米7月消費者物価指数(CPI)の予想(22/8/10)

2022年8月10日21時30分に発表予定です。

米7月消費者物価指数(CPI)の予想(22/8/10)

米7月消費者物価指数(CPI)の予想

本日(10日)米国7月消費者物価指数(CPI)、明日7月卸売物価指数(PPI)が公表されます。そのCPIですが、前回6月分は全体・コア共に予想を上回りました。相場は発表前137円付近で推移していたドル円が137円87銭の高値をつけ、137円39銭で引けました。そしてその翌日に今年高値となっている139円39銭を示現しています。14日にはPPIも大きく上昇した経緯もあり、先行きの利上げ幅拡大観測になりました。

前回からは約1ヶ月経過しましたが、この間GDPが2期連続のマイナスになったこともあり、現在は年内利上げの継続、来年には打ち止めとの見方が大半になっています。
今回7月予想は概ね前月よりはインフレ率が低下していますが、まだ高止まりしており、特にCPIコアの前月比はまだ高く、しかも前年比は上昇となっています。予想よりも高い結果になった場合、市場の利上げ観測がどの様に変わるか、米金利とその後のNY株動向を注視したいと思います。
また、明日は7月PPI(予想は下表ご参照願います)も公表され、年率では全体もコアも高いままです。仮に今日のCPIが予想を下回ったとしても、PPIの数値次第では8月CPIが要注意になります。

消費者物価指数

消費者物価指数

2022年8月10日11時現在予想

卸売物価指数

卸売物価指数

2022年8月10日11時現在予想

(1)米国消費者物価指数全体(CPI)前月比ベース推移

(1)米国消費者物価指数全体(CPI)前月比ベース推移

(青い矢印は今回の予想値、赤はゼロ、青は0.6%)

上記チャート(1)を見ると、オレンジ色の移動平均線(7月予想0.80%)はやや下がっていますが、まだ右肩上がりを維持しています。前月比では大きく下がりますが、6月の結果が非常に高かったことの反動と思われます。
一方で、下記チャート(2)では赤(2%)の横線がFRBインフレ目標値(=オレンジ色のPCEコア)、黒が今年6月公表済のFRB予想(2022年末PCEコア)数値4.3%です。今回予想通りなら、ややインフレ低下傾向が止まった形になります。8月以降の数値が要注意となり、その結果次第では6月時FRB予想(年末4.3%)の達成が厳しくなる可能性も出てきます。

(2)米・CPIコア(青)とPCEコア(オレンジ)の前年比ベースの推移

(2)米・CPIコア(青)とPCEコア(オレンジ)の前年比ベースの推移

(赤はFRBのインフレ目標値2%、黒はFRB6月時の2022年末予想PCEコア4.3%、青の矢印は今回予想値)

(注:CPIは米労働省統計局が発表し、PCEは米商務省統計局が発表します。PCEには医療保険に関わる費用なども含まれているため、カバーされる範囲が広くFRBのインフレ指標に採用されています。)

下図はドル円の日足チャートです。3月4日底値からのラインA(=137円40円)を7月28日に下抜け、その後も続落して、横サポートのB(=131円30銭〜50銭ゾーン)で止まりました。下ヒゲだけ130円40銭まで下落しています。短期的にはドル下落リスクの方が大きく、目先は売られ過ぎの反動で戻しています。
これまでのドル高トレンドに回帰するにはまずAをクリアすることが重要で、更に高値からの抵抗線C(=138円50銭)が続いています。そのためには目先の戻り高の流れを維持することが重要で、直近サポートD(=134円00銭)を守ることが必要になります。もし切れた場合は再度Bまでの下値余地がでてきます。
尚、目先の上値抵抗線は135円60銭、136円20銭〜30銭、136円80銭、137円10銭、そしてAの137円40銭になります。

(2)米・CPIコア(青)とPCEコア(オレンジ)の前年比ベースの推移 2枚目の画像

(8月10日13:40 1ドル=134円98銭)

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