ドル円、次回FOMCでの100bp利上げ観測後退で一時138円割れ(7/19朝)

週明け18日(月)のドル円相場は上値の重い展開。

ドル円、次回FOMCでの100bp利上げ観測後退で一時138円割れ(7/19朝)

ドル円、次回FOMCでの100bp利上げ観測後退で一時138円割れ

〇ドル円、WSJの7月FOMCでの0.75%利上げ観測記事等に欧州朝方137.90まで下落
〇売り一巡後は持ち直し138円台前半を回復
〇ユーロドル、FRB大幅利上げ観測後退等に米国時間朝方にかけて高値1.0201まで急伸
〇ドル円、ダウンサイドに複数のサポートポイント控え買いシグナルも点灯中、テクニカルの地合い強い
〇ファンダメンタルズも、足元ドル円が続落する要因は殆ど見当たらない状態
〇引き続き、ドル高・円安トレンドの継続をメインシナリオとして予想
〇本日の予想レンジ:137.60ー138.60

海外時間のレビュー

週明け18日(月)のドル円相場は上値の重い展開。アジア時間早朝にかけて、高値138.59まで上値を伸ばすも、一巡後に伸び悩むと、@先週末金曜日(7/15)に発表された米7月ミシガン大学消費者信頼感指数における期待インフレ項目が前月比で大幅に鈍化したことや、Aウォールストリート・ジャーナル紙のFEDウォッチャーであるニック・ティミラオス記者による「7月FOMCは100bpではなく75bpの利上げになる」との慎重な発言、B上記@Aを背景とした米FRBによる7月100bp利上げ観測の大幅後退、C東京市場休場に伴う商い閑散(輸入企業による実需のドル買いの欠如)、D対ユーロでのドル売り圧力(ユーロドルの大規模ショートカバー)が重石となり、欧州時間朝方にかけて、安値137.90まで下落しました。しかし、売り一巡後に下げ渋ると、引けにかけて持ち直し、本稿執筆時点(日本時間7/19午前5時30分現在)では、138.13前後で推移しております。尚、米国時間に発表された米7月住宅市場指数(結果55、予想65)は市場予想を大幅に下回る冴えない結果となりましたが、マーケットの反応は限定的となりました。

週明け18日(月)のユーロドル相場は堅調な値動き。アジア時間早朝にかけて、安値1.0079まで下げ幅を広げるも、一巡後に下げ渋ると、@米FRBによる7月100bp利上げ観測の大幅後退や、A7/21に予定されているECB理事会を控えたポジション調整、Bイタリアを巡る政局不透明感の一時的な後退(ドラギ首相の辞意表明に対してマッタレッラ大統領は辞表受理を拒否)、C短期筋の大型ショートカバーが支援材料となり、米国時間朝方にかけて、高値1.0201まで急伸しました。もっとも、買い一巡後に伸び悩むと(心理的節目1.0200前後の戻り売り圧力に続伸を阻まれると)、Dドラギ首相の議会演説を控えた警戒感(7/20の議会演説で同氏が再度辞意表明するとの思惑)や、Eノルドストリーム1再開を巡る警戒感(7/22に予定通り再開されるか否かの不確実性)、F欧州に押し寄せる記録的な熱波到来(欧州経済の先行き不安)が重石となり、本稿執筆時点(日本時間7/19午前5時30分現在)では、1.0146前後まで押し返される展開となっております。

本日の見通し

ドル円は7/14に記録した約23年10ヵ月ぶり高値139.40(1998年9月以来の高値圏)をトップに反落に転じると、昨日は一時137.90まで下落しました。しかし、ダウンサイドに複数のサポートポイントが控えていることや、日足・週足・月足で強い買いシグナル(一目均衡表三役好転、強気のパーフェクトオーダー、ダウ理論の上昇トレンド)が成立していること等を踏まえると、テクニカル的に見て、地合いは崩れていないと判断できます(足元の下落は上昇トレンドの過程で見られる一時的な押し目。一巡後に反発に転じると共に、比較的早期に心理的節目140.00を再トライするシナリオを想定)。

また、ファンダメンタルズ的に見ても、「日米金融政策の方向性の違い」と「米国よるドル高容認スタンス」が、短期的にも中長期的にもドル円の支援材料として機能し続ける公算が大きく、足元ドル円が続落する要因は殆ど見当たらない状態となっています(※7月FOMCでの100bp利上げ観測後退がドル売り材料として意識されているものの、FRBがハト派化したわけではなく、むしろタカ派化スタンスは明確であり、足元の材料を以ってドル売りを推し進めることは難しいと判断。ユーロドルが1.0201をトップに米国時間午後にかけて1.0150割れまで反落したことも、ドル売り→ドル買いの反転を示唆)。

以上を踏まえ、当方では引き続き、ドル高・円安トレンドの継続をメインシナリオとして予想いたします。尚、本日は米6月住宅着工件数や、米6月建設許可件数に注目が集まります。市場予想を上回る結果が示される場合には、米金利や米株の上昇につれて、素直にドル買いで反応する可能性が高いと考えられます。但し、既にブラックアウト期間入りで米当局者発言等が予定されていないため、様子見ムードも根強く、ドル円の値幅は限定的となりそうです。

本日の予想レンジ:137.60ー138.60

注:ポイント要約は編集部

ドル円、次回FOMCでの100bp利上げ観測後退で一時138円割れ

ドル円日足

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