ドル円139円台半ば、材料過多で消化不良の状況か
17日午前の東京市場でドル円は139円台前半を中心に方向感なく推移。朝方、139.40レベルで取引の始まったドル円は、午前中139.22-65レンジのもみ合いとなりましたが、昨晩3.66%台まで低下していた米10年物国債利回りが上昇に転じ3.72%台までほぼ一方向に戻したことから徐々に下値を切り上げており、東京時間正午現在は139.55レベルで取引されています。
日経平均株価は、昨晩米主要株価指数が反落した動きを反映して売りが先行しました。世界的半導体需要の低迷が伝えられる中、昨晩はハイテク銘柄中心のナスダック市場の下落が大きく、東京市場でも半導体銘柄が下げを主導。売り一巡後はもみ合いとなり、一時昨日終値レベルを回復する場面もありましたが、再び売りに押され、112円安で午前の取引を終了しています。
尚、午前中、米中間選挙で結果の確定が長引いていた下院において、当初から優位が伝えられていた野党共和党が過半数を確保したことが明らかになりましたが、予想外に民主党が善戦したこと、当初より下院の共和党優位は揺るがないと目されていたことからドル円相場への影響は限定的でした。
昨晩海外市場ではまちまちの米経済指標、米長期金利の急低下、FRB関係者から相次いだタカ派発言、ポーランドへのロシア製ミサイル着弾がウクライナによるものと判明しつつあることからの地政学リスク後退、とドル円にとっては売り買いの材料が交錯する中で、ドル円は139円台を中心とした振れを伴いつつも方向感に欠ける動きに終始し、取引レンジ中央付近の139.47レベルでアジア時間を迎えています。
テクニカルにはドル円は、基本横ばい推移の中、一目均衡表の「雲」下限の上昇により、本日139.70レベルの「雲」の下限を下抜けつつあり(注:investing.com社のチャートの一目均衡表の「雲」は1日分のズレあり)、ドル売り地合いが強まっています。
市場は珍しく材料過多による消化不良の状態ですが、本日やや反発しているとはいえ昨晩からの米長期金利の急低下により、10年物国債利回りが10月上旬以来の低水準となっている部分が織り込まれていない分、潜在的はややドル下落リスクが高いのではないかと思われます。
今晩にかけての米長期金利と対主要通貨でのドルの強弱は要注意です。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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