NY実質休場もあり、基本は小動き予想
〇本日のドル円、一時139円台に到達したものの、138円台後半中心のレンジ内で底堅く、上値も重そう
〇昨日欧米時間に138.05まで下落し、11/15安値137.67も視界内に、リスクは依然としてドル安方向か
〇本日はブラックフライデー、NYは実質休場でレンジ取引が見込まれるものの、荒れ模様を警戒する声も
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは138.10-139.20、ドル高・円安方向は139.05をめぐる攻防に注目
〇ドル安・円高方向は、本日東京安値の138.35-40が最初のサポート
<< 東京市場の動き >>
25日の東京市場でドルは底堅い。138円台後半を中心としたレンジ内で底堅い動きをたどったものの、一方でドルの上値は重そうな雰囲気だ。
ドル/円は138.60円レベルで寄り付いたのち、当初は買いが先行。139円台をワンタッチしたものの、乗せ切れずに反落へと転じると日中安値の138.35-40円まで下落した。しかし、再び終盤に掛けてはドル買いの動きも。16時現在では138.65-70円で推移し、欧米市場を迎えている。
一方、材料的に注視されていたものは「ECBの金融政策」と「ロシア情勢」について。
前者は、0.75%の利上げを実施した10月のECB理事会議事録要旨が公開され一部で話題に。「追加利上げが必要なことも明らか」などと、一部の担当者からはさらなる利上げの見通しが示されていたようだ。また、その後もシュナーベル専務理事から「データは利上げ減速余地が限定的であることを示している」、ECB理事会メンバーでもあるアイルランド中銀総裁は「12月の利上げ幅、0.75%も排除しない」などと発言するなど、やや強気の発言が多く聞かれている。少し先になるが、12月15日のECB理事会にはいまから注視しておきたい。
対して後者は、ロシア軍によるインフラ攻撃で大規模停電などが発生していたウクライナは懸命な復旧活動もあり一部で回復したものの、完全復旧までには至らず。そうしたなか、ロシア国防省からは「キーウ市内では一度も攻撃を行っていない。ウクライナ側の防空システムが発射したミサイルが住宅街に落下したものだ」と主張したうえで、自身の攻撃を正当化するコメントが聞かれていた。一方、それとは別にロシア大統領府が、「ロシア産石油価格の上限設定を支持する国に対し石油・ガスを供給する計画はない」とする声明を改めて発表している。
<< 欧米市場の見通し >>
142円台を目先高値に上値追いが潰えたドル/円は、一転して下値模索の動き。昨日は138.05円まで下落し、15日安値の137.67円も視界内に捉えられている。その後、本日東京で小反発し一時139円台を回復するなど危機的状況は脱した感も見られるものの、下値トライを失敗したとは言えそうにない。つまり、リスクという意味では依然としてドル安方向か。このあとドルの再下落から138円割れといった展開をたどる可能性もある。
12月13-14日の米FOMCが市場では早くも注視され始めているが、昨日の米サンクスギビングデーに続き本日はブラックフライデー。NYの金融市場は実質的な休場となりそうだ。決定済みの材料も乏しく、基本的にはレンジ取引が見込まれるものの、逆に「薄いが故の荒れ模様」を警戒する声もある。油断は禁物であり、ポジション管理などはしっかりとしておきたいところだ。
テクニカルに見た場合、ドル/円はドルの下値を支えてきた移動平均の90日線に加え、一目均衡表の先行帯の雲の下限も大きく下回っており、リスクは間違いなく下向きだ。昨日安値の138.05円、そして15日安値の137.67円をめぐる攻防にまずは注目。
対するドルの高値は本日東京が139.05円レベル、昨日は139.59円で短期的には140円でさえ少し遠のきつつあるようだ。ドルの戻りも限られる展開か。
一方、昨日の米サンクスギビングデーの翌日ということで、本日も米国の株式・債券市場は短縮取引。それもあり、経済指標の発表といった目立った米国ファクターはとくに予定されていない。ただ、EU外相理なども開催される欧州ファクターには引き続き要注意。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは138.10-139.20円。ドル高・円安方向は本日東京高値の139.05円をめぐる攻防にまずは注目。ただ、上抜けてもドルの頭は重く140円はかなり遠そう。
対するドル安・円高方向は、本日東京安値の138.35-40円が最初のサポート。下回ると昨日安値138.05円を目指す。
ドル円日足
注:ポイント要約は編集部
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:中島 光牙
2023.09.21
FOMC(9月19-20日開催)結果のポイント:ややタカ派を確認できたことで安心のドル買い
米連邦公開市場委員会(FOMC)では、市場の想定通り、政策金利は下限5.25%、上限5.5%で据え置いた。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2023.09.21
ドルは連日の高値更新、英国情勢など注意(9/21夕)
21日の東京市場はドルが小幅に続伸。本邦要人から口先介入が発せられるなか、逆にドルは小幅ながら値を上げ、年初来高値を更新している。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:中島 光牙
2023.09.21
ドルは148円台でのもみ合い、日銀会合控え膠着感が強まるのでポンドやリラなど他通貨に注目(23/9/21)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、年初来高値を更新し148円台半ばまで買われた。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:山中 康司
2022.11.25
ドル円の出来高分析(1)(22/11/25)
出来高分析といったものも可能ではありますが、代替的な手段として使われるものにマーケットプロファイルという考え方があります。
-
-
みんなのFX トレイダーズ証券
みんなのFXはスワップもスプレッドも高水準!口座開設とお取引で最大410,000円キャッシュバックキャンペーン中!
取引は1,000通貨からOK、手数料も無料!eKYCで最短1時間後に取引可能
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。
- 掲載情報には価格.comFX口座比較に参画する事業者が提供するPR情報が含まれています。