ドル円、政治要因など要注意だが、基本はレンジか(11/15夕)

週明け15日の東京市場は揉み合い。113円台後半を中心とした一進一退で、方向性はやや乏しかった。

ドル円、政治要因など要注意だが、基本はレンジか(11/15夕)

ドル円、政治要因など要注意だが、基本はレンジか

〇本日のドル円、113.75-95といった狭いレンジ内で揉みあい、方向性やや欠ける
〇上値意識した展開も114円台では上げ渋り、114円挟みでの強保ちあいといった様相
〇本日は米中首脳会談、米国商務長官ら訪日、NY連銀国債買入の縮小など注目材料多数
〇11月NY連銀製造業景況指数等、米指標受けての価格変動に注意
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは113.60-114.40、東京高値114.05レベルをめぐる攻防に注視
〇ドル安・円高方向は、113.70-80がサポート、112円台は少し遠いか

<< 東京市場の動き >>

週明け15日の東京市場は揉み合い。113円台後半を中心とした一進一退で、方向性はやや乏しかった。

先週末はCOP26やAPEC首脳会議などの国際会議が開催されるなか、日本時間16日に開催される米中首脳会談を前にした両国の事前折衝が行われている。ただ、そこでもバチバチとしたやり取りが観測され、市場では戸惑いの声も。
そうした環境下、ドル/円は113.90円前後で寄り付いたのち上値を試す展開となり、一時114円台を回復。しかし、勢いは続かず113円台に押し戻されると、その後は113円台後半、113.75-95円といった狭いレンジ内での一進一退をたどっていた。16時現在では113.90-95円で推移し、欧米市場を迎えている。
なお、トルコリラは本日も冴えない。対円やドルでは小幅に売り込まれ、再び史上最安値を一時的ながら更新していた。

一方、材料的に注視されていたものは、「中国情勢」と「週明け15日に材料集中」について。
前者は、関心の高い米中首脳会談以外にも、APECを舞台にTPP参入をめぐり、日中で水面下での攻防が観測されている。また、台湾情勢をめぐり豪州との関係悪化が再び懸念されていたうえ、いわゆる「不動産リスク」のひとつに挙げられている中国不動産開発の奥園集団が「1.15億ドルで香港部門の資産売却と発表」したことも、一部で話題になっていたようだ。
対して後者は、日本時間では16日になるが、現地時間では15日に米中首脳会談が実施されるほか、米国のレモンド商務長官とタイUSTRが15日に初訪日する予定だ。また新型コロナウイルスの感染者の急増を受け、オーストリアは15日からワクチン未接種者に行動制限を実施。そのほか「NY連銀が15日から国債買い入れの縮小開始をスタート」するもようとされるうえ、ロイターは「バイデン氏、15日にインフラ法案署名する見込み」と報じるなど、週明けから各種材料が目白押しな情勢だ。

<< 欧米市場の見通し >>

先週9日にドル/円は下値をトライするも失敗。それもあってか、今度は上値を意識した展開となっているが114円台では上げ渋り。本日東京時間も114円台に定着することは出来なかった。ドルは強含みであるものの、イケイケドンドンで高値を更新するような動きは予想しにくいのかもしれない。しばらくはドル保ち合いのなか底堅めを行い、そののちドル再上昇をたどる可能性もある。
日米欧英など各国の金融政策が引き続き注目されるなか、短期的には発表される米経済指標などに要注意。本日も、11月のNY連銀製造業景況指数に警戒感を抱く向きは少なくないようだ。そのほか、前段で取り上げたように本15日は様々な注目材料が相次ぐだけに、それらファクターを受けての思わぬ価格変動にも一応注意しておきたい。

テクニカルに見た場合、ここ数日のドル/円は年初来高値114.69円を視界内に捉えた動きながら、上値も重そう。反面、下値も堅くそのため結果として114円挟みでの強保ち合いといった様相だ。ごく目先でいえば、114円±30銭といったレンジを上下どちらに放れるのか、その方向性が注視されている感を否めない。年末需給要因などを勘案すると、上方向のリスクが高いという気もするが果たして如何に。

材料的に見た場合、中長期的には、事前協議を経ての日本時間16日の「米中首脳会談」が注視されている「中国情勢」、欧州を中心にロックダウンなどの厳しい措置も再び観測されはじめた「新型コロナ問題」、「日米欧英などの金融政策」−−が注視されている。
一方、本日は米経済指標として、11月のNY連銀製造業景況指数が発表される予定だ。先週は発表された消費者物価指数が良好だったが、それ以外は冴えない指標も少なくなかっただけに、本日の指標は果たしてどうか。ちなみに、事前予想値は前月よりも改善する見通しで、さらに改善を示せばドル買い材料になるとの指摘も聞かれていた。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは113.60-114.40円。まずは本日東京高値114.05円レベルをめぐる攻防が注視されるが、抜けても114.30円や114.44円、114.69円など上方向のテクニカルポイントは数多い。
対するドル安・円高方向は、引き続き時間足など短期ベースでは113.70-80円がサポートとなっているようだ。本日東京時間も同レベルでは下げ止まっている。仮に下回っても、112円台は少し遠いのかもしれない。

ドル円、政治要因など要注意だが、基本はレンジか

ドル円日足


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