ユーロ圏・米国の1月PMI景況指数速報値の予想
(日本時間2022年1月24日月曜日17時15分〜順次発表予定)
本日、ユーロ圏及び米国の1月PMI指数の速報値が発表されます。
前回12月はユーロ圏で製造業が予想を上回り、サービス業は悪化しました。特にドイツのサービス業は好悪判断の50を下回り、かなり悪化しています。一方の米国は製造業・サービス業共に予想以下になりました。両地域とも、昨年来のオミクロン株感染拡大の影響が広がったことが大きな要因になっています。そして、その感染状況は2022年に入り一段と悪くなっているので、2022年最初の数値は、欧米共に製造業・サービス業共に前月比から一段と悪化になっています。ECBの金融政策では必ずPMI指数の議論がありますので、来月3日のECB金融会合では、予想通りになった場合に、この影響をどの様に受け止めるのかが注目されます。また米国も一時期の回復からは下降になっているので、傾向としてはあまり芳しくありません。
ユーロ圏1月PMI指数
(1)ユーロ圏製造業PMI景況指数
(今回発表予想 2022年1月24日12時30分現在)
(2)ユーロ圏サービス業PMI景況指数
(今回発表予想 2022年1月24日12時30分現在)
米国1月PMI指数予想
(東京時間23時45分発表)
製造業 12月は57.7(←予58.5) 1月:56.7(レンジ55.7〜57.7)
サービス業 12月は57.6(←予58.8) 1月:54.8(レンジ53.0〜57.0)
下図は3地域の製造業PMI指数(米はISM)です。コロナ後は3地域共に大きく回復してきましたが、昨年3月をピークにして、欧米共に一貫して下降を辿っています。一方の日本は遅れて立ち直りかけています。3地域が接近する流れになっています。
また、灰色の横線が米国のコロナ前の高値を基準、青の横線はユーロ圏の高値を基準にしていますが、その横線からも一段と下がっています。
ユーロ製造業PMI指数(青)、米ISM製造業指数(灰)、日本PMI製造業指数(オレンジ)
(こげ茶:50)
青の矢印:1月ユーロ圏製造業PMI指数予想値、灰色の横線はISM、青の横線は欧州PMIの過去高値圏を結ぶライン、赤:ゼロ
下図はユーロドルの週足チャートです。抵抗線のラインA(=1.1420)とそこから平行に下したB(=1.1060)でユーロ安トレンドを形成しています。Aは上ヒゲだけ一度抜けています。目先はC(=1.1280)でサポートされ、そこから平行に上げたD(=1.1500)でユーロ高トレンドになっています。合成するとAとCで3角保合いの収斂の極みにきています。今日のPMIではまだ抜ける可能性が低いかもしれませんが、26日のFOMC、来月3日ECB金融政策の重要イベントがあり、その結果で抜けると思います。もしCを下抜ければ、まずダブルボトムのE(=1.1180)狙いになり、次いで、トレンドラインのB方向になります。一方でAを抜ければ、CとDでユーロ高が継続し、横抵抗線F(=1.1680)方向を狙える形になります。
(2022年1月24日14:45、1ユーロ=1.1327ドル)
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