新規材料乏しく、基本はレンジ取引か(6/6夕)

週明け6日の東京市場はドルが小安い。ただ、大きく崩れることはなく、基本的には130円後半での一進一退に終始している。

新規材料乏しく、基本はレンジ取引か(6/6夕)

新規材料乏しく、基本はレンジ取引か

〇本日のドル円、高値131円レベル示現後130円半ばへ小緩む、16時現在ドル安値圏で推移
〇米雇用統計好数字、対して黒田総裁「金融引き締め行う状況にない」と発言
〇リスクはドル高方向、調整の動き警戒の声も
〇先週末値を崩した米株の動き注視、市場のリスク回避志向強まる可能性あり
〇本日は米経済指標など新規材料乏しく、動きにくいか
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは129.90-131.10、131円レベルの攻防に注目

<< 東京市場の動き >>

週明け6日の東京市場はドルが小安い。ただ、大きく崩れることはなく、基本的には130円後半での一進一退に終始している。

先週末は、ウクライナにおける戦闘をめぐり複数要人からコメントが聞かれるも、結果としてまだしばらく続くことが再確認された格好に。また、昨日5日に北朝鮮が弾道ミサイルと思しき飛翔体を発射したとして、一部で話題となっていたようだ。
そうした状況下、ドル/円は130.80円レベルで寄り付いたのち、揉み合いのなか日中高値である131円レベルを示現。しかし、しっかり乗せるには至らず、むしろその後は、ジリジリとしたドル安が進行する展開に。一時は130.40-45円まで軟落したのち、16時現在ではそのままドル安値圏で推移、欧米市場を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは、「ロシア情勢」と「北朝鮮情勢」について。
前者は、週末にはウクライナ国防相から「年末までに戦闘終結の可能性」、ウクライナ大統領府長官顧問も「武器の蓄えを勘案すれば戦闘は2-6ヵ月続く」と述べるなど、年内いっぱい程度はウクライナでの戦闘が続く可能性が示唆されていた。そうしたなか、ドイツ議会が「国防費をGDP比2%超への拡大」を承認。危機対応へ向けた動きながら、ロシアはドイツが「再び軍備を拡張」と主張したうえで、欧州の安全保障を揺るがしているとした非難声明を発表している。

対して後者は、昨日5日午前に北朝鮮が弾道ミサイルと思しき飛翔体を発射したようだ。韓国軍の発表によると、タイプの異なるミサイルをトータル8発発射したとされていた。これを受け、3日にソウルで対面会談を行ったばかりの日米韓の担当者が再び電話にて会談を実施。発射を強く非難したうえで、「国際社会への明白で深刻な挑戦だ」との認識で一致したという。また、そののち聯合ニュースによると、北朝鮮のミサイル発射に対抗し、米韓両軍も8発のミサイルを発射したと伝えられている。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円は、先週末から本日東京にかけて131円レベルまでドル高が進行。131.25円や131.35円との二番あるいは三番天井をうかがう様相を呈している。リスクとしてはドル高方向にバイアスがかかりそうで、前記した131.35円などをトライする動きをたどっても不思議はない。ただ、先週だけでドルは4円を超えるドル高・円安が進行しているだけに、足もとは調整の動きを警戒する声も聞かれていた。
日米を中心とした各国金融政策への関心が高いなか、先週末に発表された注目の米雇用統計は予想を上回る好数字に。対して、本日東京時間には黒田日銀総裁から「金融引き締めを行う状況にはまったくない」とのコメントが聞かれていた。あまりに対照的な結果と言えよう。いずれにしても、このあとは先週末再び値を崩したNYダウなど米株の動きにまずは注目。続落から32000ドル割れ方向へと向かうようだと、為替市場もリスク回避志向が強まる可能性もある。

テクニカルに見た場合、ドル/円のリスクはドル高方向と考えているのだが、ごく短期的には131円台にしっかりと乗せられていないところがやや気掛かり。そして、そののち130円半ばへと小緩んでいる。ドルの強気派としては早期の131円台回復、さらにいえば高値131.35円突破を期待したいが果たして如何に。
なお、直近安値126.36円を起点とした目先上げ幅のフィボナッチ23.6%戻しは129.90円、同38.2%戻しは129.20-25円などとなる。

一方、本日はとくに目立った米経済指標の発表や、米通貨当局者らの講演などの発言機会も予定なし。そのなか米州首脳会議が実施されるほか、国際原子力機関(IAEA)の理事会でウクライナの原発問題も協議される見通しだが、全体的には新規材料が乏しく、やや動きにくいイメージ。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは129.90-131.10円。ドル高・円安方向は、本日東京高値にもあたる131円レベルの攻防にまずは注目。上抜けると131.25円や131.35円が現実的なターゲットに。
対するドル安・円高方向は、同じく東京安値の130.40-45円が目先のサポート。割り込めばフィボナッチポイントも含めた130円前後を目指す展開も。

新規材料乏しく、基本はレンジ取引か

ドル円日足


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