ドル円、米経済指標の良好な結果とそれに伴う米金利上昇を背景に136円台後半へ急反発(12/6朝)

週明け5日(月)のドル円相場は急上昇。

ドル円、米経済指標の良好な結果とそれに伴う米金利上昇を背景に136円台後半へ急反発(12/6朝)

ドル円、米経済指標の良好な結果とそれに伴う米金利上昇を背景に136円台後半へ急反発

〇ドル円、米指標の好調からの米金利上昇に米国時間午後にかけて高値136.87まで急伸
〇ユーロドル、米国時間朝方にかけて高値1.0595まで上昇後、午後1.0482まで急落
〇ドル円、急反騰するもテクニカルには主要テクニカルポイントの下側で推移、上値余地乏しい
〇ファンダメンタルズも、日米名目金利差の縮小観測等ドル円の下落を連想させる材料増えつつある
〇ドル売り円買いトレンド継続をメインシナリオとして予想、本日は材料難で方向感に欠ける動きとなるか
〇本日の予想レンジ:135.75ー137.25

海外時間のレビュー

週明け5日(月)のドル円相場は急上昇。(1)公表相場決定後の利食い売り(5・10日要因を見越したロング勢の利食い売り)を背景に、アジア時間朝方にかけて、安値134.13まで下げ幅を広げるも、一巡後に下げ渋ると、(2)中国政府によるコロナ規制の緩和措置や、(3)上記2を背景としたリスク選好の円売り圧力(アジア株上昇→クロス円上昇→ドル円連れ高)、(4)原油価格上昇に伴う本邦貿易赤字の拡大懸念(構造的な円売り圧力)、(5)米10月製造業受注(結果1.0%、予想0.6%)の良好な結果、

(6)米10月耐久財受注(結果1.1%、予想1.0%)の市場予想を上回る結果、(7)米11月ISM非製造業景気指数(結果56.5、予想53.4)の力強い結果、(8)米金利上昇に伴うドル買い圧力(米10年債利回りは3.60%へ急上昇)、(9)心理的節目135.00および136.00突破に伴う短期筋のロスカットが支援材料となり、米国時間午後にかけて、高値136.87まで急伸しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間12/6午前5時15分現在)では、136.68前後で推移しております。

週明け5日(月)のユーロドル相場は急反落。(1)ドイツ11月非製造業景況指数(結果46.1、予想46.4)の冴えない結果や、(2)ユーロ圏11月非製造業景気指数(結果48.5、予想48.6)の市場予想を下回る結果、(3)ユーロ圏10月小売売上高(結果▲1.8%、予想▲1.6%、前回+0.8%、※前月比)のマイナス転落が重石となり、欧州時間朝方にかけて、一時1.0520まで下落しました。

しかし、売り一巡後に下げ渋ると、(4)中国政府によるコロナ規制の緩和措置や、(5)上記4を背景としたリスク選好のドル売り圧力、(6)アイルランド中銀マクルーフ総裁による「12月会合は50bpの利上げで最終的に落ち着くと思う」「その後数回の会合で追加利上げがあるだろう」とのタカ派的な発言が支援材料となり、米国時間朝方にかけて、高値1.0595(6/28以来、約5ヵ月ぶり高値圏)まで上昇しました。もっとも、心理的節目1.0600をバックに伸び悩むと、(7)米経済指標の力強い結果や、(8)米長期金利の急上昇、(9)株安に伴うリスク回避のドル買い再開が重石となり、米国時間午後にかけて、安値1.0482まで急落しました。引けにかけて小反発するも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間12/6午前5時15分現在)では、1.0491前後で推移しております。

本日の見通し

ドル円は11/21に記録した戻り高値142.27をトップに反落に転じると、先週末金曜日(12/2)に約3ヵ月半ぶり安値となる133.62(8/16以来の安値圏)まで急落しましたが、昨日は一転して買い戻し圧力が強まり、米国時間午後にかけて、136.87まで急速に値を戻す動きとなりました。但し、ローソク足が主要テクニカルポイント(一目均衡表転換線や基準線、一目均衡表雲上限や雲下限、21日移動平均線や90日移動平均線)の下側で推移していること(上方に複数のレジスタンスポイントが控えていること)や、強い売りシグナルを示唆する一目均衡表三役逆転が成立していること等を踏まえると、テクニカル的に見て、上値余地は乏しいと判断できます。

また、ファンダメンタルズ的に見ても、日米名目金利差の縮小観測(利上げペース鈍化が織り込まれる米国と、ポスト黒田体制下での金融緩和脱却が織り込まれる日本との金融政策格差)や、それに伴う円キャリートレードの巻き戻し懸念(ミセスワタナベなど本邦個人投資家による円ショートの巻き戻しリスク)など、ドル円相場の下落を連想させる材料が増えつつあります。

以上を踏まえ、当方では引き続き、「ドル売り・円買いトレンド」の継続をメインシナリオとして予想いたします(一巡の反落リスクに要警戒)。但し、本日に限って言えば、米国経済イベントの発表に乏しい他(米10月貿易収支以外に目立った経済イベントが見当たらず)、既にブラックアウト期間突入(FRBメンバーが金融政策に関する発言を手控える期間突入)で米当局者発言も予定されていない為、イベント・ドリブンの相場形成は期待できず、やや方向感に乏しい値動きとなりそうです(但し、ブラックアウト期間中のFRBの代弁者であるWSJニック記者の発言やツイートには要注意)。

本日の予想レンジ:135.75ー137.25

注:ポイント要約は編集部

ドル円、米経済指標の良好な結果とそれに伴う米金利上昇を背景に136円台後半へ急反発

ドル円日足

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