値動き荒っぽいが、それでも徐々に落ち着き(11/15夕)

15日の東京市場はドルが底堅い。140円台を中心とした値動きながら上値も重く、戻りも限られた。

値動き荒っぽいが、それでも徐々に落ち着き(11/15夕)

値動き荒っぽいが、それでも徐々に落ち着き

〇本日のドル円、139.85-90で寄りつき、140.60レベルまで上昇するも上値も重く、戻りも限られる
〇ドル円の値動きはまだ荒っぽいが、徐々に落ち着きを取り戻しつつある感
〇米経済指標や要人発言、米長期金利の行方などに注意、相場の波乱要因となる可能性も
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは138.50-140.50、140円前後を上抜ければ140.60-80を目指すか
〇ドル安・円高方向は、非常に強いサポートは138.40、その手前138.80レベルなども弱いサポート

<< 東京市場の動き >>

15日の東京市場はドルが底堅い。140円台を中心とした値動きながら上値も重く、戻りも限られた。

ドル/円は寄り付いた139.85-90円を日中安値にドルはじり高。発表された日本のGDPが予想を下回るなか、早い時間帯に140円台を回復すると、そのまま140円台での推移となった。ただドルの上値も重く、高値は140.60円レベルまで。16時現在では140.25-30円で推移し、欧米市場を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは「国際情勢」と「ロシア情勢」について。
前者は、引き続き東アジアサミット、そして本20日から始まるG20サミットに絡む話題が多い。また参加者などによる2国間会合の話題も数多く散見されている。たとえば日EUの首脳会談なども実施されたが、やはりハイライトは米中首脳会談か。対面式は3年5ヵ月ぶりの会談となるなか、双方は台湾問題で応酬。習氏は「台湾問題は米中関係の第一のレッドライン(越えてはならない一線)だ」と表明し、米国に警告を発したという。

対して後者は、ロイターがウクライナ農務省の発表したデータをもとに「今年度の穀物輸出は現時点で30%減」とレポート。先行きについても、黒海経由のウクライナ穀物輸出合意が19日に期限切れとなることで懸念されるなか、ロシアのペスコフ報道官が「11日の国連との穀物協議は建設的だった」と述べたことで、一部で合意延長期待が取り沙汰されていた。一方、別途ロシア軍が先週ドニエプル川の西岸から退却した際、主要な電力施設を破壊するなど蛮行が次々と明らかに。それもあり、国連総会において、ウクライナ侵攻によるロシアへの損害賠償を要求する決議が賛成多数で採択されている。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円は年初来高値151.94円から13円以上も下落し、ようやく第1波が終了した感。値動きそのものはまだ荒っぽいが、それでも徐々に落ち着きを取り戻しつつある感も見受けられる。問題は138.50-142.50円、あるいはもっと狭いレンジを形成し、さらに相場変動が沈静化するのか否か。ただ、クリスマス相場入りするにはまだ早いことで、「年内まだ一波乱や二波乱ありそう」といった見方もあり、油断は禁物だろう。
行き過ぎた感もあった米利上げ期待が後退したとはいえ、日米の絶対的な金利差を考えると、ドル高・円安基調はまだ継続する見通しだ。そうした意味では、発表される米経済指標や要人発言、あるいは米長期金利の行方などに注意を払いたい。たとえば米指標が予想外の好数字となった場合には、改めてドルの買い戻しが進み上値を試す可能性もある。なお、引き続きG20サミットなど政治要因も多く、参加者などの発言も場合によっては相場の波乱要因に。

テクニカルに見た場合、ドル/円は昨日もレポートしたように、日足が一目均衡表の先行帯の雲の下限(138.15円レベル)割れを一時視界内に捉えられていたが、結局割り込めず。目先の危機は取り敢えず脱したものの、その一目の雲の下限は週末から来週にかけて140円台へと切り上がる見込みだ。一連の過程のなかで、日足がしっかりと下回ることになりかねない。そうした意味において、ドルの下値は正念場が近づきつつあるだろう。

本日は米経済指標として、11月のNY連銀製造業景況指数や10月の生産者物価指数が発表されるほか、バーFRB副議長による上院銀行委員会での証言など、当局者による発言機会も多い。また、それとは別に前述したG20会合や、トランプ前大統領による「大きな発表」も一応要注意。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは138.50-140.50円。ドル高・円安方向は140円前後を上抜ければ、東京高値を含めた140.60-80円を目指す展開か。
対するドル安・円高方向は、非常に強いサポートは138.40円だが、その手前138.80円レベルなども一応弱いサポート。攻防が注視されている。

値動き荒っぽいが、それでも徐々に落ち着き

ドル円日足


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