ドル円、136円台半ばへ反発。本日は重要イベントを前に様子見ムードが広がるか(7/26朝)

週明け25日(月)のドル円相場は堅調推移。

ドル円、136円台半ばへ反発。本日は重要イベントを前に様子見ムードが広がるか(7/26朝)

ドル円、136円台半ばへ反発。本日は重要イベントを前に様子見ムードが広がるか

〇ドル円、米主要株価指数、米長期金利反発に米国時間午後に136.79まで上昇、底堅い
〇ユーロドル、ECB関係者のタカ派発言、露政府の前向きなガス供給発言に1.0257に上昇
〇その後は露ガスプロム社がノルドストリームのガス供給を減少させる方針を発表、1.0225まで戻す
〇ドル円週明けに一転ドル買い優勢に、135円台で下値の堅さ確認
〇ファンダメンタルズもドル円相場の上昇を連想させる材料が増えつつある
〇ドル高・円安トレンドの継続をメインシナリオとして予想するも、本日はイベント控え足踏みか
〇本日の予想レンジ:136.00ー137.00

海外時間のレビュー

週明け25日(月)のドル円相場は堅調推移。@日経平均株価の冴えない動き(リスク回避の円買い圧力)や、A米金利低下に伴うドル売り圧力、B原油先物価格の軟調推移が重石となり、アジア時間午前にかけて、安値135.90まで下落しました。しかし、先週末金曜日(7/22)に記録した直近安値135.57をバックに下げ渋ると、C米FOMCを控えたポジション調整や、D米主要株価指数の底堅い動き(リスク回避ムード後退)、E米金利上昇に伴うドル買い圧力(米10年債利回りは7/22に記録した約2ヵ月ぶり低水準2.73%から2.84%へ上昇)が支援材料となり、米国時間午後にかけて、高値136.79まで反発しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間7/26午前5時00分現在)では、136.66前後で推移しております。尚、昨日は内閣が7/24付けで日銀審議委員に任命した元岡三証券グローバル・リサーチ・センター理事長の高田創氏と、元三井住友銀行上席顧問の田村直樹氏によるコメントが各々発せられましたが、市場の反応は限定的となりました。

週明け25日(月)のユーロドル相場は下落後に持ち直す展開。@欧州経済の先行き不透明感(スタグフレーション懸念が燻る中での大幅利上げは景気への逆風)や、Aイタリアを巡る政局不透明感(ドラギ首相の辞任)、Bドイツ7月IFO景況感指数(結果88.6、予想90.2、前回92.2)の冴えない結果が重石となり、欧州時間朝方にかけて、安値1.0180まで下落しました。しかし、売り一巡後に下げ渋ると、Cラトビア中銀カザークス総裁による「大幅利上げは終わりではないかもしれない」「弱過ぎるユーロは問題」とのタカ派的な発言や、D露大統領府報道官による「ロシアは欧州向けガス供給の遮断に関心はない」「ロシアはノルドストリーム1経由で可能な限りのガスを供給する」とのポジティブ発言(ロシア産天然ガス供給を巡る不安感後退)が支援材料となり、米国時間朝方にかけて、高値1.0257まで反発しました。

もっとも、E露国営ガスプロム社がノルドストリームのガス供給を減少させる方針を発表すると、Fロシア産天然ガス供給を巡る不安感再燃や、Gそれに伴う欧州経済の先行き懸念(天然ガス価格高騰→欧州経済への下押し圧力)が重石となり、本稿執筆時点(日本時間7/26午前5時00分現在)では、1.0225前後まで値を崩す動きとなっております。

本日の見通し

ドル円は先週末7/22に発表された米7月総合PMIが冴えない結果となったことで(好不況の分かれ目となる50を割り込んだことで)、米景気を巡る先行き不安が一段と強まり、米金利低下→米ドル売りの経路で一時135.57まで下げ幅を広げましたが、週明け7/25は一転してドル買いが優勢となり、米国時間午後にかけて136.79まで値を戻す動きとなりました。節目135円台で下値の堅さを再確認できたことや、日足・週足・月足の全てで強い買いシグナル(一目均衡表三役好転、強気のパーフェクトオーダー、ダウ理論の上昇トレンド)が点灯していること等を踏まえると、テクニカル的に見て、地合いは強いと判断できます。

ファンダメンタルズ的に見ても、@日米金融政策の方向性の違い(今週の米FOMCで75bpの追加利上げが完全に織り込まれている米国と、先週の会合で利上げやイールドカーブコントロールの可能性を完全否定した日本との金融政策格差は歴然)や、A米政府・米当局によるドル高容認姿勢(対円、対ユーロで急ピッチにドル高が進行しているにも係わらずイエレン米財務長官やパウエルFRB議長はドル高牽制を一切行わず→米国はインフレ抑制に繋がるドル高を黙認する構え)、B上記Aを背景としたドル売り・円買い介入の難しさ(日銀は例え円安がこれ以上進行したとしても米国に配慮する形で為替介入には踏み切りにくい)など、ドル円相場の上昇を連想させる材料が増えつつあります(金融引き締めに伴う米経済の悪化は既に織り込み済みであるため、ドル円は今後冴えない米経済指標に反応しづらくなる可能性あり。事実昨日もダラス連銀製造業景況指数が冴えない結果となったが、ドル円は殆ど反応せず)

以上を踏まえ、当方では引き続き、ドル高・円安トレンドの継続をメインシナリオとして予想いたします。尚、本日は米7月消費者信頼感指数や、米7月リッチモンド連銀製造業指数、米6月新築住宅販売件数、米5年債入札などが予定されておりますが、週央以降に重要イベント(米FOMC、米4ー6月期GDP速報値、米6月PCEデフレータなど)を控えているため、様子見ムードも根強く、ドル円相場の反応は限定的となりそうです(ドル円上昇を見据えつつも、本日に限っては重要イベントを前に足踏み状態が続くと想定)。

本日の予想レンジ:136.00ー137.00

注:ポイント要約は編集部

ドル円、136円台半ばへ反発。本日は重要イベントを前に様子見ムードが広がるか

ドル円日足

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