レンジ内でドル/円は底堅い値動きも
〇本日のドル円、114.45-65といったレンジ取引をたどるも、上抜けると115.05レベルを示現
〇日銀の金融政策決定会合開催、現在の大規模な金融緩和策を維持することを決定
〇当面1/4高値116.35と1/14安値113.48間の往来相場の可能性、次のトレンド決定は来週FOMC以降か
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは114.40-115.30、115.05レベルが最初の抵抗
〇ドル安・円高方向は114.40-45が弱いサポート、割り込んでも底堅いか
<< 東京市場の動き >>
18日の東京市場でドルは小幅に続伸。定着はしていないが、一時115円台を回復する局面も観測されている。
ドル/円は114.60円前後で寄り付いたのち、しばらくは低位揉み合い。114.45-65円といったレンジ取引をたどるも、上抜けするとストップロスを巻き込み、一気に115円台へ。日中高値の115.05円レベルを示現したが、その後はやや上げ渋りとなり、114円台後半を中心とした一進一退に。16時現在では114.80-85円で推移、欧米市場を迎えていた。
一方、材料的に注視されていたものは、「日本の金融政策」と「ウクライナ情勢」について。
前者は、金融政策決定会合を開いた日銀が本日昼前、「現在の大規模な金融緩和策を維持することを決定した」と発表している。そのうえで、「必要なら躊躇なく追加緩和」の姿勢も改めて示しており、米国をはじめとする欧米諸国とのスタンスの違いがさらに浮き彫りとなった。なお。その後は記者会見で黒田日銀総裁から「2%物価安定目標の実現目指し現行の緩和政策を継続」、「利上げや緩和的な政策変える必要ないし議論もない」といったコメントが聞かれている。
対して後者は、ロシア軍が「共同軍事訓練に向け、ウクライナに近いベラルーシ南部入り」したことが話題に。ドイツのベアボック外相が「ロシアはウクライナを侵攻すれば代償を払うことになる」としたうえで、「両国間の問題の外交的な解決を望む」と述べるなど、西側からのけん制発言は相次いでいるが、ロシアにとっては馬耳東風。むしろ、さらに危険な状況に陥りつつある感も。
<< 欧米市場の見通し >>
ドル/円は4日の116.35円で目先高値、そののち付けた先週末14日113.48円が同安値になった感がある。実際、足もとは両レートに挟まれてのレンジ取引の様相だ。市場の関心の高い来週のFOMCなどをにらみつつ、前記高安レートに挟まれたザックリ3円ほどのレンジ内で往来相場を、目先はたどる可能性もある。方向性を探るなか、次のトレンドが決定されるのは来週FOMC以降になるのかもしれない。
日米を中心とした各国金融政策への関心が依然として高いなか、前述したように本日東京時間に日銀が金融政策を発表。しかし、その内容は先月の会合で「今年3月にも利上げを始めることが検討」された米国などと一線を画す内容であり、やはり円は積極的に買いにくいと言わざるを得ない。米国についても、「年内3回の利上げ」はほぼ織り込まれた格好で、それだけを材料にイケイケドンドンでドルが買い進まれることはなさそうだが、それでもドルの底堅い値動きはまだ当面続きそうだ。
テクニカルに見た場合、足もとのドル/円はレンジ取引の様相。先週14日安値の113.48円で下値追いも取り敢えず一服した感がある。また、先日割り込んだ移動平均の21日線(114.90円前後)を本日ザラ場ベースで一時回復したことも、ドルの下値余地軽減を暗示させるものと言えそうだ。基本はレンジ取引だが、115円台をNYクローズなどでしっかり回復すれば、上方向のリスクが再燃する可能性もある。
材料的に見た場合、中長期的には、北京で初観測されたオミクロン株感染について「カナダからの郵便が原因の可能性」などとしたことで関係悪化も懸念される「中国情勢」、ファイザーCEOによる「間もなく以前の日常が戻る可能性」との発言が思惑を呼んでいる「新型コロナ・オミクロン株蔓延問題」、「ウクライナ情勢」−−などに注目。
一方、本日は米経済指標として、1月のNY連銀製造業景況指数や同NAHB住宅市場指数などが発表されるほか、ゴールドマン・サックスなどの決算発表も予定されている。また、昨日に続き「ダボス会議の準備会合」が実施され、岸田首相が演説を行う見込みだ。一応要注意。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは114.40-115.30円。本日東京高値に当たる115.05円レベルが最初の抵抗。またザラ場ベースの動もさることながら、NYクローズにも要注意で21日線がめぐる攻防が注目されている。
対するドル安・円高方向は、114.40-45円が弱いサポート。ただ割り込んでも底堅く、大崩れの可能性は低そうだ。
ドル円日足
注:ポイント要約は編集部
オーダー/ポジション状況
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