずれにしても、思惑交錯のなか本日欧米市場はやや動きにくいイメージなのだかどうなるか。一方、それとは別に中国を中心とした新型コロナの感染状況と、それを取り巻く政治・国際ファクターなどにも一応要注意。
テクニカルに見た場合、ドル/円は昨日7ヵ月ぶり安値127.22円まで一時下落したものの、その後持ち直し。前述したように、本日東京時間には129円台を回復する局面も観測されたていた。ドルの下値トライが失敗したとまでは言えないが、一旦仕切り直しとなった感は否めず、目先の相場観はニュートラルか。128円台を中心とした一進一退、短期的にはレンジ内での往来相場をたどる可能性もある。
一方、本日は米経済指標として、1月のNY連銀製造業景況指数が発表されるほか、NY連銀総裁によるイベント挨拶も実施される見通しだ。また、米財務長官のアフリカ訪問やダボス会議、ゴールドマンサックスなどの決算発表など本日も注目材料は多い。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは128.20-129.60円。ドル高・円安方向は東京高値の129.15円レベルが最初の抵抗か。抜けると130円を目指すものの、到達は難しいとの見方も聞かれている。
対するドル安・円高方向は、同じく東京安値の128.20円レベルの攻防にまず注目。下回れば昨日安値127.22円がターゲットに。
ドル円日足
注:ポイント要約は編集部
オーダー/ポジション状況
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