ドル円113円台前半で買い戻し優勢
1日午前の東京市場でドル円は113円台で値を戻す動き。朝方、113.03レベルで取引の始まったドル円は、米株先物と時間外の米長期債利回りが徐々に上昇するのに伴って値を上げ、一時113.70の高値をつけた後、東京時間正午現在は113.46レベルで取引されています。
日経平均株価は、米主要株価指数下落や、オミクロン株懸念からの売りと、値ごろ感からの買いが交錯し、序盤は前日終値を挟んで乱高下、下げ幅は一時200円を超えました。しかし、次第に買い戻しが優勢となり、結局前日比225円高で午前の取引を終了しています。
昨晩海外市場では米国時間序盤までは、モデルナCEOのオミクロン株に関連するネガティブ発言に端を発したリスク回避の動きが継続、ドル円は深夜に112.53まで値を下げる場面もありました。しかし、その後パウエルFRB議長が「現在のインフレを一過性と表現するのをやめる時が来た」「次回のFOMCで資産購入を数か月間早期に終了することを議論するには適切と考える」等のタカ派発言を議会証言の場で行ったため、米長期金利急上昇に伴いドル円は急反発、一時113.70の高値をつけました。米国時間終盤にかけてやや売り戻されるも、113円台を維持したままアジア時間を迎えています。
テクニカルにはドル円は、昨日一時一目均衡表の「雲」に突入したものの、終値ベースでは「雲」から浮上、本日も21日移動平均線(114.03レベル)と「雲」上限(本日112.97)の間で推移しています。
本日ここまでは日経平均、NYダウ先物も反発の動きとなっており、一旦「オミクロンショック」は吸収したかのように見えます。ただ、昨日もモデルナCEOの発言一つで市場の様相が激変したことから、引き続き関連ニュースに一喜一憂の神経質な相場展開が続きそうです。
一方でパウエル議長がインフレを一過性とする従来の主張を放棄したことの意味は大きく、オミクロン株の影響が限定的と判断された場合には、米金利上昇、ドル買いの大きな巻き戻しが起きる可能性が高く、要注意です。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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