ドル円、下落後に持ち直す展開。今晩は米FOMCとパウエル議長記者会見に注目
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〇ドル円、欧州株の反発や米長期金利上昇に米国時間朝方にかけ114.17まで反発
〇引けにかけて反落するも底堅く113.92レベルでアジア時間につなぐ
〇ユーロドル、ウクライナをめぐる地政学リスクの高まりに一時1.1263に下落
〇日本時間明日未明の米FOMC結果公表と、パウエルFRB議長記者会見に注目集まる
〇FOMCでのFRB、更なるタカ派傾斜を想定、公表後はドル上昇か
〇本日の予想レンジ:113.50ー114.50
25日(火)のドル円相場は下落後に持ち直す展開。@米FOMCを控えた警戒感(1/27の米FOMCがタカ派的になるとの思惑)や、Aウクライナ情勢の緊迫化(地政学的リスク)、B上記@Aを背景とした世界的なリスクオフ(日経平均株価急落→リスク回避の円買い圧力)が重石となり、アジア時間にかけて、安値113.68まで下落しました。しかし、前日安値113.47をバックに下げ渋ると、C日経平均先物や欧州株の上昇を背景としたリスク回避ムードの後退や、D米金利上昇に伴うドル買い圧力が支援材料となり、米国時間朝方にかけて、高値114.17まで反発しました。引けにかけて反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間1/26午前5時00分現在)では、113.92前後で推移しております。
25日(火)のユーロドル相場は冴えない動き。アジア時間朝方にかけて、高値1.1330まで上値を伸ばすも、一巡後に伸び悩むと、@ウクライナを巡る地政学的リスクの高まり(ロシア政府は米政府がウクライナ情勢を踏まえ約8500人の兵士を欧州派遣要員として待機させていることを「深刻な懸念を持って注視している」と発言)、A欧米金融政策の方向性の違い(レーンECB理事は「ECBはまず純購入終了し、それから金利を引き上げる」と発言→早期利上げ観測の後退)、Bテクニカル的な地合いの弱さ、C欧州経済の先行き不透明感(ウクライナ問題を巡り欧州とロシアの関係性悪化→ロシアによる天然ガス供給抑制→欧州圏でインフレ発生懸念→欧州経済への下押し圧力)が重石となり、米国時間にかけて、安値1.1263まで下落しました。もっとも、売り一巡後に下げ渋ると、引けにかけて持ち直し、本稿執筆時点(日本時間1/26午前5時00分現在)では、1.1300前後で推移しております。尚、昨日発表されたドイツ1月IFO業況指数(結果95.7、予想94.7)は市場予想を上回りましたがユーロドル相場の反応は限定的となりました。
本日の見通し
ドル円は前日1/24に記録した約1ヵ月ぶり安値113.47(昨年12/20以来の安値圏)をボトムに切り返すと、昨日は一時114.17まで反発しました。欧米株と米長期金利が持ち直したことで、リスク選好の円売りと米金利上昇に伴うドル買いが組み合わさったことが背景と考えられます。こうした中、本日は今月のメインイベントでもある米FOMC(日本時間1/27午前4時00分発表)と、パウエルFRB議長記者会見(同4時30分開始)に注目が集まります。
市場参加者の多くはこのイベントを通じて米金融政策の先行きに関するいくつかのヒントが得られると期待しており、具体的には、@3月の利上げ幅(25bpか50bpか)や、Aその後の利上げペース(3月の次に5月FOMCでの連続利上げの可能性があるのか)、Bバランスシート縮小の開始時期(7月より前倒しでQTが始まる可能性があるのか)、Cバランスシート縮小ペース(急ピッチなQTの可能性が示唆されるのか)などを声明文やパウエルFRB議長記者会見から探る展開が見込まれます。当方では更なるタカ派傾斜を想定しているため、米FOMCとパウエルFRB議長記者会見を経て、ドル円が急伸するシナリオをメインシナリオとして警戒いたします(米FRBによるタカ派傾斜示唆→米金利急上昇→日米金利差拡大→ドル円上昇の波及経路を想定。タカ派な米FOMCは米金利急上昇→株安→リスクオフにも繋がりますが、リスク回避局面では、「リスク回避の円買い」と「リスク回避のドル買い」が綱引き状態となるため、これまで見られたような「リスク回避の円買い→ドル円下落」といった一方向の反応には繋がりにくいと予想)。
本日の予想レンジ:113.50ー114.50
注:ポイント要約は編集部
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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