ドル円、パウエルFRB議長再任決定で急上昇。一時115.00に迫る展開(11/23朝)

週明け22日(月)のドル円相場は急上昇。

ドル円、パウエルFRB議長再任決定で急上昇。一時115.00に迫る展開(11/23朝)

ドル円、パウエルFRB議長再任決定で急上昇。一時115.00に迫る展開

〇ドル円、米中古住宅販売の好調や、パウエル議長再任決定等で114.96まで急伸
〇ユーロドル、上記に加え、メルケル独首相によるコロナ感染拡大への悲観発言に1.1230まで急落
〇ドル円、ボラタイルな相場展開が続くがテクニカルの地合い強い
〇ファンダメンタルズもパウエル議長再任決定による米金融政策の不透明感払拭等上昇要因増える
〇本日発表される米経済指標のポジティブサプライズ要注意
〇115.00を上方ブレイクし、17/3/10高値115.51を目指す展開も
〇本日の予想レンジ:114.50ー115.50

海外時間のレビュー

週明け22日(月)のドル円相場は急上昇。アジア時間朝方に一時113.92まで下げ幅を広げるも、一目均衡表基準線に続落を阻まれると、@日米金融政策の方向性の違いに着目したドル買い・円売り圧力や、A日経平均株価の上昇に伴うリスク選好の円売り圧力、B米10月中古住宅販売件数(結果634万件、予想620万件)の良好な結果、CパウエルFRB議長の再任およびブレイナードFRB理事の副議長昇格決定に伴う米金融政策の先行き不透明後退(パウエル氏は「インフレの定着を防ぐために手段を行使する」と発言。ブレイナード氏も「インフレ抑制にコミットする」と発言)、D米2年債入札および米5年債入札の低調な結果、E上記CDを背景とした米長期金利の急上昇(米10年債利回りは先週末金曜日に記録した1.51%から1.62%へ急上昇)、F米主要株価指数の堅調推移(リスク選好の円売り圧力)が支援材料となり、米国時間午後にかけて、高値114.96まで急伸しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間11/23午前5時30分現在)では、114.90前後で推移しております。

週明け22日(月)のユーロドル相場は上値の重い展開。欧州時間朝方に一時1.1291まで上値を伸ばすも、心理的節目1.1300をバックに続伸を阻まれると、@欧米金融政策の方向性の違いに着目したユーロ売り・ドル買い圧力や、A欧州圏における新型コロナウイルスの感染再拡大懸念、Bメルケル独首相による「(ドイツ国内の新型コロナウイルスの感染拡大状況は)これまでよりも酷い」との悲観的な発言、CパウエルFRB議長の再任およびブレイナードFRB理事の副議長昇格決定(米金融政策を巡る先行き不透明感払拭→米ドル高)、D米長期金利の急上昇が重石となり、米国時間午後にかけて、昨年7/3以来、約1年5カ月ぶり安値となる1.1230まで急落しました。引けにかけて小反発するも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間11/23午前5時30分現在)では、1.1237前後で推移しております。

本日の見通し

ドル円は11/17に記録した約4年8ヵ月ぶり高値114.97をトップに反落に転じると、先週末金曜日に一時113.58まで値を崩しましたが、週明け月曜日は再び114.96まで急反発するなど、ボラタイルな相場展開が続いております。ローソク足が主要チャートポイント(一目均衡表転換線や基準線、ボリンジャーミッドバンドや21日移動平均線)より上側に位置していること、強い買いシグナルを示唆する三役好転やパーフェクトオーダーが継続していることなどを踏まえると、テクニカル的に見て、地合いは強いと判断できます(先週末金曜日の急落は上昇トレンドの過程で見られる一時的な押し目→下値の堅さを再確認→上昇トレンド再開)。ファンダメンタルズ的に見ても、日米金融政策の方向性の違いや、米インフレ加速を背景とした米利上げ前倒し観測(※ウォラーFRB理事は先週末金曜日に「FRBはテーパリングのペースを加速させ、予想よりも早期に利上げを実施する用意を整える必要がある」との見解を発表。

質疑応答でも「テーパリングペースを1月に倍増させ、4月にテーパリングを完了すると共に、第2四半期に利上げに着手する」と具体的に言及。また、クラリダFRB副議長も「12月のFOMCでテーパリングの加速について議論することが適切となる可能性がある」と発言)、米金融政策の先行き不透明感払拭(パウエル氏の再任とブレイナード氏の昇格決定→米株上昇・米金利上昇)など、ドル円相場の上昇を連想させる材料が増えつつあります。以上を踏まえ、当方では引き続き、ドル高・円安トレンドの継続をメインシナリオとして予想いたします。

ドル円、パウエルFRB議長再任決定で急上昇。一時115.00に迫る展開

尚、本日は勤労感謝の日(本邦祝日)でアジア時間帯は商い閑散が予想されるものの、海外時間帯は、日本時間23:45に発表される米11月製造業・非製造業PMI速報値や、同24:00の米11月リッチモンド連銀製造業指数の結果を材料に外国為替市場が再び動意を取り戻すと予想されます。米経済指標はこのところ強い結果が続いている為、本日発表される米経済指標も市場予想を上回るポジティブサプライズに注意が必要でしょう(米株および米金利上昇→ドル円上昇の波及経路を想定。昨日は11/17に記録した直近高値114.97にあと一歩届きませんでしたが、本日は同水準を突破し、心理的節目115.00を上方ブレイクする展開を想定。同水準を上抜けられれば、2017年3月10日に記録した高値115.51が射程圏内に)。

本日の予想レンジ:114.50ー115.50

オーダー/ポジション状況

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