ドル円144円台は節目となりやすい
円独歩安が止まりません。週初の週報において141.75レベルを上値目途としましたが、昨日から本日にかけて140円台から始まり、141、142、143、144と既に5つ目の大台を見ています。8日のECB理事会とパウエルFRB議長の会見を前にここまで一気に円安が進むとは思いませんでした。
おそらく140円の大台に乗せてからの押しがあまりにも弱く、昨日の141円から143円までの間で出遅れていたドル買いがかなり出たと思いますし、本日の144円台も仕方なくドル買いに動いているという感じがします。日米金利差拡大や他の主要国の引き締めと日銀との金融政策の方向性の違いといった材料だけでは説明がつかない勢いになっていると言えます。
こうなるとテクニカルなターゲットが便利なので日足チャートにフィボナッチ・エクスパンション(ピンク)を加えた日足チャートをご覧ください。赤の水平線は1998年高値の147.66レベルです。
こうして見ると既に100%エクスパンションの143.41もあっさりと上抜けてしまいましたので、次のターゲットとしては127.2%(161.8%の平方根)エクスパンションの146.95ですが、ここまで行くのであれば1998年高値もそう遠くありません。中期的には1998年高値を試さざるを得ない状況と言えます。
ただ、節目としては145円という大台も心理的な壁になりやすい水準ですし、ギャンのスクエアチャート等では144という数字は重要な節目となっていて、144円台というのは一度引っかかりやすい水準でもあります。短期的にはそろそろ止まりやすい水準になったと考えることもできますので、ドル買いポジションを持っている方は一部利食いを考えてもよいかもしれません。
オーダー/ポジション状況
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