ドル円、下落後に持ち直すも方向感見出せず。いよいよ注目の米FOMCへ(7/27朝)

26日(火)のドル円相場は下落後に持ち直す展開。

ドル円、下落後に持ち直すも方向感見出せず。いよいよ注目の米FOMCへ(7/27朝)

海外時間のレビュー

〇ドル円株式市場の冴えない動きに136.29まで下落後米金利上昇等に136.98まで上昇
〇ユーロドル指標不冴え、伊政局不透明感、天然ガス供給不安に1.0108まで下落
〇ドル円、テクニカルの地合い強い、本日のFOMCは1%の利上げリスク残る
〇パウエル議長の会見内容のインフレ抑制重視協調や9月利上げ予告発言等要警戒
〇引き続き、ドル高・円安トレンドの継続をメインシナリオとして予想
〇本日の予想レンジ:136.00ー138.50

26日(火)のドル円相場は下落後に持ち直す展開。@米金利低下に伴うドル売り圧力(米10年債利回りは5/27以来となる2.71%へ急低下)や、A株式市場の冴えない動き(リスク回避の円買い圧力)が重石となり、米国時間朝方にかけて、安値136.29まで下落しました。しかし、売り一巡後に下げ渋ると、B米FOMCを控えたポジション調整(100bpサプライズ利上げへの警戒感)や、Cユーロでのドル買い圧力、D米金利上昇に伴うドル買い圧力(米10年債利回りは2.71%から2.81%へ急上昇)が支援材料となり、米国時間午後にかけて、高値136.98まで急伸しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間7/27午前6時25分現在)では、136.93前後で推移しております。尚、昨日は米7月リッチモンド連銀製造業指数(結果0、予想▲14)、米6月新築住宅販売件数(結果59万件、予想65.8万件)、米7月コンファレンス・ボード消費者信頼感指数(結果95.7、予想97.0)が発表されましたが、強弱まちまちの結果となった為、ドル円相場への影響は限定的となりました。

26日(火)のユーロドル相場は大幅下落。アジア時間朝方にかけて、高値1.0250まで上値を伸ばすも、一巡後に伸び悩むと、@欧州経済の先行き不透明感(スタグフレーション懸念が燻る中でのECBによる大幅利上げは景気への強い逆風。前日発表されたドイツ7月IFO景況感指数も冴えない結果)や、Aイタリアを巡る政局不透明感(ドラギ首相の辞任)、B国営ガスプロム社によるノルドストリーム経由のガス供給を7/27より2割減少させるとの方針発表、C上記Bを背景とした天然ガス価格の急上昇(オランダTTF天然ガス先物価格の高騰→エネルギー主導のインフレ再加速懸念→欧州経済への下押し圧力)、DS&Pによるイタリア格付け見通しの下方修正(ポジティブから安定的に変更)などが重石となり、米国時間にかけて、安値1.0108まで急落しました。引けにかけて小反発するも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間7/27午前5時00分現在)では、1.0118前後で推移しております。

本日の見通し

ドル円は先週末7/22に記録した安値135.57をボトムに切り返すと、昨日は一時136.97まで急伸しました。135円台半ばで下値の堅さを再確認できたことや、日足・週足・月足の全てで強い買いシグナル(一目均衡表三役好転、強気のパーフェクトオーダー、ダウ理論の上昇トレンド)の点灯が継続していること等を踏まえると、テクニカル的に見て、地合いは強いと判断できます。こうした中、本日は日本時間7/28午前3時00分に発表される米FOMC声明と、同3時30分から開始されるパウエルFRB議長による記者会見に注目が集まります。75bpの追加利上げが市場コンセンサスとなっていますが、今週のECB理事会(市場予想の25bpを上回る50bpの利上げ実施)や南ア中銀会合(市場予想の50bpを上回る75bpの利上げ実施)が共にサプライズ利上げに踏み切ったように、米FOMCも市場予想の75bpを上回る100bpの利上げに踏み切るリスクが残っています。

また、ここ数週間に亘る米経済指標の冴えない結果にも係わらず、パウエルFRB議長が記者会見で景気よりインフレ抑制を重視する構えを再強調する場合や、次回9月FOMCでの利上げ予告を行う場合などには、米FRBによるタカ派傾斜観測再燃→米長期金利上昇→市場心理悪化→リスクアセット下落→資産現金化需要のドル買いの経路と、米長期金利上昇→日米金融政策格差拡大→ドル買い・円売りの経路の組み合わせで、ドル円には強い上昇圧力が加わるものと推察されます。以上を踏まえ、当方では引き続き、ドル高・円安トレンドの継続をメインシナリオとして予想いたします(特に米国時間午後にかけてのドル円急騰リスクに要警戒。一方、アジア時間帯や欧州時間帯、米国時間朝方は重要イベント前の様子見ムードで方向感に欠ける値動きが続くと予想)。

本日の予想レンジ:136.00ー138.50

注:ポイント要約は編集部

海外時間のレビュー

ドル円日足

オーダー/ポジション状況

関連記事

「FX羅針盤」 ご利用上の注意
当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。

ページトップへ戻る