5月NY連銀製造業景況指数の予想
本日、5月NY連銀製造業景況指数(NY)が発表されます。前回4月は予想を大きく上回る数値になりました。それでも下図@の移動平均線(オレンジ色)を見る限りは、マイナスからは脱却しましたが、下降トレンドからは抜け出せずにいます。また前回4月時の相場はグッドフライデーの休場下で公表された結果、相場は全く動きませんでした。
今回5月予想は4月よりは下がりますが、もし予想通りならオレンジ色の移動平均線(9.27)は引き続き回復傾向になります。但し、過去に好調と言われた移動平均線の高値24(図中緑の横線)からはかなり下がって推移しています。
米経済は第1四半期GDPが予想外のマイナスとなり、第2四半期もアトランタ連銀GDPナウは5月9日現在+1.8%(前期比年率)に留まっています。第1四半期の発射台が低い割には伸びが芳しくありません。加えてウクライナ戦争の長期化懸念と中国のロックダウンもあり、世界経済への足枷になっています。NY株式市場はリセッション懸念も売り材料として想定し始めており、FRBの利上げが今後も続くことを勘案すると、製造業からの立ち直りが必須になりそうです。
(今回発表予想)2022年5月16日12時00分現在予想
@NY連銀製造業景況指数(青)と移動平均(オレンジ)
青の矢印は今回予想
赤はゼロ
緑は過去の移動平均線高値で24付近
下図AのISM製造業との比較では、〇印にあるようにNY>ISMになるとISMは大方下がる傾向にあり、今回もオレンジ色がISMよりも上になっています。このままNYが拡大傾向になれば良いのですが、僅かにISMを上回っている程度で推移するなら双方の下降パターンが予想されます。
AISM製造業景況指数とNY連銀製造業景況指数の3ヶ月移動平均線
(NY連銀製造業景況指数は5月予想値を加味した移動平均線)
下図はドル円の日足チャートです。今年3月4日底値からのサポートA(=129円90銭)と3月11日底値からのサポートB(=130円80銭)の2つ共に下抜けてしまいました。上値はC(=131円35銭)でダブルトップになっています。また実体線の高値は4月28日の終値130円85銭で、これ以上は全て上ヒゲになっており、Bと合わせて、130円80銭〜85銭が重くなっています。一方で下値は4月19日寄値D(=127円15銭)で実体が止められており、4月18日終値126円99銭に窓が空いています。
現状ではCとDで横這いが想定され、この間の上値としてAとBが抵抗線になっています。ドル高トレンドに回帰するにはCを越えて終わることが必要になります。逆にもし、この横這いを切れて窓埋めすると、一段の下値を想定する必要があります。この場合の目安として、ラインAの半値であるE(=123円)が目安になりそうです。
(2022年5月16日15:00、1ドル=129円02銭)
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